食事がより楽しくなる《二階堂明弘》のうつわ
日本の焼物文化を継承した暮らしの中で使えるアート
|注目のうつわ作家カタログ⑥
素材を大切にする作家もいれば、ひとつの技術を洗練させていく作家もいる。そんな彼らの個性に満ちた作品は、私たちの食事をより楽しいものに変えてくれる。あなたの暮らしをより豊かにするうつわを探してみては。
今回は、著名な料理人たちからも支持を得ている二階堂明弘さんの薄さと軽さを追求したうつわを紹介。
二階堂明弘(にかいどう・あきひろ)
1977年、北海道生まれ。厚みをもってつくられることの多い益子の土を用いて、薄さを追求した作品が特徴。国内外での個展を中心に活動しており、海外シェフからの信頼も厚い。現在は静岡・伊豆で作陶に励む
「食は生きる上で欠かせない大切なこと。日々の暮らしや人生を変える可能性があるうつわは、人が人であることの広がりから生まれた、とても身近なアートだと思います」と語る二階堂明弘さん。名だたる料理人が二階堂さんの作品を愛する理由は、料理とうつわの融合から新たなアートが生まれるからだ。
土そのものの表情を引き出したソリッドなかたちが二階堂さんの作品の特徴だが、手にすると見た目に反してどこまでも軽い。「日本は世界に類を見ない、うつわの国。先人からのものづくりを踏襲した上で、現代でしか生み出せないうつわづくりができればと思っています。作品に身構えずに暮らしに取り入れてほしいです」。
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はかなげな色彩と力強い土による
焼締め技法のストーンウェア
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text: Natsu Arai photo: Shimpei Fukazawa
Discover Japan 2023年12月号「うつわと料理」