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新潟・越後妻有「大地の芸術祭 2022」
津南エリアの作品・作家マップ|後編

2022.7.15
新潟・越後妻有「大地の芸術祭 2022」 <br>津南エリアの作品・作家マップ|後編

世界最大級の国際芸術祭「大地の芸術祭」。22年目となる今年は、38の国・地域から263組の作家が参加。300点以上の作品の中から、目玉となる新作と必見の常設作品をエリアごとに取り上げる。

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津南エリア

新潟県の最南端にあたり、長野との県境に位置。雄大な河岸段丘が広がり、日本有数の豪雪地帯である一方、夏には高原性の爽やかな気候が続く。縄文時代中期の沖ノ原遺跡は、国の史跡に指定されている。縄文文化や音楽とともにアートに親しもう。

[常設]
⑧『かささぎたちの家』(2003)
キム・クーハン(金 九漢)/韓国

photo: ANZAÏ

建物を丸ごと窯で焼いて完成させた陶の家
土、砂、火、木でつくった家。丸ごと窯で覆い、約1カ月かけて焼いて完成させた。作家は半年以上、地域住民と協働しながら制作を続け、外壁にはこの地で感銘を受けた景色を描いた。かささぎは、韓国では“幸せを呼ぶ鳥”といわれている

住所|新潟県中魚沼郡津南町上郷上田の近く
開館時間|屋外展示のため日中
公開期間|~10月31日(月)
休業日|火・水曜

[常設]
⑨『森』(2000)
本間 純/日本

photo: ANZAÏ

鉛筆でつくり上げた森が
自然の風景と重なり合う

豪雪地ならではのかまぼこ型倉庫の中に広がるのは、地元住民から集めた約7000本の小さくなった鉛筆でつくられた森。奥の窓からは池と木々が見え、人工の森と本物の森とが重なり合う

住所|新潟県中魚沼郡津南町上郷上田甲1745-1マウンテンパーク津南内
開館時間|屋外展示のため日中
公開期間|~11月13日(日)
休業日|火・水曜

[常設]
⑩『「記憶–記録」足滝の人々』(2009)
霜鳥健二/日本

シルエットに住民一人ひとりの個性が表れる
足滝集落に並ぶのは、この地で暮らす住民の等身大のシルエット。誰がモデルなのかがひと目でわかるほどに、一人ひとりの特徴をとらえている。住民と作品の距離を縮めるべく、モデルとなった人々が住む場所の近くに展示

住所|新潟県中魚沼郡津南町大字上郷寺石 JR飯山線足滝駅近く
開館時間|屋外展示のため日中
公開期間|~11月13日(日)
休業日|火・水曜

[常設]
⑪『香港ハウス』(2018)
イップ・チュンハン(葉晉亨)/香港

photo: Nakamura Osamu

香港発アートの創作の場であり、交流の場
香港との文化交流拠点となるレジデンス兼ギャラリー施設。香港の大学、文化機関、自治体などと連携した地域交流プログラムを展開するほか、作家やパフォーマーなどが滞在しながら制作。その作品の展示も行う

住所|新潟県中魚沼郡津南町上郷宮野原29-4
開館時間|10:00~17:00
料金|個別鑑賞券600円(上郷クローブ座入館料含む)または作品鑑賞パスポート提示
公開期間|~11月13日(日)
休業日|【春】月~金曜(祝日は除く)/【夏】火・水曜/【秋】月~金曜(祝日は除く)

[新作]
⑫『自然。共話。』(2022)
アナザーマウンテンマン(又一山人)/香港

作家と地域住民の心のつながり、
自然への尊敬の念を表す

香港出身でアーティストや写真家、デザイナーとして活躍する作家による、“生命の器”と“神様の絵”で構成されたインスタレーション、写真、プロジェクションなどによる作品。制作には津南町と香港の住民が協力した

住所|新潟県中魚沼郡津南町上郷宮野原29-4
開館時間|10:00~17:00
料金|個別鑑賞券600円(上郷クローブ座、香港ハウス入館料)または作品鑑賞パスポート提示
公開期間|~11月13日(日)
休業日|【春】月~金曜(祝日は除く)/【夏】火・水曜/【秋】月~金曜(祝日は除く)

[常設]
⑬『越後妻有「上郷クローブ座」』(2015)

