スサノオが八岐大蛇から助けた女神
「櫛名田比売」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
まだ日本という国がなかった頃、国生みの神イザナギとイザナミによって多くの神々が誕生しました。彼らにはそれぞれ役割や力が与えられ、日本国を統一していきます。では、どのような神様がいるのかご存じでしょうか? 主要な神様のプロフィールを、祀られている神社やご利益とともに紹介する本連載。今回は稲田の女神として信仰される、クシナダヒメです。
櫛名田比売(クシナダヒメ)
八岐大蛇伝承で、スサノオがオロチから救うことを条件に妻に迎えられた女神。その名が「奇し稲田」と表されることから稲田の女神とされるが、スサノオが八岐大蛇に挑むとき櫛に姿を変えたので、櫛を挿した女性、すなわち、巫女を意味したのではないかともいわれる。通常スサノオと共に祀らる。
古事記|櫛名田比売
日本書紀|奇稲田姫
基本属性「稲田の神」
代表的ご利益「五穀豊穣」
代表的神社
「川越氷川神社」
1500年ほど前に武蔵国造が奉斎し創建。二組の夫婦神と大己貴命を祀り、縁結びの神として信仰を集める。境内の小石を持ち帰り大切にすると恋愛成就するという言い伝えも。
川越氷川神社
住所|埼玉県川越市宮下町2-11-3
Tel|049-224-0589
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日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
・天之御中主神/アメノミナカヌシ、高御産巣日神/タカミムスビ、神産巣日神/カミムスビ
・表筒男命/ウワツツノオ、中筒男命/ナカツツノオ、底筒男命/ソコツツノオ
監修者
東條英利(とうじょう・ひでとし)
カルチャージ代表取締役。神社ライター
日本の素晴らしさの再発見と日本人の基礎教養力向上を目的に、執筆・講演活動を行う。全国の神社情報専門ポータルサイト「神社人」を主宰し、現在までに訪れた神社の数は数千社以上。著作に「日本人の証明」(学研パブリッシング)、神社関連書籍や雑誌の監修などを手掛ける。フェイスブックやアメーバブログを日々更新中。
東條英利公式サイト
神社人
text=Hidetoshi Tojo, Hisanori Kato, Takehiro Nanbu
illustration=Hitomi Iha
2013年4月号新しい歌舞伎入門