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人気書店が選ぶ
いま読んでおきたい100冊
– LITERATURE –

2020.6.9
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“身になる読書”をするなら教養を、そして娯楽を。人気書店のあの人から、いまこそおすすめしたい一冊をジャンルごとに選んでもらった計100冊を一挙大公開。今回は「文学」に関する本を選書していただきました。

おうち時間は本の世界へ没頭するにふさわしい。詩集でもミステリーでも、その言語表現や物語に酔いしれる時間を楽しんで。感想はぜひ各書店へ伝えてみてください。

32.『落としもの』

『(世界記録)』で第43回群像新人文学賞を受賞した著者の短編集。他人のマナーや些細な違和を許すことができない女性が主人公の表題作「落としもの」をはじめ、女性を主役に置く単行本未掲載の6作品を収録する。

▼恵文社 一乗寺店/鎌田 裕樹さんのオススメ
人との距離に息苦しさを感じる人に読んでほしい、精神的な距離を描いた作品です。ここ数年における小説の個人的ベスト。新しい小説の楽しみ方をしたい人にも。

著者:横田 創
価格:1980円
発行:書肆汽水域(2018年)

33.『夜と霧』

ユダヤ人強制収容所に収監された精神科医のフランクルが、収容所で簡単に死んでしまった人と、最後まで生き延びた人の精神状態を冷静に観察し分析した本。「生きる意味とは?」といった自問を超える境地が示されている、至高の人生訓が散りばめられた哲学書であり福音書。

▼ブックスキューブリック/大井 実さんのオススメ
未曾有の試練に立ち向かった先達のドキュメントは、困難な時代に生きる我々の支えとなるはず。奮闘する社会人にとっても、安易な自己啓発書より何倍も有効。

著者:ヴィクトール・E・フランクル
価格:1980円
発行:みすず書房(1985年)

34.『失われた時を求めて1 スワン家のほうへⅠ』

フランスの小説家プルーストによる長編小説。上流階級に生まれ育った主人公の半生を描く自伝的な内容で、20世紀の文学に世界的な影響を与えた。本書は吉川一義による翻訳。

▼ジュンク堂書店 池袋本店/森 暁子さんのオススメ
隠居生活に入ったら読もうと思っている作品。いわずと知れた名著ですが、岩波文庫版は吉川一義の新訳で、図版も盛り込まれ格段に読みやすくなりました。長編作品にどっぷりはまりたい方におすすめ。全14巻あるので、時間がたっぷりあるときにぜひ。

著者:プルースト
価格:990円
発行:岩波書店(2010年)

35.『家族最後の日』

写真家である著者がつづる日記。母との絶縁、義弟の自殺、24歳年上の夫である石田義則(ECD)ががんになり、看病しながら生活を続ける様子など、一家の様子が描かれる。

▼plateau books/出原 日向子さんのオススメ
大切な人が病気にかかり、戻らない人になっても日常は続いていく。怒ったり悲しんだり悩みながらも、子どもとともに生きていく強さを感じさせてくれます。

著者:植本一子
価格:1870円
発行:太田出版(2017年)

36.『収容所のプルースト』

1939年のポーランド侵攻時、ソ連の強制収容所に連行されたポーランド人画家の著者が、厳しい監視下でフランス小説家プルーストの『失われた時を求めて』の講義をした記録。

▼双子のライオン堂/竹田 信弥さんのオススメ
文学は紹介したい本がたくさんあるので、直観で選びました。極限状態下で本当に必要なものとはいったい何でしょう。著者のジョゼフ・チャプスキは、生きるか死ぬか瀬戸際の人々に、生きる知恵ではなく「役に立たない」文学講義をしたのでしょうか。『失われた時を求めて』を未読の人にもおすすめ。本書を読めば、読みたくなるはずです。

著者:ジョゼフ・チャプスキ
価格:2750円
発行:共和国(2018年)

37.『さかしま』

三島由紀夫に「デカダンスの聖書」と言わしめた名作。生産至上主義に反旗を翻し、自らの部屋に閉じこもって小宇宙を築き上げた主人公の数奇な生涯が描かれる。

▼文喫 六本木/清水勇気さんのオススメ
甘美な幻想に溺れる生活が描くデカダンス小説。部屋に小宇宙を築くとは。何に囲まれてこもっていたいか。インテリアに悩むお金持ちの方に、ぜひ。

著者:J・K・ユイスマンス
価格:1210円
発行:河出書房新社(2002年)

38.『薬屋のひとりごと』

架空の帝国を舞台に、毒味役として仕える官女が王宮内に巻き起こる事件の謎を薬学の知識で解いていくミステリー小説。ウェブ小説で人気を博し、1〜9巻で待望の文庫化。

▼紀伊國屋書店 新宿本店/池上 晃子さんのオススメ
小説に慣れていない方にも読みやすい。医療、医学、薬学は先人の知恵の蓄積があっていまがあるので、今回の難局も乗り切れば誰かが小説にするかも?

