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日々の生活に欠かせない暮らしの道具「磁器」
うつわの基礎知識

2020.12.4
日々の生活に欠かせない暮らしの道具「磁器」<br><small>うつわの基礎知識</small>

日本のみならず、世界の人々の心を魅了するうつわ。さまざまな種類のうつわがあり、それらのルーツや製造工程もまた異なるります。今回は、「磁器」の特徴についてご紹介します。

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磁器とは?

中国の景徳鎮、高麗の青磁、日本では有田や九谷など、磁器の美しさは洋の東西を問わず人々の心を魅了してきた。磁器は「石もの」と呼ばれるほど薄くて丈夫で、はじくと高い金属質の音がする。水気を吸わないため汚れもつきにくい。

磁器の特徴

つるっとした質感
表面は均一でなめらか。釉薬のかけ分けなどは一般的には行わず高温で焼かれ、磁土中のけい素と釉薬がガラス化しつるつるの質感に。
全体的な透明感と繊細な絵付け
透明感があり色鮮やかな絵付けは磁器ならでは。絵付けは一度釉薬をかけ焼き、表面をなめらかにしてから描くことが多い。
高台も白い
陶器と違って磁器は高台も白いのが普通だ。指で触ってみると、陶器よりもなめらかなのがわかるだろう。

製造工程

①原料
原料となる陶石は山から掘り出す。これを機械などで砕いて水を混ぜ、余分な水分を除いて適度な硬さの粘土状に。
②土練り
陶土と同じように磁土もよく練ることで成形しやすくする。土練りのよし悪しで仕上がりが違ってくるほどの重要な作業だ。
③成形
陶器と同じく、ろくろを使って成形することも多いが、磁器の場合は型を使って成形することも。型には石膏がよく使われる。
④焼成
低温で素焼きした後に釉薬をかけて高温で本焼き。絵付けは素焼きの段階で。金や赤などは本焼きの後に上絵付けし再度低温で焼く。
⑤窯開き
火を止めて数日後、窯の中の温度が下がったら、焼き上がった磁器を取り出す。磁器は焼く回数が陶器より多く時間がかかるのだ。

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edit: Miyo Yoshinaga illustration: Tomoyuki Aida
Discover Japan 2020年12月 特集「うつわ作家50」


≪うつわの基礎知識≫
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