どんなピンチでも機転を利かせて切り抜ける
「倭建命(ヤマトタケル)」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
まだ日本という国がなかった頃、国生みの神イザナギとイザナミによって多くの神々が誕生しました。彼らにはそれぞれ役割や力が与えられ、日本国を統一していきます。では、どのような神様がいるのかご存じでしょうか? 主要な神様のプロフィールを、祀られている神社やご利益とともに紹介する本連載。今回は難局打開の神、ヤマトタケルです。
倭建命(ヤマトタケル)
第12代景行天皇の皇子。この時代の戦果は著しく、ピンチが迫っても数々の機転で乗り越えてきたため、難局打開の神として英雄視されることも多い。また、敵の火計を内側からの火を起こすことで切り抜けたことで、火防の神の性格ももつ。一説には、酉の市はヤマトタケルの命日であるとも伝えられる。古事記と日本書紀で人物像も分かれることや、その系譜など、知名度抜群でありながら謎多き神様でもある。
古事記|倭建命
日本書紀|日本武尊
基本属性「難局打開の神」
代表的ご利益「難局打開」
代表的神社
「浅草鷲神社」
「おとりさま」の愛称で親しまれる、東京を代表する神社のひとつ。江戸時代から約250年以上続く酉の祭(酉の市)発祥の地として知られ、同祭の熊手御守はあまりにも有名。
浅草鷲神社
住所|東京都台東区千束3-18-7
Tel|03-3876-1515
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日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
・天之御中主神/アメノミナカヌシ、高御産巣日神/タカミムスビ、神産巣日神/カミムスビ
・表筒男命/ウワツツノオ、中筒男命/ナカツツノオ、底筒男命/ソコツツノオ
監修者
東條英利(とうじょう・ひでとし)
カルチャージ代表取締役。神社ライター
日本の素晴らしさの再発見と日本人の基礎教養力向上を目的に、執筆・講演活動を行う。全国の神社情報専門ポータルサイト「神社人」を主宰し、現在までに訪れた神社の数は数千社以上。著作に「日本人の証明」(学研パブリッシング)、神社関連書籍や雑誌の監修などを手掛ける。フェイスブックやアメーバブログを日々更新中。
東條英利公式サイト
神社人
text=Hidetoshi Tojo, Hisanori Kato, Takehiro Nanbu
illustration=Hitomi Iha
2013年4月号新しい歌舞伎入門