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建築を楽しむ銭湯《船岡温泉》
|銭湯の聖地、京都へ!②

2023.12.31
建築を楽しむ銭湯《船岡温泉》<br><small> |銭湯の聖地、京都へ!②</small>

銭湯の聖地、京都を巡る旅。今回は、大正・昭和の面影にも浸ることができる船岡温泉を紹介。まるで美術館のような豪華絢爛な装飾に驚くこと間違いなしだろう。

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脱衣場はまるで美術館
遊び心満載の文化財銭湯

東側浴室全景。湯気抜きの丸窓に歴史を感じる

1923(大正12)年にお風呂も楽しめる料理旅館「船岡楼」として創業。戦後、公衆浴場専業に。豪華な彫刻や欄間、大正時代から昭和初期にかけて流行した色鮮やかなマジョリカタイルなど、船岡楼時代に目の肥えた西陣の旦那衆を楽しませた装飾はいまも健在で見応え十分。近代的に改装されバラエティに富んだ浴槽を備える浴室は、日替わりで男湯と女湯が入れ替わり、それぞれ趣向の異なる露天風呂を楽しめる。京都市内では唯一の登録有形文化財の現役銭湯でもある。

入浴料のみで利用できるサウナは10人程度がゆっくり入れる
西側浴室の露天風呂は檜風呂で、まるで温泉旅館
東側浴室の露天風呂は岩風呂

入ってすぐ目に飛び込んでくる
脱衣場の豪華絢爛な装飾

天井中央の鞍馬天狗と牛若丸
ひと際目を引く彩色された彫刻は、牛若丸(後の源義経)が鞍馬天狗に剣術を習っている様子がモチーフ
上海事変の様子が描かれた仕切りの欄間
上海事変の美談として語り継がれた、筒型の爆弾を抱えて敵に突撃する「肉弾三勇士」が描かれている
葵祭の牛車
脱衣場を囲む欄間は、葵祭や上賀茂神社の賀茂競馬、今宮神社の神輿など祭礼が多く取り上げられている

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船岡温泉
住所|京都市北区紫野南舟岡町82-1
Tel|075-441-3735
営業時間|15:00〜23:30(日曜8:00〜23:30)
定休日|なし
料金|大人(中学生以上)490円、中人(小学生)150円、小人(乳幼児)60円
浴槽種類|ジェット・泡風呂・薬湯・電気風呂・うたせ湯・露天風呂・水風呂
サウナ|ガス遠赤外線式 男90℃、女90℃
販売|ボディソープ100円、シャンプー100円、コンディショナー100円、貸しタオル30円
備え付け|ドライヤー(3分30円)

 

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text: Hiroki Hayashi photo: Takuya Oshima
Discover Japan 2023年11月号「京都 今年の秋は、ちょっと”奥”がおもしろい」

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