カシオ最高峰の電卓《S100》
デザインと機能美を追求したジャパンメイド
2015年に発売されたカシオのプレミアム電卓「S100」。デザイン、マテリアル、機能など、すべてにおいて妥協のない「S100」は、電卓の大手メーカー初の高級モデルとして大きな話題を呼んだ。2024年1月25日(木)には、上質感と機能性はそのままにコンパクトなサイズ感を実現した「S100NB」を発表。カシオのこだわりを凝縮した「S100」の魅力を、いま一度紐解いていく。
S100とは?
1946年、東京都三鷹市にてカシオ計算機の前身となる樫尾製作所が設立された。創業者の樫尾兄弟は1949年に開催された第一回ビジネスショウで、外国製の電動計算機を目にしたことを機に計算機の開発を始め、1957年に世界で初めて小型純電気式計算機「14-A」の商品化に成功。以降、カシオは事業の拡大とともに時計や電子楽器、電子辞書などさまざまな市場に参入するも、電卓への飽くなき探究心は留まることを知らず、50年以上にわたり電卓の製造を続ける。カシオの歴史は電卓とともに歩を進めてきた、といっても決して過言ではないだろう。
「電卓はカシオのアイデンティティそのもの。打ちやすさに特化した『人間工学電卓』や薬剤師、看護師、栄養士向けの電卓を発表するなど、計算におけるあらゆるニーズに対応できるよう、カシオでは日々電卓の開発に取り組んでいます。カシオの電卓のフラッグシップモデルとなる『S100』は、電卓に新しい価値をもたらしたいという想いが開発の契機となりました。『電卓=実用品』のイメージを刷新し、万年筆や腕時計のように所有する喜びを実感できる『大人の嗜好品』を目指したのです」と、商品戦略部の木村加奈子さんは話す。
「計算をする」という目的を果たすだけであれば、スマートフォンの計算機能や100円ショップの電卓でもまかなえる。しかしそこに「所有する喜び」があるかと問われると、おそらく多くの答えが「否」となるだろう。電卓はデスクに常備され、商談等で使われることの多いプロダクトだ。つまり使い手のアイデンティティや信頼を表現するのに、最適なツールであるといえる。であるならば、「S100」は自身のこだわりを満たす電卓と呼ぶにふさわしい。
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カシオ最高峰の電卓「S100」
「S100」は「電卓の正統進化」をコンセプトに掲げ、デザイン、マテリアル、機能のすべてにおいてこだわり抜いた、カシオ最高峰の電卓である。「軽いプラスティック製」という一般的な電卓とは一線を画す、アルミニウム合金から丹念に削りだしたヘアライン仕上げのボディ。ボディ外周には煌めくダイヤカット加工が施され、手にするたびに高揚感が得られる洗練された佇まいだ。カラーはブラックとブルーの2色展開で、どちらも重厚感に溢れている。
表面ボディと裏面ボディは、流れるような一体感をもって構成されている。通常、アルミ切削のボディ同士を組み上げる場合は、つなぎ面を覆い隠すことが多い。しかし、「S100」は細部にこそデザインの肝が宿ると考え、試行錯誤のうえ滑らかな合わせを実現し、シンプルな構造に仕上げた。背面にはシリアルナンバーの刻印もあり、自分だけの「S100」であることを実感できるはずだ。
視認性は「見やすさ」に「美しさ」を付加している。電卓業界で初めてディスプレイウィンドウの両面にARコート(反射防止コーティング)を採用し、光の透過性を高めて蛍光灯などの映り込みを低減。さらにFSTN液晶によって、数字や情報を鮮明に表示している。文字色は万年筆のインクをイメージした、品のあるブルーブラック。見やすさはもちろん、商談の際には相手に好印象を与えてくれるだろう。
機能面も申し分ない。マット調のキーはパソコンのキーボードなどに用いられているパンタグラフ構造で、安定感ある操作と薄型のフォルムを両立。隣接するキー同士の間に間隔を設けたアイソレーションキーのため、打ちやすい心地よいタッチ感も実現している。配列ごとで凹型と凸型に分かれたキー形状は、人間工学に基づくもの。指の動きに合わせた快適な操作感を叶え、入力時にキーから指を離す前に押し始めても、次の次のキーまでしっかり認識する、3キーロールオーバーも取り入れている。これにより正確な早打ちが可能となるのだ。
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手作業に懸ける熱い思い
さらに特筆すべきは、「S100」はカシオの電卓において唯一、山形カシオにて国内生産されていることだろう。山形カシオはカシオグループ国内ただひとつの製造拠点。カシオの電卓のフラッグシップモデルにふさわしい品質の実現には、「モノづくり大国・日本」ならではの技術が息づく山形カシオで製造することが、必要不可欠であった。
