潮の流れを司る海の道先案内人
「塩椎神」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
まだ日本という国がなかった頃、国生みの神イザナギとイザナミによって多くの神々が誕生しました。彼らにはそれぞれ役割や力が与えられ、日本国を統一していきます。では、どのような神様がいるのかご存じでしょうか? 主要な神様のプロフィールを、祀られている神社やご利益とともに紹介する本連載。今回は潮の流れを司る神、シオツチです。
塩椎神(シオツチ)
海彦山彦神話で、兄ホデリから借りた釣り針をなくして途方に暮れていたホオリを、海神ワタツミの宮にまで案内した神。その名からも潮の流れを司る神としている。海の道先案内人として、道を示す神として崇められている。また、人に製塩の方法を授けたことから製塩業の神としての役割も担う。
古事記|塩椎神
日本書紀|塩土老翁
基本属性「潮流の神」
代表的ご利益「開運招福」
代表的神社
「鹽竈神社」
東北鎮護・陸奥国一之宮として崇敬を集める、全国に鎮座する鹽竈神社の総本社。四季折々の趣が嗜める境内も有名で、天然記念物である鹽竈桜は風物詩として重宝されている。
鹽竈神社
住所|宮城県塩竈市一森山1-1
Tel|022-367-1611
line
≫次の記事を読む
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
・天之御中主神/アメノミナカヌシ、高御産巣日神/タカミムスビ、神産巣日神/カミムスビ
・表筒男命/ウワツツノオ、中筒男命/ナカツツノオ、底筒男命/ソコツツノオ
監修者
東條英利(とうじょう・ひでとし)
カルチャージ代表取締役。神社ライター
日本の素晴らしさの再発見と日本人の基礎教養力向上を目的に、執筆・講演活動を行う。全国の神社情報専門ポータルサイト「神社人」を主宰し、現在までに訪れた神社の数は数千社以上。著作に「日本人の証明」(学研パブリッシング)、神社関連書籍や雑誌の監修などを手掛ける。フェイスブックやアメーバブログを日々更新中。
東條英利公式サイト
神社人
text=Hidetoshi Tojo, Hisanori Kato, Takehiro Nanbu
illustration=Hitomi Iha
2013年4月号新しい歌舞伎入門