精力的に領地を拡大し武将も崇敬した天皇
「応神天皇」
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
まだ日本という国がなかった頃、国生みの神イザナギとイザナミによって多くの神々が誕生しました。彼らにはそれぞれ役割や力が与えられ、日本国を統一していきます。では、どのような神様がいるのかご存じでしょうか? 主要な神様のプロフィールを、祀られている神社やご利益とともに紹介する本連載。今回は家運隆昌の象徴とされる氏神、応神天皇です。
応神天皇(オウジンテンノウ)
鶴岡八幡宮など多くの八幡神社に御祭神として祀られているのが、神功皇后の御子である応神天皇だ。古事記の中では頻繁に巡行し、領地の視察や婚姻による新たな氏族と繋がるなど武勇伝が多く、出世や成功、家運隆昌の象徴として源氏の氏神にもなっている。今でも信仰を集める人気の神様のひとりだ。
古事記|品陀和氣命
日本書紀|誉田別命
基本属性「出世の神」
代表的ご利益「出世開運」
代表的神社
「宇佐神宮」
全国に4万社以上ある八幡様の総本宮として知られる。歴史は古く725年に創建。八幡大神(応神天皇)・比売大神・神功皇后を祀る。八幡信仰が始まった宇佐神宮の境内には、571年に初めて八幡様が3歳の童子の姿で現れたと伝えられる「御霊水」がある。
宇佐神宮
住所|大分県宇佐市南宇佐2859
拝観時間|5:30~19:00(4~9月)、6:00~19:00(10~3月)
Tel|0978-37-0001
line
日本人なら知っておきたいニッポンの神様名鑑
・天之御中主神/アメノミナカヌシ、高御産巣日神/タカミムスビ、神産巣日神/カミムスビ
・表筒男命/ウワツツノオ、中筒男命/ナカツツノオ、底筒男命/ソコツツノオ
監修者
東條英利(とうじょう・ひでとし)
カルチャージ代表取締役。神社ライター
日本の素晴らしさの再発見と日本人の基礎教養力向上を目的に、執筆・講演活動を行う。全国の神社情報専門ポータルサイト「神社人」を主宰し、現在までに訪れた神社の数は数千社以上。著作に「日本人の証明」(学研パブリッシング)、神社関連書籍や雑誌の監修などを手掛ける。フェイスブックやアメーバブログを日々更新中。
東條英利公式サイト
神社人
text=Hidetoshi Tojo, Hisanori Kato, Takehiro Nanbu
illustration=Hitomi Iha
2013年4月号新しい歌舞伎入門