《国立西洋美術館》
ル・コルビュジエの歴史的建築と、各時代の流れがわかる西洋美術の名作を堪能
休日は知識や見識を広め、感性が磨かれる美術館巡りへ出掛けませんか? 都内にはさまざまなジャンルのアートが楽しめる美術館が数多く点在しています。また作品のみならず建築や庭園の美を楽しむのも美術館巡りの醍醐味です。気軽に足を運べる東京都内にある美術館の魅力を伝える本企画。今回は、各時代の流れがわかる西洋美術の名作が揃う場所、「国立西洋美術館」を紹介します。
※2022年春(予定)まで館内設備のため全館休館
上野駅公園口から近い場所に建つ「国立西洋美術館」。西洋美術全般を対象とする唯一の国立美術館で、本館の建築はル・コルビュジエが設計を手掛ける。
所蔵作品の核となっているのは、「松方コレクション」と呼ばれる、印象派の絵画やロダンの彫刻といったフランス美術。20世紀前半に、川崎造船所の社長・松方幸次郎が、ヨーロッパ各地で作品を収集したが、途中に経済恐慌や第二次大戦が起こり、フランスで保管されていた約400点の作品は、第二次世界大戦末期にフランス政府に接収された。戦後、フランス政府より寄贈返還され、その収蔵と展示を目的に生まれたのがこの美術館だ。
常設展は、本館1階ではフランスの近代彫刻、2階から新館にかけては絵画のスペースになっている。ルネサンス期の宗教画、18世紀以前に活躍したオールドマスターたちの作品など中世末期から20世紀初頭までの各時代の名作が展示され、西洋美術の流れや代表作を追うことができる。モネやルノワールなど人気作を観覧できるのもうれしい。
また、企画展示館では新聞社等との共催で企画展を年に3回程度開催。世界各国の名作に出合う貴重な場を提供している。
施設紹介
当館の名作・名品
「まずは新館にある《睡蓮》。当館の礎、松方コレクションを築いた松方幸次郎がモネから直接購入した作品です。次にロダン《考える人(拡大作)》。前庭に展示している《地獄の門》の上部中央から切り離されて単独の作品となったもの。約70㎝のオリジナルサイズも所蔵しています。そして、《悲しみの聖母》。暗い背景に浮かぶ淡い光背に包まれ、深みのあるラピスラズリで描かれたマントを身にまとう聖母マリア。美しくも悲痛な表情は、心に深く訴えかけるものがあります。」
国立西洋美術館
住所|台東区上野公園7-7
Tel|050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間|9:30〜17:30、金・土曜〜20:00(常設展・企画展)(最終入館は閉館30分前まで)
休館日|月曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始 ※2022年春(予定)まで全館休館
料金|一般 500円(企画展は別料金)
交通|JR山手線ほか 上野駅公園口から徒歩1分
駐車場|なし
https://www.nmwa.go.jp/
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