山形カシオはカシオグループの全世界の生産工場を統轄し、最先端の生産環境を有するカシオのマザーファクトリーだ。「S100」の製造を担うのは経験豊富な技術者たち。電卓の基板から山形カシオで製造し、一台ずつ丁寧に組み立てることで、高いビルドクオリティを保っている。より高度な技能が求められるハンダ付け等の工程や本体の動作、筐体の外観をチェックする最終的な検査は、同社の厳しい検定試験をクリアした「認定作業者」が業務にあたっていることも、品質管理を徹底するがゆえの理由といえよう。
「『S100』の設計者と密なコミュニケーションをとりながら、より質の高い製品の製造が行えるのも、国内工場である山形カシオの強み。技術者一人ひとりが『高品質な製品をつくる』という気概をもちながら、日々の仕事に取り組んでいます」と、山形カシオ コンシューマ製造技術部の本橋信行さんは言葉に熱を込める。同技術部の阿部美加さんは「独自のソフト開発力を駆使した品質検査を行なっていますが、やはり技術者の感覚は非常に大切です。繊細な作業と注意深さは日本人ならでは。そのような利点を有しているのも、国内生産のいいところかなと感じています」と、穏やかな口調で続けた。
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好みに合わせて選びたい
「S100X」と「S100NB」
ここでジャストタイプの「S100X」と新たに発売された大判手帳タイプの「S100NB」がもつ、それぞれの個性を紹介しよう。基本的なデザインや機能はほぼ同じ。大きく異なるのはサイズ感だ。「S100X」はデスクワークや商談での使用に適したサイズで、奥行き183×幅110.5×高さ17.8mm。加えて背面の樹脂性ストッパーにより操作時の優れた安定感をもたらし、傾斜された液晶部によって置いて計算をする際の視認性を確保している。ラウンド/小数点セレクターのレバーには、ボディと同じアルミニウムを採用。スピン目仕上げにより、上質な輝きを放っている。
「S100NB」は奥行き146×幅89×高さ9.9mmという、持ち運びがしやすいコンパクトサイズ。高品位な佇まいと軽快な打ち心地を小型サイズでも実現するため、キー配置や表示エリア、ダイヤカット面の幅など、最適なバランスを意識した。側面には丸みをもたせつつ、もった時に指にあたる部分はフラットにするなど、ホールド性を考慮したフォルム。ストッパーは背面の上下2箇所に搭載しているため、置いた際には安定感が得られ、手にした際はもちやすさに貢献している。
「S100X」、「S100NB」ともに、パッケージでも「S100」の上質な世界観を表現した。高級感溢れるシックなブラックのボックスを開くと、ウレタン緩衝材で厳重に保護された美しい電卓が現れる。この胸の高鳴りは、ギフトとして贈り贈られる喜びにも通じるだろう。ちなみにアフターサポートはカシオの電卓で最長となる7年保証。万が一の備えとなる安心感も頼もしい。
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所有する喜びを感じられる「S100」
「『S100』は『電卓は打ちやすく計算できることが第一だから、デザイン性は目をつぶるしかない』と思っていた方にもご満足いただけるプロダクトだと自負しております。ファッションや小物と同じように、ご自身を演出する嗜好品としてお選びいただけるはず。半世紀以上にわたり培ってきたカシオの電卓づくりのノウハウを詰め込んだ、集大成ともいえるのが『S100』です。カシオのDNAを感じさせるアイコンとして、これからも多くの方に愛していただけたら嬉しいですね」と、木村さんは未来へ眼差しを向ける。
これまで電卓といえば、会計・経理系や営業販売系の仕事に就くユーザーの利用が大半を占めていたが、「S100」は職業を問わず「所有したくなるプロダクト」としての機能美に溢れている。ぜひその手で、「伝統進化」を遂げた「S100」の魅力に触れていただきたい。
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いまなら刻印が無料!
この機会をお見逃しなく。
対象機種| S100X-BK / S100X-BU、S100NB-BK / S100NB-BU
期間|2024年1月25日(木)~2024年3月31日(日)
カシオオンラインストアにて実施中
text: Nao Ohmori photo: Shimpei Fukazawa