母イザナミに大やけどを負わせた火の神
「火之迦具土神」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
まだ日本という国がなかった頃、国生みの神イザナギとイザナミによって多くの神々が誕生しました。彼らにはそれぞれ役割や力が与えられ、日本国を統一していきます。では、どのような神様がいるのかご存じでしょうか? 主要な神様のプロフィールを、祀られている神社やご利益とともに紹介する本連載。今回はイザナミとイザナギが神生みで生んだ火の神、ヒノカグツチです。
火之迦具土神(ヒノカグツチ)
イザナミとイザナギが神生みで生んだ火の神。その火が原因で、イザナミは亡くなってしまう。火を扱う業者からの崇敬が高く、鍛冶業や焼き物業といった業者から高く崇敬された。また、火事を抑える役割として祀られることもあり、木造家屋が多い構造上、火事に敏感であったことが伺える。
古事記|火之迦具土神
日本書紀|軻遇突智
基本属性「火の神」
代表的ご利益「家内安全」
代表的神社
「愛宕神社」
京都市にある愛宕山の頂上に鎮座する、全国900社を数える愛宕神社の総本社。修験道の祖とされる役行者と、白山の開祖として知られる泰澄が、701〜704年に建立したと伝わる。
愛宕神社
住所|京都府京都市右京区嵯峨愛宕町1
Tel|075-861-0658
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「天之御中主神」「高御産巣日神」「神産巣日神」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
・天之御中主神/アメノミナカヌシ、高御産巣日神/タカミムスビ、神産巣日神/カミムスビ
・表筒男命/ウワツツノオ、中筒男命/ナカツツノオ、底筒男命/ソコツツノオ
監修者
東條英利(とうじょう・ひでとし)
カルチャージ代表取締役。神社ライター
日本の素晴らしさの再発見と日本人の基礎教養力向上を目的に、執筆・講演活動を行う。全国の神社情報専門ポータルサイト「神社人」を主宰し、現在までに訪れた神社の数は数千社以上。著作に「日本人の証明」(学研パブリッシング)、神社関連書籍や雑誌の監修などを手掛ける。フェイスブックやアメーバブログを日々更新中。
東條英利公式サイト
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text=Hidetoshi Tojo, Hisanori Kato, Takehiro Nanbu
illustration=Hitomi Iha
2013年4月号「新しい歌舞伎入門」