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福岡伸一《いのち動的平衡館》
いのちの流動的な移ろいを光の粒子で表現する
|シグネチャーパビリオンってなんだ?

2025.4.10
福岡伸一《いのち動的平衡館》<br><small>いのちの流動的な移ろいを光の粒子で表現する<br>|シグネチャーパビリオンってなんだ?</small>
©DYNAMIC EQUILIBRIUM OF LIFE/EXPO2025

4月13日から開幕する「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」では会場の中心に8名のプロデューサーによる8つのパビリオンが登場。今回は、福岡伸一さんのいのちを知る「いのち動的平衡館」をご紹介。さまざまな観点から万博のテーマ“いのち輝く未来社会のデザイン”に迫る。

福岡伸一(ふくおか しんいち)
生物学者。作家。青山学院大学教授。90万部のロングセラーとなった『生物と無生物のあいだ』、『動的平衡』シリーズなど、「生命とは何か」を動的平衡論から問い直した著作を多数発表。

いのちの流動的な移ろいを
光の粒子で表現する

生命発生の初期段階を意味する「エンブリオ」と名づけられたパビリオン。内部は柱を1本も使わず、生命を包む1枚の薄い膜のようにふわりと大地に降り立つ
©DYNAMIC EQUILIBRIUM OF LIFE/EXPO2025

「破壊と生成のはざまにいのちというものがあります。私たちのいのちは、漂う流れの中にいる一時的な存在です。生命の本質はこの“動的平衡”にあるのです」と福岡さん。生命の進化は共生や協力といった利他的な振る舞いによってもたらされ、利他の歴史は生命が生まれた太古からはじまっている。その生命哲学を体感できる。

建物の内部は32万球のLEDの繊細な光の粒子が明滅する立体的なシアターシステムで、利己ではなく、ともに生きる利他によってつながれてきた38億年の生命のドラマを描く
©DYNAMIC EQUILIBRIUM OF LIFE/EXPO2025

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text: Yukie Masumoto
2025年4月号「ローカルの最先端へ。」

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