食のプロが愛する
豊洲市場の朝ごはん【後編】
豊洲で働く人々にとっての“おうちごはん”でもある市場メシ。舌の肥えたプロ御用達の店には、いつ訪れても変わらない味と暖簾を守る心意気があった。
うおがしイタリアン トミーナの
マルゲリータ(2160円)
『豊洲の新鮮な野菜・魚介を伝えたいときの、よそ行きイタリアン』
——野本さん
<野本さんおすすめ>
うおがしイタリアン トミーナ
豊洲市場唯一のイタリアン。築地に開店するにあたり、代表の節子さんは夫婦でピエモンテ州に留学。現地で目にした、香りと旬に重きを置くイタリア文化そのものを落とし込んだ正統派のメニューが揃う。
エリア|7街区/管理施設棟3F
Tel|03-6633-0039
営業時間|9:00〜14:30(L.O.14:00)
※ピザはなくなり次第終了
センリ軒の
焼きタマゴトーストサンド(700円)
ミルクコーヒー(480円)
『大好きなマスターとの会話が楽しめる憩いの場』
——うすいさん
『豊洲での打ち合わせは、決まってセンリ軒です』
——小川さん
<小川さん・うすいさんおすすめ>
センリ軒
1914(大正3)年にミルクホール「千里軒」として創業。市場関係者の味の好みや時代の流れを随時メニューに取り入れており、豊洲移転後に誕生したミルコーソフトクリーム(460円)は外国人観光客にも好評。
エリア|6街区/水産仲卸売場棟3F
Tel|03-6633-0050
営業時間|5:00〜13:00
やじ満の
搾菜チャーハン(850円)
手作りジャンボ焼売
『豊洲に行くと、気がつけばやじ満に吸い込まれています(笑)』
——野本さん
『何もつけなくても美味しい“和の焼売”は副菜にぴったり』
——うすいさん
<うすいさん・野本さんおすすめ>
やじ満
早さと旨さを求める市場関係者の胃袋を支えてきた老舗の中華料理店。料理が出てくるまでのつなぎとして河岸の人々がオーダーする焼売は、市場メシのアイコンとも呼べる一品。商売人による商売人のための街中華には、舌の肥えた客人からのリクエストで生まれたメニューがずらりと並ぶ。
エリア|7街区/管理施設棟3F
Tel|03-6633-4560
営業時間|5:00〜13:00
鮨文の
おまかせコース(5280円)
『豊洲で寿司といったら間違いなくここ』
——小川さん
<小川さんおすすめ>
鮨文
日本橋魚河岸時代からの味を守り続ける名店。穴子や煮アワビといった煮物をはじめ、8割を仕込みに割いた“仕事をしたネタ”といった稀少な本来の江戸前寿司を提供。代々育まれてきた目利きがものをいう天然魚や、パリッとした有明産の海苔など、こだわりが詰まった一貫を提供する。
エリア|6街区/水産仲卸売場棟3F
Tel|03-6633-0300 ※電話での事前予約優先
営業時間|6:30〜14:00(L.O.)
読了ライン
※各店舗の定休日は、豊洲市場の休市日に準ずるほか、店ごとに異なる場合もありますのでご注意ください
text: Natsu Arai photo: Yamato Nonaka
Discover Japan 2023年5月号「ニッポンの朝食」