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ユニークな品揃えのヴィンテージ時計店
渋谷『ITEM』

2020.6.27
<b>ユニークな品揃えのヴィンテージ時計店</br>渋谷『ITEM』
LONGINES 1950 手巻き(12.68ZS)SS 19万8000円
柴田さんもおすすめする「ロンジン」。特有の文字パターンとブルズアイ(牛の目)が魅力的。ムーブメントの仕上げの美しさにも定評があるという。ほかに比べて価格帯が値頃なのもうれしい

「CLASKA Gallery & Shop “DO”」の大熊健郎さんが東京にある名店を訪ねるシリーズ《東京名店探訪》。今回は渋谷の中心に15年店を構えるヴィンテージ時計専門店「ITEM」を訪れた。

大熊健郎(おおくま・たけお)
「CLASKA Gallery&Shop “Do”」 ディレクター。国内外、有名無名問わずのもの好き、店好き、買い物好き。インテリアショップ「イデー」のバイヤー&商品企画、「翼の王国」編集部を経て現職。
www.claska.com
渋谷駅から公園通りを5分ほど歩き一本脇へ。青いオーニングが目印

学生時代、同級生の女子が「あなたにとっての腕時計はどんな存在」と聞いてきた。「え、腕時計? そうねえ、アクセサリーって感じ。気分によって替えたいかな」と答えると、ニヤニヤして異性に対する願望をチェックする心理テストだと言う……。

ここ数年再開発が進む渋谷のど真ん中に、ひっそりと佇む時計店がある。セイコーなど、国産のスポーツ系からオメガ、ロレックスといった王道の逸品まで、独自視点で集めた時計はもちろん、専門の技術者が在籍し、難度の高い修理やオーバーホールなどのメンテナンスにも定評があるヴィンテージ時計専門店「ITEM」だ。

ロレックス、チューダー、オメガはじめ、時代ごとの背景とともに名機を紹介してくれる

代表の柴田励央さんが店をはじめたのは1990年代。まだ渋谷にも中古レコード店や古着店などサブカル的な雰囲気漂う個性的な店がたくさんあったという。そんな渋谷の雑居ビルの一室で開業した当時は、愛車のホンダCBに乗って全国を回り、時計を仕入れていたこともあるとか。「いまでは考えられないやり方ですけどね」と柴田さんは笑う。扱う商品の質も量も増え、現在の路面店に移ってもう10年以上になる。

店内のショーケースをのぞくとブランドごとに時計がびっしりと並んでいる。オメガだけでもかなりのラインアップだ。柴田さんによると、同じオメガでも発売当時はたとえばアメリカ、北欧、日本と、国ごとに売られていた商品が異なっていたそうだ。

求めるスタイルが国ごとに違い、また同じブランドでも富裕層向けのモデルか一般向けだったのかというように、要はマーケットの違いで変わってくる。「だから何年代の北欧で売られていたオメガ、みたいなおもしろさがあるんです」。

ヴィンテージ2本目を真剣に探す大熊さん

柴田さんが最近注目しているのが’30〜’50年代のロンジン。1832年にスイスで創業し、あまたの名機を生んできた名門だ。クオリティとデザイン性に対して値頃感のある価格もおすすめの理由だそう。オメガ、ロレックスしかり、時計史の中で時代の覇権を握ってきたブランドがあるそうだが、ロンジンもそうした覇権ブランドのひとつだったという。

ひと口にヴィンテージウォッチといってもさまざまな文化的、歴史的背景を背負っており、単なるモノの魅力だけではない深さ、おもしろさがある。このあたりがまた男心をくすぐる大きな要因なのだろう。えーと次はどの子、いやどの時計にしようかな。

ITEM
住所:東京都渋谷区神南1-15-11
TEL:03-3476-5506
営業時間:12:00〜19:30
定休日:水曜(祝日の場合は営業)
URL:https://item.ocnk.net

文=大熊健郎 写真=山平敦史
2020年6月号 特集「おうち時間。」


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