日本書紀にのみ登場する武の神様
「経津主神」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
まだ日本という国がなかった頃、国生みの神イザナギとイザナミによって多くの神々が誕生しました。彼らにはそれぞれ役割や力が与えられ、日本国を統一していきます。では、どのような神様がいるのかご存じでしょうか? 主要な神様のプロフィールを、祀られている神社やご利益とともに紹介する本連載。今回は、タケミカヅチと共に東方の征圧に尽力した武の神、フツヌシです。
経津主神(フツヌシ)
タケミカヅチと共に、東方の征圧に尽力した武の神。古事記では、タケミカヅチと同一視されるため物語には登場せず、日本書紀のみの登場となる。その性質は、刀剣を神格化させたものであるとされ、一説によればフツヌシの「フツ」は刀で物が切れる音、すなわち、その擬音を示しているとも。
古事記|なし
日本書紀|経津主神
基本属性「剣の神」
代表的ご利益「武勇長久」
代表的神社
「香取神宮」
日本書紀に登場し、他の神が成し得なかった国譲りを成遂げた神を祀る。現在の本殿は1700年に造営されたもので、黒漆塗と極彩色を取入れた荘厳な装飾が御祭神に相応しい。
香取神宮
住所|千葉県香取市香取1697
Tel|0478-57-3211
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日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
・天之御中主神/アメノミナカヌシ、高御産巣日神/タカミムスビ、神産巣日神/カミムスビ
・表筒男命/ウワツツノオ、中筒男命/ナカツツノオ、底筒男命/ソコツツノオ
監修者
東條英利(とうじょう・ひでとし)
カルチャージ代表取締役。神社ライター
日本の素晴らしさの再発見と日本人の基礎教養力向上を目的に、執筆・講演活動を行う。全国の神社情報専門ポータルサイト「神社人」を主宰し、現在までに訪れた神社の数は数千社以上。著作に「日本人の証明」(学研パブリッシング)、神社関連書籍や雑誌の監修などを手掛ける。フェイスブックやアメーバブログを日々更新中。
東條英利公式サイト
神社人
text=Hidetoshi Tojo, Hisanori Kato, Takehiro Nanbu
illustration=Hitomi Iha
2013年4月号新しい歌舞伎入門