著者:日向夏
価格:638円
発行:主婦の友社(2014年)

39.『文学のことば』

現代詩作家である著者が、詩や散文、小説、見出しなど、各媒体に掲載されている「生きている」言葉を注視し、考察。その心を想像した、ことばを旅するエッセイ集。

▼ホホホ座 浄土寺店/山下 賢二さんのオススメ
「文学」という一般の人から縁遠くなったジャンルの本当のおもしろさ、大切さをいつも教えてくれる著者です。古本好きの方にも読んでほしいと思います。

著者:荒川洋治
価格:1980円
発行:岩波書店(2013年)

40.『天皇陛下にささぐる言葉』

架空の威厳を笑い、自由を愛する小説家であり評論家・坂口安吾流の天皇論と反戦論。表題作をはじめ、「もう軍備はいらない」、「堕落論」、「天皇小論」など計4篇を収録。

▼ブックスルーエ/花本 武さんのオススメ
坂口安吾は永遠によみがえる。直截過ぎる戦後の天皇への提言には、思わず笑ってしまいます。その乾いた“笑い”の向こうに、安吾的としか言いようがない深い文学的叡智が宿っている。いま絶対に読もう。

著者:坂口安吾
価格:220円
発行:景文館書店(2019年)

41.『彼女の体とその他の断片』

デビュー作にして全米の話題をさらった注目の女性作家の短編作品を、名だたる翻訳家たちが紹介。ときに童話、ときにSFとジャンルを横断しながら女性の身体を問い直す。

▼六本木 蔦屋書店/佐々木 貴江さんのオススメ
とにかく文章が美しい!男性中心主義社会で消されてきた女性たちの痛みや欲望を鮮やかにつづった小説。翻訳陣からも、内容の素晴らしさが伝わります。

著者:カルメン・マリア・マチャド
価格:2640円
発行:エトセトラブックス(2020年)

 

SELECTOR

※各店舗は状況により休業している場合があります。
また営業時間・定休日は随時変動しているため、ウェブサイト等をご確認ください
国内ほか海外にも店舗をもつ大型書店
『紀伊國屋書店 新宿本店』

住所:東京都新宿区新宿3-17-7
Tel:03-3354-0131
営業時間:10:00〜21:00
定休日:なし
www.kinokuniya.co.jp/c/store/Shinjuku-Main-Store/

世界の美しい10の本屋に選ばれた京都の名店
『恵文社 一乗寺店』

住所:京都府京都市左京区一乗寺払殿町10
Tel:075-711-5919

営業時間:10:00〜19:00
定休日:なし
www.keibunsha-books.com

専門書なども多数取り揃える
『ジュンク堂書店 池袋本店』

住所:東京都豊島区南池袋2-15-5
Tel:03-5956-6111
営業時間:10:00〜21:00
定休日:なし
https://honto.jp/store/detail_1570019_14HB320.html

作家や研究者によって選書された本が並ぶ個性派
『双子のライオン堂』

住所:東京都港区赤坂6-5-21-101
Tel:050-5276-8698
営業時間:15:00〜21:00
定休日:日・月・火曜
https://liondo.jp

“ゆっくり本を読む”を提供する新刊書店
『plateau books』

住所:東京都文京区白山5-1-15 ラークヒルズ文京白山 2F
営業時間:12:00〜18:00
定休日:月〜木曜
https://plateau-books.com

本との出会いが楽しめる本屋
『文喫 六本木』

住所:東京都港区六本木6-1-20 六本木電気ビルディング1F
Tel:03-6438-9120
営業時間:9:00〜22:00(L.O.21:30 )
定休日:不定休
https://bunkitsu.jp

地域に根差した小さな総合書店
『ブックスキューブリックけやき通り店』

住所:福岡市中央区赤坂2-1-12
Tel:092-711-1180
営業時間:11:00〜19:00
定休日:月曜(祝日の場合は営業)
www.bookskubrick.jp

「花本棚」と呼ばれる独自の棚づくりが評判
『ブックスルーエ』

住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-14-3
Tel:0422-22-5677
営業時間:9:00〜22:30
定休日:なし
www.books-ruhe.co.jp

全国10店舗、さまざまな形態で展開する本の多いお土産屋
『ホホホ座 浄土寺店』

住所:京都市左京区浄土寺馬場町71
Tel:075-741-6501
営業時間:11:00〜19:00
定休日:元日
http://hohohoza.com

アートやカルチャーの洋書ならまずここへ
『六本木 蔦屋書店』

住所:東京都港区六本木6-11-1 六本木ヒルズ 六本木
けやき坂通り
Tel:03-5775-1515
営業時間:7:00〜24:00
定休日:不定休
https://store.tsite.jp/roppongi/

文=大森菜央、中森葉月、成田美友、山本章子 写真=山平敦史

2020年6月号 特集「おうち時間。」

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