『アマビエ』とは何者?江戸時代、熊本の海に突如として現れた妖怪が疫病退散!?
いま、世界は歴史的な潮目を迎えている…私たちが直面しているコロナ危機は、ペスト、コロンブス交換、スペイン風邪と並ぶ、文明史に残るパンデミックになるでしょう。そして、いつの時代もパンデミックはその後の文明を大きく前進させてきた。
そんなコロナ禍で、SNSで話題となり、厚労省公認キャラクターにも就任した「アマビエさま」とは一体何者?なんとなく見て聞いたことはあるけど、どんな妖怪?神様?……なぜ新型コロナウイルスとともに流行ったのかを紹介。
また、「アマビエさま」のほかにも疫病退散イラストを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
『アマビエさま』佐藤真生
「アマビエさま」とは、江戸時代、熊本の海に現れ、向こう6年の豊作と疫病の流行を予言し、「疫病が流行ったらわたしの写し絵を早々に人々に見せよ」と言って海中に姿を消した、鳥のようなクチバシを持つ半人半魚の妖怪。
佐藤真生さん:世界の状況を目の当たりにすると、私たちは常に歴史の大きなうねりの中に生きていることを再認識させられます。そして「自分にできることは何か」を考えます。
佐藤真生(さとう・まさお)
1963年、山形県生まれ。画家。30歳の時、安井賞展賞候補に。平面作品のほか、立体、映像、オブジェの制作を精力的に行い、NYやパリ等の展覧会で世界的注目を集める。2016年より地域伝承文化をテーマとした子どものワークショップ「YUME-KASAFUKU Project」を開始。’19年「コンパスヨコハマ2019」のアートディレクション担当。同年、日本-ポーランド国交樹立100周年芸術文化交流事業「YUME-KASAFUKU Project in Poland」開催
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※お酒は二十歳になってから。未成年者への酒類の販売は固くお断りします。
『コロナ退散』しりあがり寿
しりあがり寿さん:江戸時代に北斎が描いた鍾馗(しょうき)さま。鍾馗さまは昔から中国なんかで熱病を退散させると信じられ盛んに描かれていたみたい。これが描かれて10年くらい後? には日本でコレラが大流行するとか、当時はいまよりもっと疫病が深刻だったはず。だけどみんな生き延びていまがある。コロナくらいでションボリしてる場合じゃないよね。コロナ明けにはあれもこれもやりたいことがいっぱい。どうぞ皆さんもその日に向けてお大事に!
しりあがり寿さん(しりあがり・ことぶき)
漫画家。1958年、静岡県生まれ。1985年、『エレキな春』でデビュー。ギャグ作品を中心に社会派に至るまでさまざまな漫画を発表する一方、現代美術でも活躍
すみだ北斎美術館
葛飾北斎の作品を所蔵し、多彩なテーマで北斎の展覧会を開催する美術館
住所|東京都墨田区亀沢2-7-2
Tel|03-6658-8936
https://hokusai-museum.jp
『アマビエの国』堀 道広
堀 道広さん:家のことをする時間がもらえてありがたい、くらいの感覚で、そこら中にアマビエがいると思って、心の中にアマビエを宿して、みんなで疫病退散させましょう。
堀 道広(ほり・みちひろ)
1975年、富山県生まれ。うるし漫画家。主な著書に『青春うるはし! うるし部』、『耳かき仕事人サミュエル』、『おうちでできるおおらか金継ぎ』などがある。
読了ライン
text: Discover Japan
2020年6月号 特集「おうち時間。」