熊本県・阿蘇市《阿蘇神社御田祭》
神輿と白装束の行列が青田の小道を行く
|一生に一度は行きたいニッポンの祭り⑨
間もなく夏本番! 全国各地から祭り囃子や威勢のいい掛け声が聞こえてくる季節です。そんなニッポンの夏の風物詩「祭り」。なかでも一生に一度はこの目で見たい祭りを、日本の祭りや伝統芸能などに詳しい文筆家の大石始さんの解説でご紹介。地域の風習が刻まれた祭りを通して郷土文化に触れる旅をしませんか?
今回は、稲苗の生育を見て回り、豊作を祈願する熊本県・阿蘇市「阿蘇神社御田祭(あそじんじゃおんだまつり)」をひも解きます。
※2026年7月28日(火)に開催予定。詳しくは記事下部をご覧ください。
稲苗の生育を見て回る豊作を祈る祭り

阿蘇神社(熊本県阿蘇市)最大の年中行事。稲作に関する祭りや行事は全国で行われているが、ここでは神輿に乗った神々が行列をつくり、水田に植えられた稲の生育具合を見て回る。行列は4基の神輿のほか、宇奈利という白装束の女性たちや早乙女、獅子、田植え人形などから構成される。また、行列が2カ所の御旅所に立ち寄る際、神輿の屋根に向かって稲を投げる田植式が行われる。その際、たくさん稲がのれば豊作になるとされている。豊作への願いが込められた祭りなのだ。
大石 始の見どころ!
白装束を身につけた宇奈利たちの行列

阿蘇神社御田祭を象徴するシーンといえば、青々とした水田の横を白装束の宇奈利たちが歩く場面だ。宇奈利は14人で構成され、阿蘇十二神と火の神と水の神を合わせた14の神々の食事を運ぶ役割を担っている。実に神秘的な光景である。
駕輿丁たちが歌うエネルギーに満ちた田歌

祭りのもうひとつのポイントは、神輿を担ぐ駕輿丁たちが歌う古風な田歌。木遣り歌にも近い素朴なエネルギーにあふれていて、歌がもつ力についてあらためて考えさせられる。なお、毎年2月には田歌の歌いはじめである踏歌節会でも歌われる。
開催期間|2026年7月28日(火)
開催場所|熊本県阿蘇市一の宮町宮地3083-1 阿蘇神社
交通|電車/JR宮地駅から徒歩約15分 バス/九州産交バス阿蘇神社前下車 車/九州自動車道熊本ICから約1時間
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監修・文=文筆家 大石 始さん
地域と風土をテーマにする文筆家。日本の祭りや伝統芸能などを中心に執筆している。旅と祭りの編集プロダクション「B.O.N」主宰。著書に『異界にふれる ニッポンの祭り紀行』(産業編集センター)など多数
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