「御幸町通」御所参内のために秀吉が新設
京都御所周辺完全攻略
応仁の乱により京の街はすっかり荒廃してしまい、高倉通をから東にはまともな道がなかったという。そんな中、豊臣秀吉は京都の都市改革の一環として「天正の地割」と呼ばれる街路整備を行った。御幸町通は、そのときに造られた通りのうちの一本。
通り名の由来は諸説あり、有力なのが、秀吉が伏見(あるいは大坂)から禁裏御所に参内する際にこの道を通ったというもの。天子が御幸(ぎょこう)になることからともいわれるが、同じ言葉を使いながら上皇や法皇のおでましを御幸(ごこう)と呼び表すことから、秀吉もこれに準じ、秀吉のための道になったといわれている。
全長:約2.4㎞ 北は丸太町通から南は五条通まで
開通:1590(天正18)年以降
主な建造物・史跡:1928ビル、堀金箔粉
柳櫻園茶舗
明治初期、茶道に精通した初代が創業した当初より、三千家御家元や大徳寺などに贔屓にされてきたお茶の専門店。芳香に包まれる静かな店内で、かりがねほうじ茶など、好きなお茶を選ぼう。
La masa.
「人や物が集まるところ」という想いを込めて名付けられた、京都を代表する京町家のスペインレストラン。2018年に現在の場所へ移転し、イワシなどの海の幸料理と、パエリアなどの米料理が豊富。
竹又 中川竹材店
夏は蒸し暑く、冬は底冷えの京都は良質の竹の産地で、建材から茶器まで、多様に使われてきた。その加工技術をいまに伝え、インテリアや小物・雑貨を扱う元禄元年創業の老舗。店内では竹かご作り体験(1名3500円)もできる。
1|河原町から目ぬき通りへ「河原町通」
2|洛中一の寺院街から商業の道へ「寺町通」
3|御所参内のために秀吉が新設「御幸町通」
4|平安京ではこの道が〝富小路〟「麩屋町通」
5|名付けの由来に謎が残る通り「富小路通」
6|邸宅街から商業地への変遷の道「高倉通」
7|車関連の業者が軒を連ねた道「車屋町通」
8|一方通行規制はこの通りから「東洞院通」
9|ここは〝町〟と〝野〟の境目だった「堺町通」
10|2本の通りの間にできた道「間之町通」
11|金座・銀座が置かれた金融通り「両替町通」
12|商工業の中心地として発展「室町通」
13|戦国時代は馬が駆ける道だった「柳馬場通」
14|市電開通で拡張した経済道路「烏丸通」
15|釜を鋳造した〝釜座〟に由来「釜座通」
16|衣服との深いかかわりから命名「衣棚通」
17|良質の水に恵まれ染色業が発展「西洞院通」
18|茶の湯文化が息づく通り「小川通」
19|主要道路として千年の歴史あり「油小路通」
20|平安時代から続く商業の中心地「新町通」
21|かつて禁裏との境界だった通り「二条通」
22|京の東西を一つにつなぐ大動脈「丸太町通」
23|御所御用の職人が暮らした通り「竹屋町通」
24|新旧ショップが集う家具屋街「夷川通」
25|歴史ある場所からカルチャー発信基地まで「御所北」
26|知る人ぞ知るお店が並ぶ「御所東」
27|御用達の老舗からフランス雑貨まで「御所西」
28|「神宮丸太町駅」界隈で出合う美食
29|「烏丸御池駅」界隈の美食巡り
30|「今出川駅」界隈で出会う名品