《東京国立近代美術館》
日本の近・現代美術の歴史を堪能
休日は知識や見識を広め、感性が磨かれる美術館巡りへ出掛けませんか? 都内にはさまざまなジャンルのアートが楽しめる美術館が数多く点在しています。また作品のみならず建築や庭園の美を楽しむのも美術館巡りの醍醐味です。気軽に足を運べる東京都内にある美術館の魅力を伝える本企画。今回は、日本の近・現代美術の歴史を堪能できる「東京国立近代美術館」を紹介します。
皇居のほど近くに建つ、日本で最初の国立美術館。最大の特徴は、横山大観、菱田春草、岸田劉生らの重要文化財を含む1万3000点を超える国内最大級のコレクション。明治から現代までの国内外の名作から会期ごとに選りすぐった約200点を展示する所蔵作品展「MOMATコレクション」は、100年を超える日本美術の流れを一気に鑑賞できる国内唯一の展示だ。
近代美術のエッセンスを集めた「ハイライト」コーナーや「日本画」コーナーのほか、毎日開催される「所蔵品ガイド」は、まるで作品の謎解きをするかのような鑑賞体験ができると、人気のプログラムとなっている。また年に数回、さまざまなテーマに基づいて国内外の美術作品を紹介する企画展も見逃せない。
鑑賞後は、眺望抜群の展望休憩室「眺めのよい部屋」でくつろいだり、三國清三シェフプロデュースのレストラン「ラー・エ・ミクニ」に立ち寄れば、いっそうアートの余韻に浸ることができる。
桜の季節は、「美術館の春まつり」を開催。桜を描いた名作の鑑賞や特製お花見弁当など、千鳥ヶ淵や北の丸公園といった近隣の桜の名所と合わせて盛りだくさんに楽しめる全館イベントだ。毎週金曜と土曜は20時までの夜間開館を実施している。
※新型コロナウイルスの影響により、内容変更の可能性があります。最新状況はウェブサイトを確認ください
スタッフが教える!当館の魅力
ガイドと一緒に楽しむ!
所蔵品ガイド
「当館では、ガイドスタッフや参加者との「対話によるガイド」が人気です。毎日14時から約1時間開催され、作品を新しい視点で見ることができるのでおすすめですよ。」
※新型コロナウイルスの影響により、現在は開催中止。再開時期については美術館ウェブサイトをご確認ください
当館を語るうえで欠かせない、見逃せない名作
「まずは桜の名手として知られる菊池芳文の代表作『小雨ふる吉野』。左隻では満開の桜を至近距離からじっくりと、右隻では小雨にけぶって桜が見え隠れするしっとりとした空間を楽しめます。」
「そして萬鉄五郎『裸体美人』。萬は、穏健で説明的な描写に飽き足らず、原色の対比や激しい筆致の表現を試みました。この大胆な女性像は、個性の尊重が叫ばれた大正時代のさきがけとなる記念碑的な作品です。」
「そして岸田劉生『麗子肖像(麗子五歳之像)』。写実を突き詰め「内なる美」を描き出そうとした劉生。髪の毛や着物のしわまで徹底して細密に描くことで、あどけない愛娘が聖性を帯びて見えてきます。」
施設紹介
東京国立近代美術館
住所|千代田区北の丸公園3-1
Tel|050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館|10:00〜17:00、金・土曜〜20:00(最終入館は閉館30分前まで)
休館日|月曜(祝日の場合は開館し、翌日休館)、展示替期間、年末年始
料金|一般 500円 ※企画展観覧料は別途
交通|東京メトロ東西線竹橋駅1b出口より
徒歩|3分
駐車場|なし
https://www.momat.go.jp/
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写真提供:東京国立近代美術館
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