日本の国土を固めた最重要の神様
「伊邪那岐神」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
まだ日本という国がなかった頃、国生みの神イザナギとイザナミによって多くの神々が誕生しました。彼らにはそれぞれ役割や力が与えられ、日本国を統一していきます。では、どのような神様がいるのかご存じでしょうか? 主要な神様のプロフィールを、祀られている神社やご利益とともに紹介する本連載。まずは日本の神様を語る上で欠かせない最重要の神様、イザナギを紹介します。
伊邪那岐神(イザナギ)
イザナミとともに日本の国土を生み出した男神。最古の夫婦神のひとつで、多くの神々を生み出したことから夫婦和合、縁結びの神様としても知られている。また、国土から自然といった世界を創り出していったことから殖産振興の神様として知られ、更には、歴史上はじめての禊をされたことから、厄除の神様としても知られている。
古事記|伊邪那岐神
日本書紀|伊弉諾神
基本属性「最古の夫婦神」
女神イザナミはイザナギの妻である。ヒノガクツチを産んだことでイザナミは死んでしまうが、イザナギは黄泉の国を訪れるほどイザナミが好きだった。
代表的ご利益「厄除開運」
その他にも最古の夫婦神であり、多くの神々を産んだことから、恋愛成就、子孫繁栄、殖産振興などのご利益も上げられる。
代表的神社
「三峰神社」
景行天皇の御代(71~130年)、ヤマトタケルが東征の際、碓氷峠に向かう途中で三峯山に登り、イザナギ・イザナミの国生みを偲んで創祀した。社地を囲む妙法・白岩・雲取の3つの峰が秀でていたため三峯の名がついた。
三峰神社
住所|埼玉県秩父市三峰298-1
Tel|0494-55-0241
読了ライン
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
・天之御中主神/アメノミナカヌシ、高御産巣日神/タカミムスビ、神産巣日神/カミムスビ
・表筒男命/ウワツツノオ、中筒男命/ナカツツノオ、底筒男命/ソコツツノオ
監修者
東條英利(とうじょう・ひでとし)
カルチャージ代表取締役。神社ライター
日本の素晴らしさの再発見と日本人の基礎教養力向上を目的に、執筆・講演活動を行う。全国の神社情報専門ポータルサイト「神社人」を主宰し、現在までに訪れた神社の数は数千社以上。著作に「日本人の証明」(学研パブリッシング)、神社関連書籍や雑誌の監修などを手掛ける。フェイスブックやアメーバブログを日々更新中。
東條英利公式サイト
神社人
text=Hidetoshi Tojo, Hisanori Kato, Takehiro Nanbu
illustration=Hitomi Iha
2013年4月号「新しい歌舞伎入門」