TRADITION

正月のしめ飾りの意味とは?
お正月の基本

2020.12.28
正月のしめ飾りの意味とは?<br><small>お正月の基本</small>

ここが歳神様を迎える家であると表すしめ縄飾り。毎年飾っているという人も多いのではないでしょうか。しかしながら、その由来や種類、材料について知っていますか? お正月に欠かせないしめ飾りの基礎知識を教えます。

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お話をうかがった方
神崎宣武
(かんざき・のりたけ)
1944年生まれ。旅の文化研究所所長。民俗学者にして岡山県宇佐八幡神社宮司。『しきたりの日本文化』、『「まつり」の食文化』ほか著書多数

正月のしめ飾り
由来を知っていますか?

しめ縄は、神様が降りた神聖な場所を示すもの。これが張ってあるところには、不浄のものや悪霊は入れないとされていて、一種の防御壁・魔除けの役割も果たしている。しめ縄飾りを玄関に飾るのは、ここが歳神様を迎える家だということを表すためだ。門松はなしでしめ縄だけ、門松だけでしめ縄なし、門松もしめ縄もありなど、いろいろなパターンがある。しめ縄を張る場所は門口や玄関に限らず、竈や水道の蛇口(古くは井戸)などさまざまで、家の周囲をしめ縄で囲う地方もある。

しめ縄に裏白や橙(ミカン)や松葉を飾るのは正月だけのことで、これは歳神様を迎えるめでたい気持ちと、食料を蓄える(飢えることがない)ことへの祈願を表していると考えられる。紙でつくられたれをつけたものもあり、その数は2だったり七・五・三だったりするが、「これが正式」という決まりはなく、縄で清浄な場所を示すという意味を忘れなければいい。

基本のしめ飾り

しめ縄は普通の縄とはヨリが逆で、「左縄」といわれている。綯(な)いはじめが向かって右になるように張るのが慣例。ゴボウ注連という左右の太さが異なるものは、太い方が右になる。ただ縄だけのものや、飾りが付いたものもある。

“玉飾り”、“輪飾り”

歳神様をお迎えする神聖な場所→だからおめでたい!というわけで、黄色い橙(太陽や生命力の象徴)など、ほかにもおめでたいものをいろいろくっつけたり、縄を輪(終わりがないかたち)にしたりと、アレンジを加えたしめ縄がつくられるようになっていく。どのかたちをどこへ飾るかといった決まりは本来ないが、地域によっては地元ルールが生まれている場合も。

神社にあるしめ縄とは違うの?

そもそも歳神様は神社にいる神様とは違う。歳神様は山から来ると考えられており、神道が普及する以前からの、民間信仰で崇められていた神様なのだ。だから歳神様のお迎えには木々の葉が多用されていて、神社のしめ縄には飾らないゆずり葉や松葉が飾られる。

しめ飾りに使われるものの意味

裏白(うらじろ)(右)
シダの葉で、名前の通り裏が白い。山の中で大群落をつくり、葉が1m近くにもなる。たくさんはびこる=子孫繁栄、大きくなる=生命力を感じさせる植物なのだ。

ゆずり葉(左)
冬も青々した葉をつける常緑樹。春に若芽が出ると、前年の葉がそれに場所を譲るように落ちる=子孫代々受け継がれていくとして、縁起のよい植物とされている。

垂(しで)
別名「四手」、「紙垂」とも表される。注連縄にわらを結んで垂らした「藁垂」を付け、その間に紙の垂である四手を付けることが多い。藁垂を付けず、四手だけのものもある。

 

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text:Ichiko Minatoya illustation:Miho Nakamura
Special thanks:Noritake Kanzaki

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