地域におけるパフォーミングアーツの拠点
旧上郷中学校を豊田恒行さんにより、リノベーション。パフォーマーはここに滞在し、住民と協働しながら作品を制作。稽古を経て、劇場で作品を発表する。施設内には地域の女衆(おんなしょ)たちが運営するレストランも併設

住所|新潟県中魚群津南町上郷宮野原7-3
開館時間|10:00~17:00
料金|個別鑑賞券600円(香港ハウス入館料含む)または作品鑑賞パスポート提示
公開期間|~11月13日(日)
休業日|【春】月~金曜(祝日は除く)/【夏】火・水曜/【秋】月~金曜(祝日は除く)

[新作]
⑭『部屋とピアノの為のコンポジション「偽ハルモニア論」』(2021)
安野太郎/日本

photo: Kioku Keizo

作曲家が作曲する姿を展示
作家は、美術展示という空間で音楽を成立させるべく、これまで自動機械による演奏を展示してきた安野太郎さん。本作では、新たな試みとして、自身が作曲する姿を作品として展示する

住所|新潟県中魚沼郡津南町上郷宮野原7-3 越後妻有「上郷クローブ座」内
開館時間|10:00~17:00
料金|個別鑑賞券600円(上郷クローブ座、香港ハウス入館料)または作品鑑賞パスポート提示
公開期間|7月30日(土)~11月13日(日)
休業日|【夏】火・水曜/【秋】月~金曜(祝日は除く)

[常設]
⑮『Untitled project for Echigo-Tsumari』(2015)
パオラ・ピヴィ/イタリア・アメリカ

photo: Ishizuka Gentaro

空に向かって延びる巨大はしご
『上郷クローブ座』の建物に立て掛けられた、カラフルで巨大なはしご。日常の中に非日常を配することで生まれるズレの中に多様な意味をもたらす、イタリア出身の作家による作品

住所|新潟県中魚沼郡津南町上郷宮野原7-3 
開館時間|10:00〜17:00
公開期間|~11月13日(日)
休業日|【春】月~金曜(祝日は除く)/【夏】火・水曜/【秋】月~金曜(祝日は除く)

期間限定!パフォーマンスも見逃せない!

大地の芸術祭では、一年を通じてさまざまなイベントが開催されている。中でも、アーティストたちによる作品としてのパフォーマンスは必見!

『距離のない旅』
ニブロール/日本

旧中学校全体を舞台にした
回遊型パフォーマンス

ニブロールは、振付家・矢内原美邦を中心に、さまざまなジャンルのアーティストからなるダンスカンパニー。大地の芸術祭では、『上郷クローブ座』として再生した旧上郷中学校を舞台にパフォーマンスを行う

<data>
住所|新潟県中魚沼郡津南町上郷宮野原7-3 上郷クローブ座
開演時間|未定
料金|一般前売1500円、一般当日2000円(パスポート提示で200円割引)、高中小生800円
※別途「上郷クローブ座」入館料またはパスポートが必要
日時|10月7日(金)、10月8日(土)、10月9日(日)、10月10日(月)

 

出展アーティスト4名に聞く作品に込めた思い
 
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《新潟・越後妻有 大地の芸術祭 2022》
1|越後妻有里山現代美術館 MonET 前編後編
2|越後まつだい里山食堂 前編後編
3|旅の最後は“祈り”のアート『手をたずさえる塔』へ
4|アート里山をめぐる 前編後編
5|ジェームズ・タレルの泊まれるアート『光の館』
6|総合ディレクター・北川フラム氏に聞いた、アートの力で地域の魅力を掘り起こす秘訣とは?
7|十日町エリアの作品・作家マップ 前編後編
8|川西エリアの作品・作家マップ 前編後編
9|中里エリアの作品・作家マップ 前編後編
10|松代エリアの作品・作家マップ 前編後編
11|松之山エリアの作品・作家マップ 前編後編
12|津南エリアの作品・作家マップ 前編後編
13|6エリア別 作品・作家見どころガイド
14|出展アーティスト4名に聞く作品に込めた思い

text: Miyu Narita map: Alto Dcraft
Discover Japan 2022年6月号「アートでめぐる里山。/新潟・越後妻有”大地の芸術祭”をまるごと楽しむ!」

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