TRAVEL

【第1回】”爪の先まで暖まる”サウナと天然温泉の湯けむり天国「湯らっくす」
全国のサウナ 2021

2020.12.21
【第1回】”爪の先まで暖まる”サウナと天然温泉の湯けむり天国「湯らっくす」<br><small>全国のサウナ 2021</small>

寒くなってくると、体の芯から温まりたいもの。そんな時に行きたくなる場所……それはサウナ。最近では、サウナと冷水によるクールダウンを繰り返す「ととのう」という言葉が一般化するなど、まだまだ熱いファンに支持されているサウナ文化。そんなサウナの楽しみ方と、全国のおすすめサウナを集めました。第1回目は、熊本市中央区唯一の天然温泉で、サウナが有名な「湯らっくす」を紹介します。

コンセプト
漫画「課長島耕作」を強く意識。

島耕作が有給休暇を取って日頃の疲れを癒しに来る場所。そんなイメージで、館内のコンセプトを決定。「島耕作はこんな料理を食べるはず」「この椅子で島耕作はゆっくりできるのか?」「照明の具合は?テレビの音量は?」あなたの中の島耕作を満足させたい。

男性の方は「課長島耕作」になったつもりで、女性の方は島耕作の彼女「大町久美子」になったつもりで、お越しください。

 

課長島耕作
作者弘兼憲史代表作の一つ。自らの体験談を基にして描いたとされる漫画。1983年、講談社「週刊モーニング」創刊時より正式名称『課長 島耕作』で連載。本来なら課長の時点で終了だったが、絶大の人気により1992年より続編『部長 島耕作』シリーズが連載開始。その後も昇進し、2019年に相談役となる。同時にタイトルも『相談役 島耕作』となり、連載中。

湯らっくすといえば
「サウナ」

湯らっくすといえば、サウナ。湯らっくす創業者がサウナが大好きで、それが高じて風呂屋を造ったというのが、湯らっくすの始まり。サウナや水風呂に強いこだわりがあり、創業当時から「湯らっくすといえば、サウナ」という評判をいただいている。

2016年度の熊本大地震を機に大改修を行うことになり、今は亡き創業者の原点に戻るべく、魅力が薄くなった浴槽を全て、各種サウナへとリニューアルした。「サウナと天然温泉 湯らっくす」の通り、快適なサウナ浴に適した浴場造りをしている。

短時間で一気に暖まるサウナ
「アウフグースサウナ」

「爪の先まで暖まる」を合言葉に、毎日12時〜25時まで、1時間ごとに、サウナ内でアウフグース・イベントを開催している。短時間で一気に汗をかきますので、病みつきになる方が続出している。ほのかなアロマの香りと共にお楽しみください。

大噴火瞑想サウナ
「大阿蘇」

今まで味わったことのない体験を
湯らっくす自慢の温泉が床下を流れ、所定の場所に水をかけると温泉の蒸気と湯気が床の伱間から大噴火する。温泉卵を茹でる原理と全く同じ。座面、床下から熱気が出るので、今まで味わったことのない地獄蒸し体験ができるでしょう。熱いサウナが苦手な人でも気持ち良く入れるのも特徴。

体験してみよう塩の効果!
さらに、蒸風呂内には、塩桶が設置してある。身体に塗れば、毛穴の開いた皮膚に効果的に染み入む。美肌効果、発汗促進、血行増進などの効果が期待できる。

自分のペースで楽しめるサウナ
「メディテーションサウナ」

サウナストーブ
Harvia社のmoduloという半受注生産品を、直接フィンランドより取り寄せ。このストーブはharviaのプレミアムラインの製品。ヨーロッパの一流ホテルやスパでも使用されている。日本のみならずアジアでの扱いは、湯らっくすだけかもしれない。

照明デザイナーによるライティング
九州を代表する照明デザイナー馬渡氏によるメディテーションに適した照明も見事。ストーブ真上から落とされた一筋の光、座面中央のみからぼやっとみえる光で形成された室内は、夜になると瞑想したくなる雰囲気に様変わる。

音環境
メディテーションサウナ内の音にも工夫を凝らしている。ほのかに聞こえる環境音やBGMが自分に入っていくお手伝いをしてくれること間違いない。あちこち意識が飛ぶ場合は、このかすかに聞こえる音にだけ集中してもらうのもひとつ。レーズン・エクササイズというマインドフルネスの一つの手法。お試しください。

