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「湯町窯のエッグベーカー」
英国の気品まとう民藝の名品でごはんをつくろう。後編

2021.4.16
「湯町窯のエッグベーカー」<br>英国の気品まとう民藝の名品でごはんをつくろう。後編

陶器でありながら直火使用OK、さらにそのまま食卓へ運んでうつわとしても使える優秀な湯町窯(ゆまちがま)のエッグベーカー。卵をこよなく愛する料理研究家・平野由希子さんに、エッグベーカーを使ったアレンジレシピを教えていただきました。

≪エッグベーカーとは?

卵料理をアレンジしてみましょう

Recipe 1
親子ココット

白米を盛った小さめのどんぶりに親子丼の具が入ったエッグベーカーを添える、なんていうのも粋な演出。「一人分の親子丼なんて上手にできるかな」という心配もなんのその。きちんと味も染みこんで、滋味深い仕上がりに。

〈材料〉エッグベーカー大1個分
卵|1個
ダシ|25cc
みりん・酒・醤油|大さじ1/2
砂糖|小さじ1/2
玉ねぎ|1/4個
鶏肉|25g
三つ葉|適宜

〈作り方〉
 鶏肉は小さめのひと口大に切る。タマネギは繊維を断ち切るように5mmの厚さに切る。卵はざっくりと白身をあまり切らずに溶きほぐしておく。

 エッグベーカーにダシと調味料を入れて中火にかけ、煮立ったら鶏肉を加える。鶏肉に火がほぼ入ったところで、タマネギを加えて1分30秒ほど弱火で煮る。

 卵を加えて、蓋をする。中から外へと回し入れる。

 半熟になったら、火を止め、三つ葉をのせる。好みで山椒をふる。

Recipe  2
トマトココット

エッグベーカーの基本「目玉焼き」をアレンジするなら、まずはこんな一皿を。オリーブオイル・塩・コショウというシンプルな調味料で煮込んだトマトソースは、卵との相性抜群。黄身を上手に半熟に仕上げて、ソースとのハーモニーを楽しみたい。

〈材料〉エッグベーカー大1個分
卵|1個
プチトマト|3個
オリーブオイル|小さじ1
塩・コショウ|適宜

〈作り方〉
1 プチトマトは4等分に切る。エッグベーカーにオリーブオイルを熱し、プチトマトを入れて塩、コショウをして蓋をしてトマトがつぶれてとろっとするくらいまで煮る。

2 エッグベーカーに卵を割り入れる。蓋をして中火で3~4分焼き、卵の白身が白くなってきたら、黄身がまだ変わらぬうちに火を止める。受け皿にのせ、食卓に出し、4~5分くらい蒸らす。

Recipe 3
玉ねぎとチーズのオムレツ

卵料理といえば……やっぱりオムレツは欠かせない。うつわの容量が小さいので、具は欲張らずにタマネギとチーズでシンプルに。蓋をすれば熱が全体にうまく回るので、弱火でもふんわり、上手に仕上がるのがうれしい。

〈材料〉エッグベーカー大1個分
タマネギ|1/4個
パルミジャーノチーズ|大さじ1
オリーブオイル|大さじ1/2
塩|適宜

〈作り方〉
 タマネギ薄切りにしてオリーブオイルで炒めておく。

 ボウルに卵を溶きほぐし、炒めたタマネギ、チーズ、塩を加え混ぜる。

 エッグベーカーに残りのオリーブオイルを熱し、2を加えて中火で半熟状にな
るまでかき混ぜる。

 蓋をして弱火にし、表面が乾くまで1~2分ほど焼く。

Recipe 4
マッシュルームと海老のオイル煮

ワインのおつまみにもぴったりなオイル煮。シンプルな料理だが、調理道具のサイズ選びでちゅうちょしてしまう人は意外に多い。「火にかけられるうつわ」というエッグベーカーの特徴を生かせば、極上の一皿が気軽につくれる。

マッシュルームのオイル煮
〈材料〉エッグベーカー大1個分
マッシュルーム|3~4個
オリーブオイル|1/4カップ
ニンニク|1かけ
塩・コショウ|適宜
パセリ|適宜

〈作り方〉
 マッシュルームは半割りにする。

 エッグベーカーにオリーブオイル、つぶしたニンニクを入れて弱火で熱する。よい香りがしてきたら、マッシュルームを入れて1分ほど煮、塩、コショウ、パセリのみじん切りを散らす。

海老のオイル煮
〈材料〉エッグベーカー大1個分
海老|4尾
オリーブオイル|大さじ5
ニンニク|1/2かけ
赤唐がらし|1本
タイム|1枝
塩、コショウ|適宜

〈作り方〉
 海老は背わたを取り、塩水で洗っておく。

 エッグベーカーにオリーブオイル、つぶしたニンニク、赤唐がらし、タイムを入れて弱火で熱する。よい香りがしてきたら、海老を加えて色が変わるまで煮て、塩、コショウをする。

Recipe 5
鮭ときのこの蒸し焼き

美しい半熟目玉焼きを仕上げる優秀な蓋があれば、蒸し焼きだってお手のもの。野菜に魚を使ったヘルシーな料理は、ちょっとした夜食にもぴったり。焼いたり、煮たり、蒸したり。小柄なのに、頼りになる!

〈材料〉エッグベーカー大1個分
鮭|1/3切れ
シメジ|1房
ブロッコリー|1房
酒|小さじ2
塩|少々
すだち・醤油|適宜

〈作り方〉
 鮭は塩をふっておく。

 エッグベーカー鮭を入れて、酒をふりかけ、蓋をして中火で2分熱す。

 鮭の周りの色が変わってきたら、シメジ、ブロッコリーを加えてさらに1~2分熱す。すだち、醤油を添えていただく。

Recipe 6
白いごはん

煮て蒸せるのであれば……。まさか、と思って試してみたら見事ごはんが炊けた! 茶碗に軽く一杯、という量なので育ち盛りの子どもや男性には物足りないけれど、“蓋を開けたらごはん”といううれしい衝撃は、クセになりそう。

〈材料〉エッグベーカー大1個分
米|1/4カップ
水|65cc

〈作り方〉
 米は洗って30分ほどおいておく。

 エッグベーカーに米、水を入れて蓋をし、中火にかける。沸騰したら弱火にして4分加熱する。
火を止めて受け皿にのせて4~5分蒸らす。
※加熱する際、吹きこぼれることがあるので注意

Discover Japan
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今回紹介したエッグベーカーはDiscover Japan公式オンラインショップにてご購入いただけます。一人暮らしの自炊にもぴったりなひと品、ぜひ一家にひとついかがでしょうか。

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food:YukikoHirano text:DiscoverJapan photo:SatoshiNagare styling:YukiNakabayashi
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