大阪・関西万博《関西パビリオン》で
関西の魅力を再発見!【前編】
ローカルの歴史文化に触れられるパビリオンも登場

「関西広域連合」が主体となり、9府県が出展する「関西パビリオン」。それぞれの個性を生かしたブースで各府県の魅力を体感すれば、関西をめぐる旅気分を味わえる。
関西の歴史と現在を五感で体感

関西2府6県4市で構成する「関西広域連合」が主体となり、滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山、鳥取、徳島、福井、三重の9府県が出展する「関西パビリオン」のテーマは“いのち輝く関西悠久の歴史と現在”。日本の中心として、さまざまな文化や伝統を育んできた関西の歴史と現在を、来訪者に五感で体感してもらうことで、関西ならではの魅力、そして未来の姿を思い描いてほしいという想いが込められている。
灯篭をイメージした六角形のパビリオン内には、関西全体を表現する展示エリア「大関西広場」を中心に、各府県の特色を生かした展示内容で、それぞれの気風や暮らしぶりを物語る8つのブースが放射状に並ぶ。隣接する多目的エリアでは、2週間ごとに各府県入れ替わりで、物産品の販売やワークショップなどが行われる(奈良は大関西広場での映像コンテンツ、多目的エリアでのイベントなどを通して発信する)。
いずれのブースも個性的かつ独創的で、中には一定期間ごとに展示を入れ替えるブースも。何度訪れても新しい発見があり、ひとつの建物内にいながら、いくつものパビリオンを回ったような気分を味わえる。そしてその感動をより奥深いものにしてくれるのが現地への旅。関西パビリオンをゲートウェイとして、ぜひ関西各地に足を運んでみてほしい。
《福井》
恐竜王国の歴史と未来をVRで体験!

日本ではじめて全身骨格が復元された肉食恐竜・フクイラプトルが迎えてくれる。恐竜の繁栄、絶滅から未来を見つめる大迫力のVR体験空間、懐中電灯型のデバイスでのバーチャル化石発掘体験などを通して、恐竜王国として知られる福井の1億2000万年に及ぶ時空の旅を楽しめる。

《三重》
日本人の心の源流をたどる旅へ

熊野古道伊勢路をはじめ、三重の歴史や文化を物語る自然や風景を映し出す「時のトンネル」を抜けて、県内5エリアの魅力を五感で体験できる「美し国みえ体験広場」へ。テーマに合わせて映像投影や期間限定の特別展示などが行われる。
《滋賀》
琵琶湖と共生する暮らしとは?

県内企業の技術や素材を用いた空間のテーマは“琵琶湖”。映像と連動する立体的な光のアートによるメインショー「七色の湖~水がつなぐ滋賀の自然とくらし~」では、遥か昔から、琵琶湖をはじめ自然と共生してきた滋賀の人々の暮らしを体感できる。
《京都》
歴史、文化、食……
多彩な魅力が人と人をつなぐ

“一座建立”をテーマに、「文化」、「食」、「産業」、「環境」、「いのち」、「観光」の6分野で、一定期間ごとに展示を入れ替え。来場者と出展者との一体感を生み出すような実演や体験イベントが行われる。ブース内は床から壁面まで、京瓦タイル「キモノタイル」で覆われている。
line
≫次の記事を読む
・《2025年大阪・関西万博》世界の人をつなげる木の建築デザイン 前編
・「シグネチャーパビリオン」ってなんだ?8名のクリエイターが思い描く、日本の美意識が息づく未来の社会
・“万博”がルーツだった!?エレベータや電話…あの便利なものまで【前編】
・大阪・関西万博《未来社会ショーケース》とは?2025年より先の未来を体感!
text: Miyu Narita
2025年4月号「ローカルの最先端へ。」