ヴィヒタ(白樺の枝を束ねたもの)の使い方!
メディテーションサウナ前には、ヴィヒタが浸してある桶が置いてある。その白樺のエキスが染み出た桶の水を、メディテーションサウナで使ってください。天然の白檀(サンダルウッド)の香りが広がる。

また、大噴火瞑想サウナ 大阿蘇内にも吊るしてあるので、その香りをお楽しみください。そのヴィヒタを水風呂に浮かべても良い。水風呂に清涼感が出るでしょう。殺菌効果もあると言われ、身体や背中をヴィヒタで叩いて、セルフマッサージも楽しめる。湯上がり前などに叩くと、身体にほのかな白檀の香りが残り、家に帰ってもいい匂いがする。使い方は自由。間違った使い方などはないので、色々と試してみてください。

ロウリュとアウフグースの違い
ロウリュ(芬:löyly)は、フィンランドに伝わるサウナ風呂の入浴法の一つ。熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させることにより、体感温度を上げて発汗作用を促進する効果がある。サウナストーンに掛ける水には、アロマオイルなどが加えられる。

ドイツではアウフグース(Aufguss)と呼ばれ、商業的なサウナ施設で行われている。フィンランドでは静かに入るのに対し、ドイツではスタッフがタオルなどで利用者を煽いで熱風を送るなど、イベント的に親しまれている。(出典:wikipedia)

熊本の水の話

熊本の名物と言えば、馬刺し、阿蘇山などたくさんあるが、「水」も熊本の名物の一つ。阿蘇、菊池方面だけでなく、熊本市内にも湯らっくすの近所の水前寺公園を始め、たくさんの湧水地がある。水道水が地下水なのは政令都市では熊本市だけで、世界的にみてもほぼ例がないと言われている。

熊本市の温浴施設の水風呂の水はどこもキレイ。また、「水道水がミネラルウォーター」は貴重な観光資源。水風呂を通して、湯らっくすができる社会活動を行っている。

飲める天然温泉
シャワーの水も「天然温泉」

湯らっくすは四半世紀に渡り「絹の肌触り天然温泉湯らっくす」として長く愛されてきた。2015年9月に新たに泉源を掘り直し、豊富な湯量を保ったまま、全ての浴槽が加水なしの100%天然温泉を25年の間続けている。また、飲用適用も25年間続けている。

湯らっくすの温泉源は、雲仙、金峰山、阿蘇山を結ぶ地下温泉脈のライン上にあり、地下1000メートルより湧出する天然温泉。豊富な湯量で、すべてのお風呂が天然温泉となっている。泉質はカルシウム・ナトリウム-塩化物温泉。体を温める効果が大きく、血液 の循環をよくし筋肉をやわらげる。入浴後は保温効果が高く、湯冷めしにくい温泉。

シャワーも天然温泉。また、銭湯でよくみかける自動で止水するポンプ式ではなく、ご家庭と同じ手動式で、心おきなくシャワーを使える。シャワー圧もしっかり強めに設定している。

湯らっくすには、壁についているボタンを押すと、熊本の天然水が滝になって落ちてくる「MADMAX(マッドマックス)」がある。高揚感が増し、血液が全身を駆け巡り、頭が空っぽになった感覚が心地よい。

スローフード要素を入れた
「サウナ飯」

湯らっくすは、イタリアで提唱された「環境」「健康」を害さない多様性に富んだ地域の食物、それらを見直す運動をしている、スローフードを取り入れている。お風呂上りの食事をよりカジュアルに楽しんでください。

これからの季節、「ととのう」を求めて、サウナで気持ちのいい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
≫次の記事を読む
 
湯らっくす
住所|熊本市中央区本荘町722
Tel|096-362-1126
営業時間|24時間※年中無休営業。サウナ・温泉:10:00~翌8:00、食事:朝食セット 6:00~10:00(L.O. 9:30)/通常メニュー 11:30~25:00(L.O. 24:30)
宿泊|24時間年中無休営業。チェックアウト/翌朝11:00※深夜1時以降は深夜料金がかかります
その他|ボディケア、あかすり、ヨガ
https://www.yulax.info/


≫女優 奈緒が母の故郷・熊本をめぐる

≫熊本・天草のリゾート「石山離宮 五足のくつ」へ

熊本のオススメ記事

関連するテーマの人気記事