ART

《ちひろ美術館・東京》
親子で訪れたい絵本美術館

2021.8.13
《ちひろ美術館・東京》<br>親子で訪れたい絵本美術館
ちひろ美術館・東京の外観 撮影:中川敦玲

休日は知識や見識を広め、感性が磨かれる美術館巡りへ出掛けませんか? 都内にはさまざまなジャンルのアートが楽しめる美術館が数多く点在しています。また作品のみならず建築や庭園の美を楽しむのも美術館巡りの醍醐味です。気軽に足を運べる東京都内にある美術館の魅力を伝える本企画。今回は、親子で訪れたい絵本美術館「ちひろ美術館・東京」を紹介します。

展示室 撮影:大槻志穂

『窓際のトットちゃん』などの挿絵で知られる絵本画家・いわさきちひろ。彼女が最後の22年間を過ごした自宅兼アトリエの跡地に建つのが、この美術館。生涯を通して愛らしい子どもたちを描き続けたちひろが残した約9600点の原画の中から作品を展示。絵本の歴史や世界の絵本画家を紹介する企画展なども行う。コレクション作品数も絵本関係の美術館としては世界最大規模を誇っている。また、約3000冊もの絵本が並ぶ図書室や授乳室を完備。赤ちゃんが安全なオモチャで遊べる「こどものへや」も。ぜひ親子で訪れたい。

四季折々の草花で彩られた様子が美しい、ちひろ美術館の庭

身近な自然と移ろう季節を愛する
ちひろの世界

藤の花と子ども 1970 年

ちひろは身近な自然をいつくしみ、移ろう季節の風物を瑞々しい感性でとらえ、絵に描いた。日本では古来から自然の風物を「花鳥風月」と言い、絵画や詩歌などの重要な主題としてきたが、ちひろの絵の中にも日本的な美意識が脈々と受け継がれている。

2021年6月19日~9月26日にかけて行う企画展「ちひろの花鳥風月」では、四季折々の草花や夜空の月、小鳥や蝶などのモチーフとともに遊ぶ子どもたちを描いた作品のほか、万葉集の詩に絵を描いた『万葉のうた』や、絵本『あめのひのおるすばん』を、原画やピエゾグラフ作品で展示。詩情あふれるちひろの花鳥風月が楽しめる。

秋の花と子どもたち 1965年

ちひろ美術館・東京
住所
練馬区下石神井4-7-2
Tel|03-3995-0612
開館10:00〜16:00(最終入館は閉館の30分前まで)
休館日|月曜(祝日の場合は翌平日)年末年始(12月28日〜1月1日)、冬季(1月17日〜2月末日)、臨時休館(2021年は9月28日~10月1日)あり、GWは無休
料金一般 1000円、高校生以下無料
交通西武新宿線上井草駅から徒歩7分
駐車場|あり
https://chihiro.jp/
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一部展示変更がある場合がございます

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