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食のプロが愛する
豊洲市場の朝ごはん【後編】

2023.6.24
食のプロが愛する<br>豊洲市場の朝ごはん【後編】

豊洲で働く人々にとっての“おうちごはん”でもある市場メシ。舌の肥えたプロ御用達の店には、いつ訪れても変わらない味と暖簾を守る心意気があった。

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うおがしイタリアン トミーナの
マルゲリータ(2160円)

00番小麦粉・純水・トラパニの塩でつくられた生地に、市場で手に入る新鮮なトマトやバジルを組み合わせた一枚。「こぢんまりとした店内に、ピザ窯があるのがすごい!」(野本)

『豊洲の新鮮な野菜・魚介を伝えたいときの、よそ行きイタリアン』
——野本さん

<野本さんおすすめ>
うおがしイタリアン トミーナ
豊洲市場唯一のイタリアン。築地に開店するにあたり、代表の節子さんは夫婦でピエモンテ州に留学。現地で目にした、香りと旬に重きを置くイタリア文化そのものを落とし込んだ正統派のメニューが揃う。

エリア|7街区/管理施設棟3F
Tel|03-6633-0039
営業時間|9:00〜14:30(L.O.14:00)
※ピザはなくなり次第終了

“看板娘”は世界を旅した97歳のスズ子さん!

センリ軒の
焼きタマゴトーストサンド(700円)
ミルクコーヒー(480円)

オムレツを挟んだホットサンドは、常連客のオーダーから誕生。「カリッと焼いたトーストも卵の厚みも、すべてが私好み!仕込み前は腹八分目にしたいので半分サイズで」(うすい)

やさしい甘みの“ミルコー”ことミルクコーヒーは、創業時からの変わらぬ味。「軽めで済ませたい朝は、ミルコーとトーストが定番」(小川)

『大好きなマスターとの会話が楽しめる憩いの場』
——うすいさん
 
『豊洲での打ち合わせは、決まってセンリ軒です』
——小川さん

<小川さん・うすいさんおすすめ>
センリ軒
1914(大正3)年にミルクホール「千里軒」として創業。市場関係者の味の好みや時代の流れを随時メニューに取り入れており、豊洲移転後に誕生したミルコーソフトクリーム(460円)は外国人観光客にも好評。

エリア|6街区/水産仲卸売場棟3F
Tel|03-6633-0050
営業時間|5:00〜13:00

マスターの川島さんは常連客の好みを把握!

やじ満の
搾菜チャーハン(850円)
手作りジャンボ焼売

具材はひき肉とタマネギのみ。調味料も塩に砂糖と至ってシンプルだが、まねをしても出せないところががやじ満流。「お土産の焼売をまかないで出すと喜ばれます!」(うすい)
※手作りジャンボ焼売は半個(2個)360円、土産用(6個)1080円

『豊洲に行くと、気がつけばやじ満に吸い込まれています(笑)』
——野本さん
 
『何もつけなくても美味しい“和の焼売”は副菜にぴったり』
——うすいさん

<うすいさん・野本さんおすすめ>
やじ満
早さと旨さを求める市場関係者の胃袋を支えてきた老舗の中華料理店。料理が出てくるまでのつなぎとして河岸の人々がオーダーする焼売は、市場メシのアイコンとも呼べる一品。商売人による商売人のための街中華には、舌の肥えた客人からのリクエストで生まれたメニューがずらりと並ぶ。

エリア|7街区/管理施設棟3F
Tel|03-6633-4560
営業時間|5:00〜13:00

ポークライス(目玉焼のせ) 1030円
昔はオムライスを提供していたが、時間がかかることや常連客からのオーダーもあり、このスタイルに。「オムライスっぽいものが食べたくなったときはこれ!』(野本)
豊洲移転時に悩み抜いたというターコイズブルーのテーブルがポイント。店主の仁美さんが大女将と手を取り合いながら営む店内には、心地いい家庭的な空気が流れている

鮨文の
おまかせコース(5280円)

通年提供されるウニ・マグロをはじめ、おぼろが仕込まれたコハダや、桜鯛などの旬魚が勢揃い。「子どもの頃から丁寧な仕込みの様子を見てきたので、間違いなし」(小川)
箸でつかめないほど軟らかな穴子は鮨文の真骨頂。代々受け継がれる煮詰めは、戦火も逃れた。「太い穴子を煮上げた握りは、一度食べたら忘れられない」(小川)

『豊洲で寿司といったら間違いなくここ』
——小川さん

<小川さんおすすめ>
鮨文
日本橋魚河岸時代からの味を守り続ける名店。穴子や煮アワビといった煮物をはじめ、8割を仕込みに割いた“仕事をしたネタ”といった稀少な本来の江戸前寿司を提供。代々育まれてきた目利きがものをいう天然魚や、パリッとした有明産の海苔など、こだわりが詰まった一貫を提供する。

エリア|6街区/水産仲卸売場棟3F
Tel|03-6633-0300 ※電話での事前予約優先
営業時間|6:30〜14:00(L.O.)

握りを一手に担うのは板前の飛澤さん。店内は江戸前寿司の神髄を知る常連客が8割を占める
常連のさかなクンが描いた、実物に忠実な魚の壁画も見どころ

読了ライン

※各店舗の定休日は、豊洲市場の休市日に準ずるほか、店ごとに異なる場合もありますのでご注意ください

text: Natsu Arai photo: Yamato Nonaka
Discover Japan 2023年5月号「ニッポンの朝食」

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