ART

東京・お台場「チームラボボーダレス」がリニューアル!
最先端アートの中でアスレチックに挑戦

2021.7.20
東京・お台場「チームラボボーダレス」がリニューアル!<br>最先端アートの中でアスレチックに挑戦

単一アート・グループとして世界で最も来館者が多い美術館としてギネス世界記録にも認定された、東京・お台場の「チームラボボーダレス」が、この夏大規模リニューアル。身体を動かしてアートと一体化する「運動の森」や光の彫刻に身体を没入する「光の彫刻空間」に新作品が誕生するほか、従来展示も新たなアートが追加される。最先端テクノロジーによるアートたちを全身を使って体験しよう。

境界のない世界で、彷徨い、探索し、発見する。

「呼応するランプの森」。鏡張りの空間の中に配置された無数のランプは、人に反応して色や輝量が変化

最新のテクノロジーを活用したクリエイティブを手掛けるアート集団、チームラボ。チームラボボーダレスは、彼らのアート群を身体で体験できる“地図のないミュージアム”だ。

境界のないアートは、部屋から出て移動し、ほかの作品ともコミュニケーションを取り、アート同士が影響を受け合う。ほかの作品との境界線がなく、ときには混ざり合うアートたち。そのような作品群によって、境界なく連続してつながっていくひとつの世界をつくり上げている。

境界のないアートに身体ごと没入し、1万㎡の複雑で立体的な世界の中を、迷い、意思をもって探索し、他者とともに新しい世界を創り、発見していく。

「人々のための岩に憑依する滝」。人の動きや他作品に影響されながら変容し続ける滝。同じ絵は二度と見ることができず、一瞬一瞬の奇跡に立ち会える

全身で体験!立体的思考が養われるアート
「運動の森」

学校のテストを「席に座ってひとりで静かに」受けさせられるように、これまでの知は、身体を固定して、情報量を限定した状態で脳を動かすことだった。しかしながら、世界は圧倒的な情報量で出来ている。そんな思考から生まれた「運動の森」は、“身体で世界を捉え、世界を立体的に考える”をコンセプトに、全身を使って体験できるエリアだ。今回、さらに運動量がありアスレチックのように楽しめる4作のアートが登場した。

「タイフーンの上のエアリアルクライミング」

ロープで吊られた棒が、空中で立体的に浮かんでいる空間が広がる「タイフーンの上のエアリアルクライミング」。人が棒に乗ると、棒が連結されているためほかの棒に影響を与える。人が棒を渡るたびに空間に影響を与えていく。また人が棒に乗るとその下には渦が生まれ、渦は乗っている棒の色の影響を受けて変化。ほかの人と近付くと互いの渦の影響を受けて崩れたり、合体して巨大な渦にもなる。

「インビジブルな世界のバランス飛石 」

色や形、感触がそれぞれに異なる「バランス飛石」が並んだ空間が広がる「インビジブルな世界のバランス飛石」。これらは人が踏むとインタラクティブに変化し、音色を響かせ、空間に影響を与えるほか、揺れ方も変化する。普段見ることができない微小な生物の世界を、飛石に飛び乗りながら渡っていく。踏んだ飛石の色は微小な生命に連続していく。

「弾む水の天才ケンケンパ」

水で出来た弾む床の上に描かれた丸・三角・四角。これらを踏みながら進んでいく。同じ形を連続して跳んでいくと、形ごとに、魚・蝶・鳥が生まれ、また同じ色を連続して跳ぶとその色が広がっていく。同じ形または同じ色を連続して踏んでいくことで、世界がどんどん豊かになっていく。

「鼓動する大地」

高低差のある斜面で創られた立体的な大空間「鼓動する大地」。大地は、視覚による認識と身体による認識が分離され、うごめいている。

「グラフィティネイチャー 山山と深い谷 、レッドリスト」には机とクレヨン、そしてレッドリストに基づき、国内において絶滅の恐れがある生物や植物が描かれた紙が置かれている。好みの絵柄を選び、クレヨンで塗り絵をした後、スキャナーに読み込ませると、なんと自分の描いた絵が地面や壁に出現! 生物たちは各々の自由に動き出し、ほかの生物を食べたり食べられたりしながら、ともに同じひとつの生態系をつくっていく。

自分が描いた絵は「お絵かきファクトリー」にて、缶バッジやタオル、Tシャツなどのグッズにして持ち帰ることも出来る。自分だけでなく、一緒に訪れた人が描いた絵とコラボレーションさせることも出来るので、貴重な時間を過ごした思い出として、自分だけのオリジナルグッズを作ってみてはいかがだろうか。

なおチームラボボーダレスとしてグッズを販売するのは本エリアが初めての試みとなる。

立体的に動く光が、身体を包み込む
「光の彫刻空間」

「Chromatic Light Wall」

スモークと光による立体的な演出の「Light Sculpture – Fog」シリーズ。今回新たに登場した作品は、空間の中心に光の色が混ざり合った塊が生まれ、曖昧な空間の再構成、立体物を構築する。曖昧な空間や立体物は動き、そして身体を包み込み、全身を没入させていく。

ほかにもさまざまなアートがリニューアル!

「空間を越えて共有する巨石」。上海のチームラボボーダレスの世界を浮遊する巨石の一部がお台場にも出現。上海の巨石が触れられるとこちらの巨石も光り、こちらの巨石に触れると上海の巨石も輝く。物理空間を超えたまさにボーダレスな世界を演出する
2004年発表「花紅」のリメイク作品「Walk, Walk, Walk: 探し、遠ざかり、また出会う」
各空間から出てくる魚群が他作品に影響を与えながら縦横無尽に泳ぎ回る「The Way of the Sea, Flying Beyond Borders」

今回、このほかにもさまざまなアートがリニューアルされており、すでに訪れたことのある人でも新鮮に楽しめる。10000平米もの広さを誇る複雑で立体的なミュージアムで、迷いながら唯一無二のアートを体感してみてはいかがだろうか。

森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス
住所|東京都江東区青海1-3-8(お台場パレットタウン)
料金|一般3200円、中学生以下1000円
時間・休館日|公式ウェブサイトを確認ください
問|https://goo.gl/forms/JpO7whIK1EcKWZRp2
http://borderless.teamlab.art/jp

※上記開館時間は2021年7月のものです
※シーズンによって異なるため事前に公式ウェブサイトを確認ください

text=Discover Japan

東京のオススメ記事

関連するテーマの人気記事