日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑。神様の基本をおさえよう
日本には八百万の神様がいるといわれています。そんな神様についての基本をご紹介します。
アニミズム?神話?
日本の神様とは
日本の神様は神道抜きに語れない。神道は日本の数ある宗教の中で最古とされ、アニミズムといわれる自然信仰がはじまりとされる。自然、衣食住など身の回りのさまざまなものに神様はいるという考えはここからきている。そこに古事記や日本書紀の神話時代の神様や名を馳せた偉人が神社に祀られるようになり八百万の神々を形成しているのである。
さまざまな自然物を神聖視したのが起こり
アニミズム(自然信仰)
現在のように神様を祀る本殿などの社ができる前は自然にあるものを神聖視し社を設けずにお祀りしていた。木は神の神霊が宿るご神木ととらえたり、岩や山などの自然物も同じように考えられていた。
自然物以外にも神様は宿るのだ
三種の神器
神様は自然だけではなく、他の物にも宿るとされるのが神道の考え。特に有名な三種の神器はニニギが天孫降臨の際にアマテラスオオミカミより授かったものとされ、神々しい無二の存在とされている。
古事記や日本書紀に記された神様
神話の神様
現在、神社に多く祀られているのが、古事記や日本書紀の神話に登場する神様。最古の夫婦神である、上のイラストのイザナギとイザナミは国生みと神生みの物語に描かれており、日本の国土を固めた後に、多くの神様を生み出していく。
歴史に名を刻む人物を神様として崇める
偉人の神様
絶対神のいない多神教の神道では、神話系や自然を司る神様が多くいるだけでなく、歴史にその名を刻む偉人たちが神様として崇められることもある。日光東照宮のご祭神の徳川家康(左)や天満宮系の菅原道真(右)などはその代表例といえるだろう。
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日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
・天之御中主神/アメノミナカヌシ、高御産巣日神/タカミムスビ、神産巣日神/カミムスビ
・表筒男命/ウワツツノオ、中筒男命/ナカツツノオ、底筒男命/ソコツツノオ
監修者
東條英利(とうじょう・ひでとし)
カルチャージ代表取締役。神社ライター
日本の素晴らしさの再発見と日本人の基礎教養力向上を目的に、執筆・講演活動を行う。全国の神社情報専門ポータルサイト「神社人」を主宰し、現在までに訪れた神社の数は数千社以上。著作に「日本人の証明」(学研パブリッシング)、神社関連書籍や雑誌の監修などを手掛ける。フェイスブックやアメーバブログを日々更新中。
東條英利公式サイト
神社人
text=Hidetoshi Tojo, Hisanori Kato, Takehiro Nanbu
illustration=Hitomi Iha
2013年4月号「新しい歌舞伎入門」