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「アートビオトープ那須」坂茂建築のスイートヴィラで、水庭、そして美食を楽しむ。

2020.10.15
「アートビオトープ那須」坂茂建築のスイートヴィラで、水庭、そして美食を楽しむ。

那須⾼原⼭麓に佇むブティックリゾート「アートビオトープ」。2018年に敷地内にできた建築家・石上純也氏が手掛けた作品『水庭(みずにわ)』に加え、新たに建築家・坂茂氏設計のスイートヴィラと、レストランμ(ミュー)が加わり、2020年10月2日(金)にグランドオープンした。

美しい渓流も間近に望めるヴィラは温かみのある空間で、全客室に設置された現代工芸や本を紹介する小さな展示空間「燦架(さんか)」も見どころ。レストランは『水庭』を望みながら食事ができる開放的な空間が特徴で、地元栃木産食材を中心としたコース料理が味わえる。

自然と感性が交わる、創造の小さき庭
Suite Villa

敷地の両脇を流れる美しい渓流を間近で楽しめるように、緩やかな傾斜を持つ土地の形状を生かして配置された14棟15室のヴィラは全て独立型。敷地の両脇を流れる美しい渓流を間近で楽しめるように、緩やかな傾斜を持つ土地の形状を生かしている。

周囲には、敷地の造成中に出土した石を使用した擁壁も設けられ、火山である那須連山の山麓に広がるこの地の風土を表現。

全ての客室内には、厳選された現代工芸や本を紹介する小さな展示空間「燦架(さんか)」がある。

バスルーム

テラスに張り出すように設計されたバスルームは、あじろ扉を設けた開放感のあるデザイン。ベッドエリアは、須藤玲子氏によるベッドボードと京都イワタの最上級のマットを使用している。

五感を刺激するアートフード
Restaurant μ(ミュー)

栃木産の香鶏の胸肉と腿肉。胸は低い温度でしっとりと火入れ、腿は対照的に皮目をパリッとロースト。鳥のジュと海老の濃厚なソースを泡にして南瓜をピューレにして燻製にしたものをアクセントに
那須和牛のサーロインの部分をシンプルにロースト。この日の付け合わせは独活とスプラウト、お肉のジュ

レストランμは「シードからテーブルまで」をテーマに、栃木エリアの素材を中心にその可能性を追求している。シェフは権威あるレストランガイド「ゴ・エ・ミヨ」 2020年度版で「期待の若手シェフ」を受賞した気鋭の若手、本岡将氏はじめ、千葉拓海氏ほか、若手シェフチームで構成。

また、タイユヴァン・ロブション(現在のジョエル・ロブション)にてメートル・ドテルを務めた松木一浩氏が加わり、二期倶楽部「ガーデンレストラン」にて長年サービスを務めた室井雅之他、元二期倶楽部レストランスタッフがゲストを迎える。

美しい木々の間から水庭を望む空間の中で、時を繋ぎ、五感を刺激するアートフードは格別の体験だ。

レストランμ
席数|35席
ランチ| 7000円(税金サービス料別・水庭自由散策含む)
ディナー|1万4000円より(税金サービス料別・水庭自由散策含む)

訪れた人をイマジネーションに満ちた
新しい世界へと導く、アート&デザイン

スイートヴィラ 客室入口

エントランスには、陶芸家の近藤高弘氏による陶のオブジェが出迎えてくれる。これは、イサム・ノグチが晩年に愛用したことで知られる、伊達冠石が風化することによって生まれた大蔵寂土を素材とした世界初の陶芸作品。これらの陶板は東北への入り口である那須の地を象徴すると共に、人の技と素材の力によって生まれる世界観を示している。

またライブラリーラウンジの棚の中には、新見隆氏の製作した古今東西の作家や芸術家をモチーフとした人形が並び、心を揺さぶる美と戦慄の地平へと誘う。

施設全体のグラフィックを手掛けるのはデザイナー・原研哉氏。アートビオトープのロゴから敷地内サインはじめ各パンフレットツールなど担当。テキストは佐伯誠氏。客室に設置された「水庭」のコンセプトブックは、写真家・上田義彦氏による撮り下ろし。室内を彩るファブリックはテキスタイルデザイナーの須藤玲子氏が、一服の茶を楽しむ客室内の茶箱、茶杓デザインは佐村憲一氏が手掛けている。
 
那須の自然の中で、森と芸術が織りなすアーティスティックな滞在を体験してみてはいかがでしょうか。
 

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アートビオトープ
住所|栃木県那須郡那須町高久乙道上2294-5
Tel|0287-74-3300
客室数|スイートヴィラ15室(内ウィズドッグルーム2室、コネクティングルーム2室)
食事|レストランμ(35席)
その他|レジデンス15室、カフェKantan(25席)、水庭、陶芸スタジオ、ガラススタジオ、ホワイトリムジン
客室料金 58,080円(平日1泊二食・二名一室時の1名料金・税金サービス料込)
 
 

≫公式サイトはこちら

 

2020年11月号 特集「あたらしい京都の定番か、奈良のはじまりをめぐる旅か」

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