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2025年、デザインで楽しむお正月
食に華を添える逸品|中編
陶器/お皿/土鍋/酒器/ビール/鯛めし

2024.12.17
2025年、デザインで楽しむお正月<br>食に華を添える逸品|中編<br><small>陶器/お皿/土鍋/酒器/ビール/鯛めし</small>

2025年を迎える準備はしましたか? 大掃除を終え、おしゃれなお正月飾りで玄関や家の中を彩れば、歳神様(としがみさま)を迎える準備は万端。

中編では人が集まる機会が増える年末年始に揃えたい調理道具や酒器を紹介します。美味しいものを用意したり、パーティの顔ぶれを思い浮かべながら選んでみては?

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ニッポンのいいものカタログ
 

温かな色合いと繊細な模様
「湯町窯」の陶器

「エッグベーカー〈大〉」 価格|5280円 サイズ|本体φ95×H50㎜(取手は含まない) / 蓋φ105×H20㎜ / ソーサーφ150×H30㎜ 重量|本体230g / 蓋160g / ソーサー205g ※電子レンジ・オーブン使用可

1900年代初頭に、民藝運動のメンバーでイギリス人陶芸家のバーナード・リーチから手ほどきを受けて完成した代表作。陶器でありながら直火が可能で、丸みを帯びたフォルムに施された化粧泥の装飾がモダン。熱々をそのまま食卓に出せるので、卵料理はもちろん、蒸し物やグラタンなど、冬の料理に幅広く活用したい。

「角皿6号」 価格|7260円 サイズ|W197×D175×H37㎜ 重量|435g ※電子レンジ・オーブン使用可

水分を含んだ化粧土を使い、フリーハンドで模様を描くヨーロッパの伝統的な技法「スリップウェア」のうつわも湯町窯の伝統。厚みのある大ぶりのうつわに描かれた、伸びやかで温かみのある直線や波線の模様がアート作品のよう。おおらかな雰囲気で食卓の主役になってくれる。肉料理や魚の煮付けなど、冬らしい料理にもよく合う。

湯町窯
1922年から島根県松江市で続く窯元。出雲・布志名(ぶじな)焼の流れをくむ伝統的な茶碗から、バーナード・リーチに指導を受けた民藝のうつわまで、幅広く制作している。

どんな料理も引き立てる一点もの
「圡楽窯」の黒い土鍋

「口付黒鍋 7寸」 価格|1万1000円 サイズ|本体Φ225×H77㎜(蓋Φ190×H65㎜) 重量|本体1040g 蓋425g

伊賀の耐火度の高い粘土を使い、職人が一点一点手でつくり上げる土鍋。素地に適度に空気を含むため保温力が高く、鍋ものはもちろん、煮たり焼いたり蒸したりと料理に幅広く活躍。飴色の釉薬が料理を引き立ててくれる。多彩な土鍋があり、こちらは使い勝手のよい深さと注ぎ口付き。丁寧に使い込んで育てながら料理に愛用したい。

「鍋敷き(中)」 価格|3575円 サイズ|φ170㎜(外径170㎜、内径100㎜)H30㎜ 重量|95g

和歌山の職人が一つひとつ手編みで仕上げた、棕櫚(しゅろ)でできた鍋敷き。熱に強く適度な厚みがあり、蓄熱された土鍋の鍋底もしっかりと受け止めてくれる。棕櫚独特の濃い茶色が圡楽窯の土鍋と相性ぴったり。土鍋とセットで求めたい。

圡楽窯
三重県伊賀市丸柱で江戸時代から続く窯元。代々茶陶をつくっていたが、7代目の福森雅武さんが土鍋や食のうつわづくりを開始。現在は8代目の道歩さんが工房を取り仕切り、熟練の職人がろくろを回し手びねりで作陶している。

