《山種美術館》
日本画の魅力を幅広く発信
休日は知識や見識を広め、感性が磨かれる美術館巡りへ出掛けませんか? 都内にはさまざまなジャンルのアートが楽しめる美術館が数多く点在しています。また作品のみならず建築や庭園の美を楽しむのも美術館巡りの醍醐味です。気軽に足を運べる東京都内にある美術館の魅力を伝える本企画。今回は、日本画の魅力を幅広く発信する、「山種美術館」を紹介します。
山種証券(現・SMBC日興証券)創業者・山﨑種二が集めたコレクションをもとに、1966年7月、日本初の日本画専門美術館として開館。
当時活躍していた横山大観、川合玉堂、上村松園らと直接交流しながら蒐集された作品も多い。2代目館長・山﨑富治の時代には旧「安宅コレクション」の速水御舟作品を一括購入。収蔵作品は近代・現代の日本画を中心に、近世絵画、浮世絵、洋画などを含め約1800点を数える。
「美術を通じた社会貢献」という創立者の理念を継承し、日本の自然や風土の中で磨かれてきた日本画の魅力を未来に引き継ぎ、感動や発見、喜びや安らぎをもたらすことを目指して活動を続ける美術館だ。
落ち着いた展示室内ではLEDなど最新の照明設備を備え、最適な光の下、日本画を鑑賞できる。さらに、ロビー併設のカフェ椿が展示に合わせて提供する青山・老舗菓匠「菊家」謹製のオリジナル和菓子や、山﨑妙子館長が「自ら使ってみたくなる」という視点でセレクトするミュージアムグッズも人気だ。
同館は2021年に開館55周年を迎え、季節やテーマに合わせた企画展・特別展を年間5〜6回開催。近年は解説のバイリンガル化にも取り組み、SNSなどで日本画の魅力を発信し続けている。
スタッフが教える!当館の魅力
青山・老舗菓匠による
オリジナル和菓子
「当館の「Cafe椿」では展覧会ごとに、出品作品をイメージした青山・老舗菓匠「菊家」謹製の会期中限定オリジナル和菓子をご提供。ほかにも「きもの・ゆかた割引」なども行っています。」
当館の名作・名品
大正14年の夏、軽井沢に滞在した速水御舟は、毎晩のようにき火をし、群がる蛾を観察した。蛾を正面向きに描きながらも、の周囲をすことで動きを感じさせる。炎は仏画や絵巻の表現を踏襲するが、先端の渦を巻くような描写には画家の観察眼が生かされている。「もう一度描けといわれても、二度とは出せない色」と語った背景の深い闇は、試行錯誤の末に到達した絶妙な色合いである。
山種美術館
住所|渋谷区広尾3-12-36
Tel|050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館|10:00〜17:00(最終入館は閉館30分前まで) ※コロナ期間中の開館時間はウェブサイトを確認ください
休館日|月曜(祝日の場合は翌日)
料金|一般 1,000円(特別展は料金が異なる)
交通|JR山手線ほか恵比寿駅から徒歩約10分
駐車場|なし
https://www.yamatane-museum.jp
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