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渋谷パルコ《青木良太 個展》
伝統を受け継ぎ、未来を担う青木さんのうつわ

2025.4.16
渋谷パルコ《青木良太 個展》<br>伝統を受け継ぎ、未来を担う青木さんのうつわ

現状にとどまることなく、未知なる世界を開拓し続ける青木良太さん。最近はさらに活動の幅を広げ、茶会で堪能する琥珀焼のうつわやチームラボとコラボレーションしたうつわなど、無二の作品を生み出す。東京・渋谷パルコのDiscover Japan Lab. では、2025年4月19日(土)~5月6日(火)にかけて「青木良太 個展」を開催。うつわの新たな可能性を広げている、青木さんの活動に注目したい。

各界とのコラボレーション
“琥珀焼”を堪能する茶会を開催

21世紀の伝統をつくるべく、既成概念にとらわれない無二の作品を生み出す青木良太さん。近年は、他ジャンルとのコラボレーションにも意欲的に取り組んでいる。

「さまざまな分野の方々から、とてもいい刺激をいただいています。最近印象的だったのは、今年1月に遠州茶道宗家で開催された琥珀焼茶会ですね」

表面のヒビ模様「貫入」も見どころ

この茶会は四天王寺と遠州流茶道が主催したもので、青木さんは茶碗づくりを担当した。

「作陶のきっかけは、四天王寺の倉島住職との出会い。三重にある四天王寺は聖徳太子が建立した寺のひとつ。聖徳太子は天然樹脂の化石である琥珀を、生涯をかけて研究していたそうです。宝飾品としての琥珀を、薬として広く活用できないものかと。残念ながら願いはかなわなかったようですが、その志をうつわというかたちで受け継いでもらえないかと、5年前に住職から依頼を受けました」

抹茶の緑と琥珀釉のコントラストが美しい

以来、未来の国宝を目指して琥珀焼に尽力するようになった。深みのある飴色は琥珀そのもの。だが独特の美しさをうつわで表現するために、これまでにかなりの時間を費やしてきたと、青木さんは言う。

「同じ条件でもうまく焼けるときとそうでないときがある。琥珀をひと言で表すならば“おてんば娘”という言葉が妥当じゃないかな。裏切られることもよくありますが、その分、つくりがいがあります」

各界のカリスマが集まった今回の茶会には、6つの茶碗を用意。稀少な琥珀焼を手にした参加者たちからは感嘆の声が上がった。

倉島住職や宗翔さんとともに
価格|330万円 サイズ|Φ115×H58㎜ 重量|375g

琥珀茶碗
琥珀の粉末を釉薬として使用。自然素材ならではの柔らかさを茶碗のフォルムにも投影。日常でも重宝する使い勝手のよいかたち。

「チームラボプラネッツTOKYO DMM」の
世界観をうつわでも

ラーメンは動物性食材不使用なのに濃厚な味わい。うつわとの相性もバッチリだ

伝統を受け継ぐ一方、未来にも目を向けている。東京・豊洲にオープンした「チームラボプラネッツTOKYO DMM」とのコラボレーションがそれだ。館内に併設されたラーメン店「Vegan Ramen UZU Tokyo」のラーメン鉢を青木さんが担当している。

「入店できるのはチームラボの来場者のみ。デジタルアートを体験した後にラーメンを召し上がる方が大半なので、キラキラした世界観を崩さないように、鉢の雰囲気にこだわりました」

うつわの側面を切り立てているので、ラーメン鉢に不慣れな外国人観光客でも両手で持ちやすく食べやすい。加えてオリジナルの釉薬は、自然光に当たるとメタリックのような近未来的な輝きを放つ。

 新旧の時代を超えて、独自のうつわで人々を魅了する青木さん。次なる挑戦にいまから目が離せない。

 

価格|49万5000円 サイズ|Φ215×H85㎜ 重量|690g

太陽瓷 ラーメン鉢L
自然光が当たると、うつわの表面が美しく光る。ラーメンの美味しさを引き立てる色と質感にこだわった、現代版のラーメン鉢。

手に取り、愛でたい青木良太のうつわ

価格|8万8000円 サイズ|Φ120×H65㎜ 重量|210g

宙瓷 Bowl M
青木さんの代表作のひとつ。斬新なメタリックカラーが空間に花を添える。アイスなどのデザート皿に。スープ皿や鍋の取り皿としても便利。

 

価格|15万4000円 サイズ|本体Φ195×H55㎜、蓋Φ199×H17㎜ 重量|本体640g 蓋370g

真珠瓷お重セット
真珠をイメージした鮮やかなカラーリング。お重としての利用のほか、蓋をプレート代わりにすれば日常使いすることも可能。汎用性の高い一品。

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青木良太 個展
会期|4月19日(土)~5月6日(火)
会場|Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00~21:00
定休日|不定休
※詳細は公式Instagram(@discoverjapan_lab)にてご確認ください。
※サイズ・重量は掲載商品の実寸です。同じシリーズでも個体差があります。

text: Misa Hasebe photo: Shiho Akiyama
2025年5月号「世界を魅了するニッポンの香り」

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