力強い土肌が特徴的な備前焼
「大饗利秀」のビールカップ

「麦酒杯」 価格|2640円 サイズ|φ70×H110㎜ 重量|215g

備前焼最大の特徴である無釉焼締めのカップ。ビールを注ぐと泡がクリーミーになり、味がまろやかになる魔法のうつわ。手に取るたびに土ものならではの優しい温もりや味わい深さが伝わり、育てる楽しみも。来客用としてはもちろん、日々の仕事終わりに自分を労わる晩酌にも愛用したい。

大饗利秀
備前焼窯元六姓「大饗家」に生まれ、大手半導体メーカー勤務を経て陶芸の道へ。祖父の章氏・父の猛氏に薫陶を受け、「備前陶芸センター陶磁器技術者研修」修了。備前焼リサイクル素材を使用した「再生備前」の取り組みにも参画。

日常使いしたい、洗練されたフォルム
「伊勢﨑 創」の酒器

「窯変酒呑」 価格|1万6500円 サイズ|W51×D50×H54㎜ 重量|125g

山土が流水で運ばれ二次堆積した、きめ細かく粘り気がある「ひよせ」という土を使う備前焼。赤松の薪を使って約2週間焼き締めることで、焼成により表れる窯変が味わい深い唯一無二のうつわが焼き上がる。一つひとつ異なる表情の中からお気に入りを選びたい。普段使いすることで、うつわの表面に変化が表れてくるのも楽しみ。

伊勢﨑 創
祖父は伊勢﨑陽山、父は伊勢﨑満、叔父は伊勢﨑淳(人間国宝)という備前焼一家に生まれる。高校卒業後、備前焼作家の山下譲治氏に師事。2001年に登り窯を築き独立。稜線を利かせたキレのある作風が特徴。

アートなパッケージも魅力の一つ
「VERTERE」のクラフトビール

「ビール4本セット」 価格|5940円

「VERTERE」のクラフトビール4本セット。麦芽やホップ、酵母など、素材選びもフレキシブルな多種多様のスタイルのビールからセレクト。レシピは固定せず、すべて少量で造っているため、その時々の出合いも楽しめる。年末年始のホームパーティのお持たせにも喜ばれそう。

VERTERE
2014年に東京・奥多摩に設立されたクラフトビールメーカー。“変化”を意味するブランド名の通り、素材や季節に合わせてレシピを変え、毎週新たな銘柄に変化する。2024年4月に新工場とボトルショップがオープン。

炊飯器でOK! 旨み豊かな鯛めしを
「愛媛海産」の鯛めし

「瀬戸内 鯛めし 2合」 価格|1296円

漁師が船の上でつくる東予地方の鯛めしを、炊飯器で炊くだけで手軽につくれるセット。添加物不使用で、骨を取る手間要らずなのもうれしい。瀬戸内海産の天然真鯛を鮮魚から加工し、身は香ばしく焼いて、鯛のアラは鯛出汁に。伊予名産の松山あげ、出汁昆布、乾燥ニンジン入り。木の芽や三つ葉、刻み海苔を添えてどうぞ。

愛媛海産
1979年に愛媛県今治市で創業した食品メーカー。瀬戸内海で捕れた地魚を中心に、肉や野菜などの山の幸も含め、新鮮な食材の旨みを引き出した加工食品を製造・販売。可能な限り鮮度を落とさず加工することを重視している。

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新年に新調したいもの|後編

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お正月は、厄災を払い幸福をもたらす歳神様を迎える行事。つくり手の想いが込められた美しいデザインの正月飾りを飾れば、自分自身も気持ちよく歳神様をお迎えできるはず。現代の生活に馴染む正月飾りで、晴れやかに新年を祝ってみては?

 

ニッポンのいいものカタログ
 

《2025年、デザインで楽しむお正月カタログ》
01|年末年始を彩る飾りつけ|前編
02|食に華を添える逸品|中編
03|新年に新調したいもの|後編

Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00~21:00
定休日|不定休
Imstagram|@discoverjapan_lab
※サイズ・重量は掲載商品の実寸です。同じシリーズでも個体差があります。

text: Miyo Yoshinaga photo: Yuko Okoso
2025年1月号「ニッポンのいいもの美味いもの」

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