ART

《国立新美術館》
人とアートの出合いとアートの在り方を提案

2021.9.1
《国立新美術館》<br>人とアートの出合いとアートの在り方を提案
©国立新美術館

休日は知識や見識を広め、感性が磨かれる美術館巡りへ出掛けませんか? 都内にはさまざまなジャンルのアートが楽しめる美術館が数多く点在しています。また作品のみならず建築や庭園の美を楽しむのも美術館巡りの醍醐味です。気軽に足を運べる東京都内にある美術館の魅力を伝える本企画。今回は、人とアートの出合いと在り方を提案する、「国立新美術館」を紹介します。

©国立新美術館

「国立新美術館」は、コンセプトとして〝コレクションをあえて持たない〟ことを掲げた、新しいタイプの美術館。

2007年の開館以来、コレクションを持たない代わりに、1万4000㎡という国内最大級の広大な展示スペースを生かした企画展や、美術団体への展覧会会場の提供、新しい美術の在り方を提示する自主企画展、新聞社等との共催による展覧会など、多彩な活動を展開している。

さらに、美術に関する情報や資料を収集・公開・提供する役割も担っており、特に国内で開催された展覧会カタログの所蔵数は日本最大級である。

また、子どもから大人までを対象としたワークショップや講演会などの教育普及活動も事業として行っている。名品を収集し、見せる美術館ではなく、美術館を媒介として、もっと人とアートとの出合いが増えればいい、という考えなのだ。

建築家・黒川紀章によって設計された、個性的な建物も魅力のひとつ。波のような曲線を描くガラス張りの壁面や、21・6mの高さをもつアトリウムにそびえ立つ2本の逆円錐形コンクリートコーンなど、美術館という建築空間自体をアートとして楽しめるよう、こだわりと遊び心が随所にちりばめられている。

ロゴには美術館が常に開かれた場であるようにという願いが込められている。デザインを手掛けたのは、日本を代表するクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏


逆円錐形のコンクリートコーンの上部にはレストランやカフェがある

スタッフが教える!当館の魅力

建物の特徴や設計のこだわり、
さまざまな設備機能の見どころを巡る
「国立新美術館建築ガイドアプリCONIC」

「国立新美術館では、2020年3月からウェブアプリがスタート。黒川紀章・日本設計共同体により設計された美術館の建築について紹介しています。スマートフォンなどの端末にダウンロードして、建築の見どころに関する解説を読んだり聞いたり、館内のおすすめスポットを巡るツアーを楽しめます。日本語、英語、中国語、韓国語の4ヶ国語に対応」

CONIC
https://conic.nact.jp/
※ウェブブラウザで閲覧可。スマホ端末の「ホーム画面に追加」機能でホーム画面にダウンロードするといつでも好きなときに開けます。

展覧会カタログがたくさん見られる
アートライブラリー

「国立新美術館」には、展覧会カタログや美術に関する図書、雑誌等を所蔵する図書室「アートライブラリー」がある。所蔵資料の館外貸出は行っていないが、閲覧は無料で、誰でも気軽に利用できる。「アートライブラリー」(美術館3階)の開室日時は、月・水・木・金・土・日曜、祝日の11:00〜18:00まで、「アートライブラリー別館閲覧室」(別館1階)の開室日時は、月・水・木・金曜の11:00〜18:00。

※現在新型コロナウイルス感染症対策のため、開室日時が通常と異なります。最新状況はウェブサイトを確認ください

施設紹介

1階のカフェ コキーユ。貝(コキーユ:仏語)のように、波打つガラスのカーテンウォールに隣接したエントランスカフェ。天井高約21mのアトリウムと目の前に広がるテラスの開放感が心地よいスペースとなっている。待ち合わせにも最適


2階のサロン・ド・テ ロンド。巨大な逆円すいの最上部に広がる、円形(ロンド:仏語)の洗練された空間。館内の展示を観た後の語らいにもふさわしい、クオリティとセンスの高さを感じさせる。心ゆくまで、優雅なお茶のひとときを

3階のブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ。巨匠ポール・ボキューズ氏の正統なフランス料理を、気軽なスタイルで提供するブラッスリー。手頃なコースやアラカルトのほか、展覧会とのコラボレーションメニューも人気。美術館の閉館後も利用できる
地下1階のカフェテリア カレ。時間を選ばず、気軽に利用できるカフェテリア。広々とした四角い(カレ:仏語)空間に、あらゆる年代でも楽しめるメニューを多数用意しているので家族連れにも最適だ

国立新美術館
住所|港区六本木7-22-2
Tel|03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館|10:00〜18:00(最終入場は閉館30分前まで)
休館日|火曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始
料金|展覧会により異なる(入館は無料)
交通|東京メトロ千代田線乃木坂駅6出口直結、東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口から徒歩約5分
駐車場|なし
https://www.nact.jp

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