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日本発の高級ホテルブランド12選
特徴を知って、優雅なホテルステイを満喫
|ホテルブランド大解剖①

2024.6.20
日本発の高級ホテルブランド12選<br><small>特徴を知って、優雅なホテルステイを満喫<br>|ホテルブランド大解剖①</small>

日本発の高級ホテルから外資系ホテルまで、国内で展開されるホテルブランドを大解剖! クラシカル、ラグジュアリー、リゾート、都市型、コンセプト型など、どのホテルも個性豊かだ。
 
今回は帝国ホテル、ホテルニューオータニ、星野リゾートなど、12の国内ホテルブランドを紹介。

01|帝国ホテル

1890年、海外の賓客を迎える迎賓館として東京・日比谷に誕生して以降、超一流の「おもてなし」でゲストを出迎えている。現在展開するのは、グランドホテルとして進化する「帝国ホテル 東京」、唯一無二の美しさをもつ山岳リゾート「上高地 帝国ホテル」、四季の移ろいと上質な寛ぎを提供する「帝国ホテル 大阪」で、2026年には京都に新規ホテルを開業予定だ。帝国ホテルのもてなしの心が伝わるエピソードは数多い。訪れればその神髄が感じられるだろう。

「帝国ホテル 東京」の本館は3代目で、1970年竣工。2代目本館は建築家のフランク・ロイド・ライトが設計した。3代目本館にはライト館の意匠がちりばめられている

インペリアルクラブ
1973年に発足したメンバーズクラブ。満30歳以上・日本国内在住者を対象とし、優待や会員ラウンジなど、さまざまなサービスを利用できる。帝国ホテルで婚礼を挙げた人のみが入会できる「インペリアルクラブ グレース」、海外在住者が入会できる「IMPERIAL CLUB INTERNATIONAL」も。

02|オークラ ニッコー ホテルズ

日本発の高級ホテルグループ、「オークラ ニッコー ホテルズ」。原点は1962年開業の「オークラ東京」だ。日本の伝統美を極め、「親切と和」の精神に根ざしたもてなしは唯一無二。その上質なホスピタリティを継承し、世界11の国と地域で「オークラ ホテルズ & リゾーツ」、「ニッコー・ホテルズ・インターナショナル」、「ホテル JALシティ」の3グループ、7ブランドを運営。確かな品位と新しいスタイルが交差するホテルグループとして、各国のゲストに愛されている。

日本ならではの美と心を伝える「The Okura Tokyo」。2019年にグループ最上位ブランド「オークラ ヘリテージ」とラグジュアリーブランド「オークラ プレステージ」で構成されるホテルに

One Harmony
オークラ ニッコー ホテルズが運営する各ホテルで利用できる入会金・年会費無料の会員プログラム。宿泊などを通じてためたポイントで、多彩な賞品へ交換ができるほか、会員料金での宿泊、レストランの優待、バースデー特典などを用意している。会員ステータスによって、客室アップグレードなどさらなる特典も

03|ホテルニューオータニ

1964年の東京オリンピック開催にあたり、政府の要請を受けて開業した「ホテルニューオータニ(東京)」。以来、60年の歴史を建設当初と変わらぬ姿で伝えている。特に、約400年前から受け継がれる約1万坪の日本庭園は四季折々の景色で訪れる人たちを癒す。また、「日本のお風呂文化を世界に発信する」というコンセプトで誕生した檜風呂付き「新江戸ルーム」は、5つ星のホテル・イン・ホテル「エグゼクティブハウス 禅」とともに世界に誇る日本文化を伝えている。

「ホテルニューオータニ(東京)」には、1474の客室、37のレストラン・バー、33の宴会場、50を超える店舗が連なるアーケード、病院、郵便局など、ひとつの街のように広大だ

ニューオータニクラブ
1964年に日本のホテルとしてはじめて本格的会員組織を発足。ポイントプログラムや会員専用のラウンジ、優先予約、宿泊料金や朝食の優待、アーリーチェックイン/レイトチェックアウト(空室状況や宿泊施設による)、レストランで利用できる特典など、ワンランク上のサービスが楽しめる多彩な特典を用意している。

04|パレスホテル

「千代田区丸の内1-1-1」という東京を象徴する立地で、1960年に創業したホスピタリティカンパニー。「最上質の日本」の提供を目指す「パレスホテル東京」や、2020年に開業したスタイリッシュなデザインとサービスをもつ新ブランド「Zentis Osaka」などを展開している。

THE PALACE CLUB
「パレスホテル東京」と「Zentis Osaka」で発足された会員制度。宿泊、レストラン&バー、ペストリーショップ、スパ、オンラインショップでの利用金額に応じてポイントを獲得でき、オンラインバウチャーに交換できる。

05|都ホテルズ&リゾーツ

都ホテルズ&リゾーツのルーツは、1890年に京都・蹴上で創業した都ホテル(現ウェスティン都ホテル京都)。施設や機能、サービススタイルを明確にした「都ホテル」、「都シティ」、「都リゾート」という3ブランドがあり、G7伊勢志摩サミットの会場となった「志摩観光ホテル」など国内外に25施設を展開。

都プラス
都ホテルズ&リゾーツの国内外25施設で利用できる入会金無料の会員プログラム。公式ホームページからの宿泊予約のベストレート保証やポイントプログラム、ステータスに応じた特典やサービスを用意。

06|西武・プリンスホテルズワールドワイド

西武グループの中核会社で、国内外の宿泊施設やレジャー施設を運営。日本ではフラッグシップブランドである「ザ・プリンス」をはじめ、「グランドプリンスホテル」、「プリンスホテル」、「プリンススマートイン」という4ブランドを中心に展開。東京、軽井沢、箱根、京都など国内では56のホテルを擁する。

