天の世界を統べる神話の最高神
「天照大御神」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
まだ日本という国がなかった頃、国生みの神イザナギとイザナミによって多くの神々が誕生しました。彼らにはそれぞれ役割や力が与えられ、日本国を統一していきます。では、どのような神様がいるのかご存じでしょうか? 主要な神様のプロフィールを、祀られている神社やご利益とともに紹介する本連載。今回は八百万の神々の最高位、アマテラスです。
天照大御神(アマテラス)
八百万の神々で最高位に位置しているのがアマテラスで、イザナギの左目から生まれた。その後、天上世界を治める太陽を司る女神となり、現在は、伊勢神宮の内宮を代表として全国に祀られている。また、アマテラスは天皇の祖神であり、日本で最も重要な神様のひとつとして、あらゆる願いを聞き届けるとし、所願成就の神様として知られる。
古事記|天照大御神
日本書紀|天照大神
基本属性「太陽の女神」
高天原を統治することになったアマテラスは、太陽の神となる。スサノオの乱暴によって岩戸屋に身を隠したとき、世界は闇に覆われたとされている。
代表的ご利益「所願成就」
太陽は、万物すべてに光を与え包み込むことから、あらゆる願い事を聞き届けるという意味で、所願成就のご利益があるとされている。
代表的神社
「伊勢神宮」
鎮座より2000年の歴史を誇り、内宮と外宮の正宮を中心に、全部で125社から構成される日本最大の神社。2013年は、20年に一度、正殿を立替え神様の御神体を遷す、「式年遷宮」の年にあたるため、例年以上に多くの参拝者が集まった。
伊勢神宮
住所|三重県伊勢市豊川町279(外宮)、三重県伊勢市宇治館町1(内宮)
Tel|0596-24-1111(神宮司庁代表)
読了ライン
正義感が強い「須佐之男命」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
・天之御中主神/アメノミナカヌシ、高御産巣日神/タカミムスビ、神産巣日神/カミムスビ
・表筒男命/ウワツツノオ、中筒男命/ナカツツノオ、底筒男命/ソコツツノオ
監修者
東條英利(とうじょう・ひでとし)
カルチャージ代表取締役。神社ライター
日本の素晴らしさの再発見と日本人の基礎教養力向上を目的に、執筆・講演活動を行う。全国の神社情報専門ポータルサイト「神社人」を主宰し、現在までに訪れた神社の数は数千社以上。著作に「日本人の証明」(学研パブリッシング)、神社関連書籍や雑誌の監修などを手掛ける。フェイスブックやアメーバブログを日々更新中。
東條英利公式サイト
神社人
text=Hidetoshi Tojo, Hisanori Kato, Takehiro Nanbu
illustration=Hitomi Iha
2013年4月号「新しい歌舞伎入門」