《東京農業大学》研究の最前線
食と農を守り紡ぐ理由。
|世田谷キャンパス【後編】
東京農業大学は「東京・世田谷」、「神奈川・厚木」、「北海道オホーツク」と3つのキャンパスを展開している。今回は、各キャンパスで注目したい研究や学生活動の最前線をピックアップしてご紹介!先端科学をリードする世田谷キャンパスの魅力とは?
農を通じた地方創成活動

食だけでなく農を通じた地域創成活動も見逃せない。2017年に新設された、地域環境科学部地域創成科学科で教鞭を執る入江彰昭教授は、都市から農山村まで現地で地域の人と協働し、ともに課題解決を行うフィールドワークや未来の地域リーダーとなる人材育成に従事している。緑地計画や景観再生を中心とした地域振興活動の中で、東日本大震災で被災した福島・浪江の復興プロジェクトの一環として桜の生産を提案。毎年学生が農家と一緒に植樹から掘り取りまで行い、持続可能なコミュニティの再構築につなげている。
さらに学生が主体となって農家や地域と連携し、商品開発から販売促進まで一貫して携わる「もぐもぐproject」は、地域活性化に貢献する次世代の食のディレクターを育成。2024年には神奈川・小田原の農園と協力し、規格外品の国産レモンを使用した「万能檸檬たれ」を開発した。
最新鋭の施設で食と農を科学する研究と実践は、豊かな暮らしにつながる革新を起こし続けている。
学生視点で食品を開発!
商品企画から販売戦略まで担う
「もぐもぐproject」

もぐもぐprojectは、学生が企業、行政、農家などと新しい価値を創造する食料環境経済学科の実学プログラム「学生×社会 共創プロジェクト『Bridge』」の団体。もぐもぐprojectでは、毎年新商品を企画から販売まで学生主導で開発している。

福島県の農業を復興!
農を通してまちづくり
「農大浪江プロジェクト」

農業や環境再生を通じて復興を支援するプロジェクト。2018年よりはじまった桜の生産は福島・浪江の農家と連携し、「大漁桜」をはじめ数種類の桜を生産。「現地のフィールドワークと地域との連携で課題を解決していきます」

地域デザイン学研究室・教授 入江彰昭
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世田谷キャンパス
住所|東京都世田谷区桜丘1-1-1
www.nodai.ac.jp/campus/map/setagaya
未知の世界の開拓学
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02|「東京農大物語」設立から100年【後編】
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06|「世田谷キャンパス」食と農を守り紡ぐ理由【後編】
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text: Ryosuke Fujitani photo: Atsushi Yamahira
2025年6月号「人生100年時代、食を考える。」



































