青森県・五所川原市《五所川原立佞武多》
20m超えの「立つねぷた」がそびえる
|一生に一度は行きたいニッポンの祭り⑯
間もなく夏本番! 全国各地から祭り囃子や威勢のいい掛け声が聞こえてくる季節です。そんなニッポンの夏の風物詩「祭り」。なかでも一生に一度はこの目で見たい祭りを、日本の祭りや伝統芸能などに詳しい文筆家の大石始さんの解説でご紹介。地域の風習が刻まれた祭りを通して郷土文化に触れる旅をしませんか?
今回は、ビルの高さを優に超える巨大なねぷたが街に出現する青森県・五所川原市「五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)」をひも解きます。
※2026年8月4日(火)〜8日(土)にかけて開催予定。詳しくは記事下部をご覧ください。
豪商がねぷたの高さで富を競い合ったことが起源

夏の青森では各地でねぶた祭が開催される。青森市や弘前市のものと並んで知られているのが五所川原市の「立佞武多」だ。
豪商の街でもある五所川原では、豪商や大地主が富を競い合うように巨大な山車(だし)を制作していたという。立佞武多はそうした伝統を現代に伝えるものだ。立佞武多というネーミングの通り「立つねぷた」がその特徴で、高さは約23m・重さは約19tに達する。巨大な立佞武多が夜空で光り輝くその光景には、一種の異様な迫力がある。当日は3台の大型立佞武多に加え、市内の各町内や高校、企業などによる大小さまざまなねぷたが運行。「ヤッテマレ、ヤッテマレ」という五所川原特有の掛け声、激しいねぷた囃子も訪れる者の気分を盛り立てる。
立佞武多は定期的につくり替えられており、そこにはねぷた表現師たちの優れた技術と制作にかかわる人々の熱意が込められている。
大石 始の見どころ!
平成に復活を遂げた巨大な「立つねぷた」

五所川原のねぷたが巨大化したのは江戸後期以降。明治末には現在以上の巨大なものがつくられていたが、電線が張りめぐらされたことで小型化。平成に入ってから復元プロジェクトがはじまり、電線の地中化など大規模な工事が進められた後に復活を遂げた。これまでにドラゴンボールやガンダムの立佞武多も制作され、国内外の観光客からも人気を集めている。
ご当地グルメも楽しめる「立佞武多の館」

3台の立佞武多は普段、大型の文化施設「立佞武多の館」に展示されている。こちらでは立佞武多を至近距離で見ることができるほか、金魚ねぷたやうちわなどの制作を体験することもできる。「立佞武多の館」の外壁が開き、立佞武多が出陣する瞬間がシャッターチャンスだ。最上階の展望ラウンジではしじみラーメンなどご当地グルメを味わうこともできる。
五所川原立佞武多
開催期間|2026年8月4日(火)〜8日(土)
開催場所|青森県五所川原市中心市街地(立佞武多の館周辺)
交通|電車/JR五所川原駅から徒歩約3分 車/津軽自動車道五所川原ICから約10分
https://tachineputa-official.jp/
※開催内容は今後変更になる可能性があります。最新情報は公式ウェブサイトを確認ください
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監修・文=文筆家 大石 始さん
地域と風土をテーマにする文筆家。日本の祭りや伝統芸能などを中心に執筆している。旅と祭りの編集プロダクション「B.O.N」主宰。著書に『異界にふれる ニッポンの祭り紀行』(産業編集センター)など多数
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