東京国立博物館
「日本美術の歴史が凝縮、日本最古級の博物館」
休日は知識や見識を広め、感性が磨かれる美術館巡りへ出掛けませんか? 都内にはさまざまなジャンルのアートが楽しめる美術館が数多く点在しています。また作品のみならず建築や庭園の美を楽しむのも美術館巡りの醍醐味です。気軽に足を運べる東京都内にある美術館の魅力を伝える本企画。今回は、日本美術の歴史が凝縮された日本最古級の博物館、「東京国立博物館」を紹介します。
美術館や博物館などが多く点在する上野公園一帯で、際立った存在感を放つのが「東京国立博物館」。日本で最も長い歴史をもつ博物館だ。6つの展示館を擁し、膨大な収蔵品の中から常時約3000件を展示している。
絵画はもちろん、兜、刀、陶磁器、考古遺物などが多彩にそろう所蔵品の中には、89件もの国宝、648件もの重要文化財がある(2021年4月現在)。
多くの作品は展示期間が細かく設けられており、訪れるたびに新しいものを発見できる。
正門正面にある「本館」は東洋の雰囲気を感じる帝冠様式。縄文から江戸までの時代別、彫刻や陶磁といった分野別で展示を行っている。谷口吉生設計の「法隆寺宝物館」は法隆寺から皇室へ献納された7〜8世紀の宝物を中心に展示されている。
2013年の「東洋館」、2015年の「黒田記念館」といったリニューアルオープンが続いた「東京国立博物館」。そのたびに、鑑賞しやすい展示ケースや照明を取り入れたり、展示もよりわかりやすくなるような工夫が施されるなど、日々進化している。
特別展のほか、「博物館に初もうで」、「博物館でお花見を」、「博物館でアジアの旅」など、季節ごとの企画や、ユニークな企画が目白押しだ。
スタッフが教える!当館の魅力
訪れる度に違う美術品が楽しめる
「国宝室」
「本館2階の「日本美術の流れ」は、1〜10室をめぐると縄文〜江戸時代の日本美術をたどれます。国宝室(2室)は、およそ2週間〜1カ月ごとに展示替を行い、年間13件の国宝を鑑賞できます。」
東京国立博物館所蔵の名品
「まずは国宝『松林図屛風』。桃山時代の画壇で活躍し、墨の濃淡や光の効果的表現を追求した長谷川等伯の作品。これは等伯の代表作で近世水墨画の傑作といわれます」
「重要美術品『五彩金襴手水注』は、景徳鎮民窯において明の嘉靖年間に焼かれた金彩の水注。上絵付けの赤を基調とし、金彩を施した一群は日本にももたらされ、高価な染織品にたとえられ“金襴手”と呼ばれて珍重されました。本作品は金彩の残りがよく、とりわけ華やかです」
「重要文化財『摩耶夫人及び天人像』は、摩耶夫人のわきの下から釈迦が生まれたという伝説を表したもので、周りにはお祝いをする天人たちの姿も表現されています」
※展示作品、展示期間は諸事情により変更する可能性があります
東京国立博物館
住所|台東区上野公園13-9
Tel|050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館|9:30〜17:00(最終入館は閉館30分前まで)
休館日|月曜(祝日の場合は翌平日)※そのほか、臨時休館・開館あり
料金|一般 1000円(特別展は別料金)※黒田記念館は無料
交通|JR山手線ほか上野駅から徒歩10分
駐車場|なし
https://www.tnm.jp/
※開館状況・入館方法等について、詳しくはウェブサイトを確認ください
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