温泉、医療、酒造など各地の産業神として崇高
「少名毘古那神」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
まだ日本という国がなかった頃、国生みの神イザナギとイザナミによって多くの神々が誕生しました。彼らにはそれぞれ役割や力が与えられ、日本国を統一していきます。では、どのような神様がいるのかご存じでしょうか? 主要な神様のプロフィールを、祀られている神社やご利益とともに紹介する本連載。今回はひとつの物事をやり遂げる協力神、スクナビコナです。
少名毘古那神(スクナビコナ)
オオナムチとともに、出雲建国に邁進したパートナーで、大国主の「大」と少名毘古那神の「少」は一対を表しているといわれる。ひとつの物事をやり遂げる協力神とされ、各地で産業の振興を導いたことから医療や穀物、温泉、酒造の神と評されることも多い。また、常世の神とも言われる非常に幅の広い神だ。
古事記|少名毘古那神
日本書紀|少彦名命
基本属性「国づくりの神」
代表的ご利益「殖産振興」
代表的神社
「秩父御嶽神社」
木曾御嶽山の行者であった鴨下清八が1895年に創建。本殿は麓から階段を登り25分程の所にある。東郷元帥ゆかりの東郷公園を神苑とし紅葉の名所としても知られる。
秩父御嶽神社
住所|埼玉県飯能市坂石580
Tel|042-978-0072
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監修者
東條英利(とうじょう・ひでとし)
カルチャージ代表取締役。神社ライター
日本の素晴らしさの再発見と日本人の基礎教養力向上を目的に、執筆・講演活動を行う。全国の神社情報専門ポータルサイト「神社人」を主宰し、現在までに訪れた神社の数は数千社以上。著作に「日本人の証明」(学研パブリッシング)、神社関連書籍や雑誌の監修などを手掛ける。フェイスブックやアメーバブログを日々更新中。
東條英利公式サイト
神社人
text=Hidetoshi Tojo, Hisanori Kato, Takehiro Nanbu
illustration=Hitomi Iha
2013年4月号新しい歌舞伎入門