食事がより楽しくなる《太田良子》のうつわ
ガラスの粒子を巧みに使い 心象風景をうつわに描く
|注目のうつわ作家カタログ⑭
素材を大切にする作家もいれば、ひとつの技術を洗練させていく作家もいる。そんな彼らの個性に満ちた作品は、私たちの食事をより楽しいものに変えてくれる。あなたの暮らしをより豊かにするうつわを探してみては。
今回は、キルンワークの技法を用いた制作で知られる太田良子さんの幻想的な輝きを放つうつわを紹介。
太田良子(おおた・りょうこ)
神奈川県生まれ。2001年に東京ガラス工芸研究所卒業。2006年より兵庫県のガラス工芸館に勤務し、2014年から「オオタ硝子研究室」として活動。2018年に京都府に工房を構え、キルンワークの技法を用いた制作に励む
「キルンワーク」と呼ばれる技法をご存じだろうか?ガラスの粉末などを石膏型に詰め、電気炉(キルン)で焼成する方法で、ガラスの粒子の粗さによって、さまざまな表情を生み出す。太田良子さんはこの技法を用いて、うつわに多彩な景色を描いている。濃霧のようなグレー、深海のような深い青色……。その幻想的な世界観だけでも十分楽しめるが、光にかざした瞬間、色がより鮮明に華やぐ。光や照明の当たり具合によって異なる表情を楽しめるのが、太田さんのうつわの魅力なのだ。
「夏のイメージが強いガラスですが、私のうつわは季節を問わず使えるとよくいわれます。意外と丈夫なので日常使いしてほしいです」と太田さんは語る。
※Discover Japan Lab.で取り扱いあり
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色ガラスを巧みに操り
美しい色彩の妙を表現
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Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00〜21:00
定休日|不定休
※最新情報は公式Instagram(@discoverjapan_lab)などで随時紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
※掲載商品は一部であり、店頭にはさまざまなうつわが並びます。
※サイズ・重量は掲載商品の実寸です。同じシリーズでも個体差があります。
[陶磁器]
01|青木良太
02|田村 一
03|十場あすか
04|小川 綾
05|壷田和宏・亜矢
06|二階堂明弘
07|水谷智美
08|山本憲卓
09|シライナギサ
10|沼田智也
11|小島鉄平
12|湯町窯
[ガラス器]
13|西村 青
14|太田良子
15|古賀雄大
16|笹川健一
17|木下 宝
[木器・漆器]
18|村上圭一
19|蝶野秀紀
[飯碗]
20|ごはん茶碗 18選
[マグカップ]
21|マグカップ 18選
text: Misa Hasebe photo: Shimpei Fukazawa
Discover Japan 2023年12月号「うつわと料理」