Seibu Prince Global Rewards
4月25日よりスタートした国内外共通会員プログラム。「日本のプリンスホテルから世界のプリンスホテルへ」を掲げるにふさわしく、8カ国の施設でポイントプログラムやベストレート保証など、多彩な特典が受けられる。

07|東急ホテルズ

「“TOKYU COMFORT”居心地のいいホスピタリティ」をコンセプトに全国展開するホテルチェーン。東京・永田町にあるフラッグシップホテル「ザ・キャピトルホテル 東急」、ライフスタイルホテルブランド「STREAM HOTEL」など、旅のスタイルに応じた幅広いブランドをラインアップする。

コンフォートメンバーズ
利用料金の5%〜最大9%のポイントがたまるほか、優待料金、レイトチェックアウトなど特典豊富な会員サービス。5つのステータスがあり、ステータスが上がるとウェルカムドリンクや客室のグレードアップも。

08|星野リゾート

「旅を楽しくする」をテーマに旅の目的や過ごし方に合わせた5ブランドを中心に、国内では63施設を運営。軸となる5つのブランドは、施設ごとに設けた独創的なテーマで圧倒的非日常を提供する「星のや」、地域の魅力を発信する温泉旅館「」、「テンションあがる「街ナカ」ホテル」を掲げる「OMO」、豊富なアクティビティと食体験を提案する「リゾナーレ」、カジュアルな滞在を楽しむ「BEB」。どの宿も個性豊かで、ゲストの満足度が非常に高い。

OMOポイント
「OMOポイント」とは、登録費無料の星野リゾートアカウント会員が、OMOブランドをはじめとする対象ホテルを公式サイトから宿泊予約すると取得できるポイントのこと。1万ポイントで1万円分の星野リゾート宿泊ギフト券に交換でき、星野リゾートの国内全施設で利用できる。

09|ふふJAPAN

世界のどこにもない日本リゾートを掲げ、全8施設を展開するスモールラグジュアリーリゾート「ふふ」。その土地の魅力を詰め込んだ各施設では、温泉につかり、地産食材を用いた美食に舌鼓を打つ贅沢を存分に堪能できる。2007年に「ふふ 熱海」が誕生して以来、河口湖、奈良、日光、京都、箱根と、人気の観光地に開業を続け、2023年冬には雄大な浅間山を望みながら自然を満喫できる「ふふ 軽井沢 陽光の風」と、雲場池のほとりに佇むシックで大人なリゾート「ふふ 旧軽井沢 静養の森」という2つの「ふふ」をオープンさせた。また、大正時代の気品あふれる面影を残す「箱根・翠松園」や、世界的建築家・隈研吾さんの建築の魅力が詰まった静岡・熱海に建つ「ATAMI 海峯楼」も展開。異なる施設に連泊するトラベルリレーも、新たな旅のスタイルとして提案している。

10|ザ・テラスホテルズ

沖縄本島内にホテルやゴルフ場などを展開。1997年に開業したフラッグシップホテル「ザ・ブセナテラス」や、全館クラブフロアのウェルネスリゾート「ザ・テラスクラブ アット ブセナ」など、「テラススタイル」と呼ぶ独自のリゾートライフを提供している。共通コンセプトは「自然との調和、自然への回帰」。大人のための洗練された空間と穏やかな時間を演出し、温かなもてなしでゲストを迎えている。

マイ テラス
ザ・テラスホテルズのウェブ会員サービス。ホテル利用時に限定サービスを提供するほか、イベントサポート、おすすめの情報の配信など、年度ごとにさまざまな特典がある。

11|JR東日本ホテルズ

駅近のフルサービスホテルから自然の中で過ごせるホテルまで、JR東日本のネットワークを生かした数々のホテルブランドを運営している。100年以上の歴史を誇る名門ホテル「東京ステーションホテル」、東日本の主要駅に近接する「メトロポリタンホテルズ」、「歴史ある日本の文化・暮らしを体験する宿」を掲げる「和のゐ」など、コンセプトやデザインも実に多種多様。今後もJR東日本ならではの利点を生かした積極的展開が予定されているという。

12|JR九州ホテルズ

東京、京都、沖縄、九州各地の駅近くに、13のホテル・旅館を展開。「この旅に、この地にひらく感動の花を。」をコンセプトとする最上位ブランド「THE BLOSSOM」を筆頭に、プレミアム感のある滞在を約束する「JR九州ホテル ブラッサム」、旅の拠点に便利な「JR九州ホテル」、別府温泉が楽しめる「竹と椿のお宿−花べっぷ」と、旅の目的に応じて柔軟に対応できる。2024年10月にはグループ会社3社と合併。規模拡大による展開が楽しみだ。

JRホテルメンバーズ
JRグループホテル会社(東日本・東海・西日本・四国・九州)の多彩なホテルブランドが加盟する、入会金・年会費無料の会員プログラム。交通系ICカードやスマートフォンが会員証となり、ホテルに泊まるたびにポイントがたまるほか、宿泊料金やレストランの割引、レイトチェックアウトが可能となる。ゴールド会員になると、ポイント付与率がアップするほか、ゴールド会員限定プランも用意。

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ホテルブランド大解剖
マリオット・インターナショナル編

 
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《ホテルブランド大解剖》
01|日本発の高級ホテルブランド12選
02|マリオット・インターナショナル
03|IHGホテルズ&リゾーツ
04|アコーホテルズ
05|ヒルトン
06|ハイアット
07|国内で展開される外資系ホテルブランド6選

text: Nao Ohmori
Discover Japan 2024年5月号「進化するホテル」

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