愛媛県・宇和島市《うわじま牛鬼まつり》
巨大な牛鬼が街に出現!
|一生に一度は行きたいニッポンの祭り⑤
間もなく夏本番! 全国各地から祭り囃子や威勢のいい掛け声が聞こえてくる季節です。そんなニッポンの夏の風物詩「祭り」。なかでも一生に一度はこの目で見たい祭りを、日本の祭りや伝統芸能などに詳しい文筆家の大石始さんの解説でご紹介。地域の風習が刻まれた祭りを通して郷土文化に触れる旅をしませんか?
今回は、巨大な牛鬼が街中を練り歩く愛媛県・宇和島市「うわじま牛鬼(うしおに)まつり」をひも解きます。
※2024年7月22日(月)〜24日(水)にかけて開催予定。詳しくは記事下部をご覧ください。
慣習を大切にした現代のイベント
愛媛県南部・南予地方の祭礼では、恐ろしい形相の牛鬼が登場し、厄払いをしながら地区内を回った。現在もそうした風習は各地区で続けられているが、この祭りでは全長6〜7mの胴体をもつ牛鬼十数体が街中を練り歩く。また、この日は和霊神社の例祭である和霊大祭も同時開催。最終日は和霊神社前の須賀川を渡る「走り込み」も行われる。その際、男たちは御神竹の先に結ばれた御幣を奪い合う。地域のイベントでありながら、宇和島の古い風習にも基づいた「古くて新しい祭り」だ。
大石 始の見どころ!
見る者を圧倒する!巨大な牛鬼
祭りに登場する牛鬼の胴体は竹で組まれており、全身をシュロの毛ないしは赤色の布で覆われている。首を上下左右に激しく揺らす、怪物のような牛鬼の動きも見どころだ。
同時開催!熱気あふれるさまざまなイベント
うわじま牛鬼まつりを彩るのは牛鬼のパレードだけではない。「宇和島おんど」で街を流す宇和島おどり大会や花火大会などのイベントも目白押し。華やかな衣装を身につけた人々がダイナミックな踊りを披露するうわじまガイヤカーニバルも見逃せない。
開催期間|2024年7月22日(月)〜24日(水)
開催場所|愛媛県宇和島市 きさいやロードほか
交通|電車/JR宇和島駅から徒歩約10分 車/宇和島道路宇和島朝日ICから約5分
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《天神祭》
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監修・文=文筆家 大石 始さん
地域と風土をテーマにする文筆家。日本の祭りや伝統芸能などを中心に執筆している。旅と祭りの編集プロダクション「B.O.N」主宰。著書に『異界にふれる ニッポンの祭り紀行』(産業編集センター)など多数
01|石川県・能登町「あばれ祭」
02|岐阜県・郡上市「郡上おどり」
03|和歌山県・那智勝浦町「那智の扇祭り」
04|神奈川県・茅ヶ崎市「浜降祭」
05|愛媛県・宇和島市「うわじま牛鬼まつり」
06|大阪府・大阪市「天神祭」
07|東京都・墨田区「隅田川花火大会」
08|愛知県・津島市「尾張津島天王祭」
09|熊本県・阿蘇市「阿蘇神社御田祭」
10|新潟県・長岡市「長岡まつり大花火大会」
11|岩手県・北上市「北上・みちのく芸能まつり」
12|群馬県・桐生市「桐生八木節まつり」
13|青森県・青森市「青森ねぶた祭」
14|島根県・松江市「松江水郷祭湖上花火大会」
15|秋田県・秋田市「秋田竿燈まつり」
16|青森県・五所川原市「五所川原立佞武多」
17|山口県・山口市「山口七夕ちょうちんまつり」
18|北海道・江差町「姥神大神宮渡御祭」
19|徳島県・徳島市「徳島市阿波おどり」
20|長崎県・長崎市「精霊流し」
21|秋田県・羽後町「西馬音内盆踊り」
22|沖縄県・沖縄市「沖縄全島エイサーまつり」
23|富山県・富山市「おわら風の盆」