TRADITION

長崎県・長崎市《精霊流し》
手づくりの船と爆竹で故人を弔う盆行事
|一生に一度は行きたいニッポンの祭り⑳

2024.8.9
長崎県・長崎市《精霊流し》<br><small>手づくりの船と爆竹で故人を弔う盆行事<br>|一生に一度は行きたいニッポンの祭り⑳</small>

間もなく夏本番! 全国各地から祭り囃子や威勢のいい掛け声が聞こえてくる季節です。そんなニッポンの夏の風物詩「祭り」。なかでも一生に一度はこの目で見たい祭りを、日本の祭りや伝統芸能などに詳しい文筆家の大石始さんの解説でご紹介。地域の風習が刻まれた祭りを通して郷土文化に触れる旅をしませんか?

今回は、爆竹を激しく打ち鳴らして故人を送る長崎県・長崎市「精霊流し(しょうろうながし)」をひも解きます。

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※2026年8月15日(土)に開催予定。詳しくは記事下部をご覧ください。

故人を賑やかに送る長崎独自の風習

8月15日、日本全国でさまざまな盆行事が行われるが、長崎の「精霊流し」は極めてユニークなものだ。初盆を迎えた故人が極楽浄土にたどり着けるよう、手づくりの精霊船に乗せて送るというもので、船首には家紋や家名、町名が記される。

特徴的なのは、精霊船を引きながら鐘がけたたましく鳴り響き、爆竹が激しく打ち鳴らされるということ。これほどまでに賑やかな盆行事もほかに類を見ないが、そこには大切な人を賑やかに極楽浄土へ送ろうという人々の思いが表れている。

大石 始の見どころ!
遺族の想いが込められた多種多様な手づくりの「船」

「船」と呼ばれる精霊船には、故人の趣味や人生が反映されたものも見られる。アニメのキャラクターをあしらったもの、ゴルフ好きの方のためにゴルフコースがモチーフになったものも。故人の人となりと遺族の思いが伝わってくるようで胸が熱くなる。

爆竹の消費量は長崎県が全国1位!

長崎の精霊流しを象徴するのが耳をつんざく爆竹の音。爆竹の消費量は長崎が1位だそうで、全国の消費量の半分を占めるのだという。爆竹を鳴らすことで悪霊を払うという考え方は、中国からもたらされた。なお、精霊流しを見る際は耳栓を忘れずに。

 

精霊流し
開催期間|2026年8月15日(土)
開催場所|長崎県長崎市 市内中心部
交通|電車/JR長崎駅から徒歩約10分

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秋田県・羽後町
《西馬音内盆踊り》

 
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監修・文=文筆家 大石 始さん
地域と風土をテーマにする文筆家。日本の祭りや伝統芸能などを中心に執筆している。旅と祭りの編集プロダクション「B.O.N」主宰。著書に『異界にふれる ニッポンの祭り紀行』(産業編集センター)など多数

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