今秋デビュー!豊かさを届ける福島の米
「福、笑い」できました。【前編】
2021年秋に本格デビューを控える福島の新ブランド米「福、笑い」。その開発秘話、デザイン、生産者の想いを、先駆けて公開します! 前編では、5つのキーワードから「福、笑い」の魅力をひも解きます。
知ればもっと美味しくなる!
「福、笑い」を知るための5つのキーワード
1.ネーミング
一般公募で全国から集まった6234点のネーミング案を元に、福島県クリエイティブディレクターの箭内道彦さんをはじめ、お米マイスター、料理人、流通関係者など、各分野のアドバイザーたちが検討に検討を重ねて生まれた。「つくる人、食べる人、みんなが笑顔になり、幸せになりますように」。そんな願いが込められている。
2.デザイン
手掛けたのは、アートディレクターの寄藤文平さん。藍色の筆でグラデーションをつけながら描かれた陶器の絵付けのようなパッケージは、ほかほかの白飯をよそった茶碗を彷彿とさせる。イラストの田園風景から懐かしさや温かさが感じられるのは、私たちが米とともに育まれてきた環境や文化の中に暮らしている証しだろう。
3.米どころ・福島のプライド
日本穀物検定協会「米の食味ランキング」で最高評価獲得銘柄数3年連続日本一の福島県(2021年2月末時点)。そんな全国屈指の米どころが「日本一のお米」を目指して14年をかけて開発した。「コシヒカリ」や「天のつぶ」など既存の米を凌駕するわけではなく、別次元の米として県産米の魅力を牽引する“トップランナー”だ。
4.選ばれし生産者
生産者は農産物の生産工程に関する認証制度「GAP」を取得していることを条件とし、県、JAグループ、米卸業者などで構成された「福島県オリジナル米生産販売推進本部」が認定・登録した研究会に所属する必要がある。2021年産は県内9研究会、約60人の生産者が栽培予定。「生産者限定」「少量生産」で高い品質を維持していく。
5.食卓の主役
食卓に並ぶ副菜をよそに、思わず米だけを食べ続けたくなる「福、笑い」は、主役にふさわしい特別感のある味わい。大粒でふっくらとした炊き上がりで、強い甘さと粘りがあり、飲み込んだ後も旨みの余韻が残る。冷めてもしっとり感となめらかさが続き、塩むすびもごちそうになる。
美味しさだけではない!
「福、笑い」の魅力
全国屈指の米どころ・福島県が、県産米を牽引する“トップブランド米”として開発した「福、笑い」。香りが立ち、強い甘みがあり、ふんわり軟らかな食感で、強いインパクトと華やかさを兼ね備えた期待の新品種だ。
14年もの歳月をかけて誕生した「福、笑い」の魅力は、品種がもつ美味しさだけではない。
品質維持のために認証制度「GAP」の取得を条件として生産者の登録制度を採用。GAPは、生産工程において管理・記録・改善の繰り返しで認証される。「安全安心」は当たり前の時代になっている中、消費者に対してより具体的に「安心」を目に見えるかたちで提供する。生産者・生産量を限定することでも安定的な品質の維持につなげる狙いだ。
ほかにも高い品質を保つために、比率が低いほど美味しいとされる玄米タンパク質含有率を6・4%以下に抑えるという基準を設けた。さらに、網のふるい目1・9㎜以上の米だけを選別することで、大粒で特別感のあるお米に仕上げていく。一粒ひと粒の粒張りがしっかりとして、もちもちとした弾力もあり、食べ応えは十分だ。
なぜ読点が付いているのか?
名前の由来
実は「福、笑い」はブランド名で、品種名は「福笑い」。品種名には読点が使えないためだ。つまり、基準を満たした「福笑い」だけが「福、笑い」ブランドとして日の目を見る。読点は美味しさの証しだ。販売価格も福島県で最高値の「会津コシヒカリ」より高値。すべてにおいて別格なお米なのだ。
「福、笑い」が採用される前年の時点では、新品種候補としてほかに「福島44号」もあった。不可なく優等生の系統だったが、個性的な味の「福、笑い」に命運を懸けることにした。コシヒカリとは違った明確な特徴がある“トップブランド米”が求められた背景には、東日本大震災後に首都圏のスーパーなどの商品棚に並ぶ米が福島県産から他県産に置き換わって固定化してしまったことなどがある。福島県で最も生産量の多いコシヒカリは、北海道や沖縄県などを除いて日本全国どこでも栽培されているため、地域や栽培方法によって食味は違えども、他県産から福島県産に切り替えてもらうことはなかなか難しい。そこで、これまでのほかの米では代替できない米として県オリジナル品種の「福、笑い」が誕生した。県産米全体のイメージの牽引にもつなげたいというのが関係者たちの願いだ。
「福、笑い」の名前にはなぜ読点が付いているのか、疑問を抱いた人は少なくないだろう。2021年秋の本格デビューを前に、食味、品質、価格だけでない「福、笑い」の魅力を次ページでも余すところなく紹介したい。読点の意味がわかる頃には、「福、笑い」がもつ多様な美味しさを知ってもらえるに違いない。
Discover Japan Lab.で「福、笑い」をお福分けします!
Discover Japan Lab.では、2021年3月8日から3000円以上お買い上げの先着100名様へ「福、笑い」(真空パック2合サイズ)を配布予定。今秋のデビューを前に、ひと足早く味わってみては?
Discover Japan Lab.
住所|東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 1F
Tel|03-6455-2380
営業時間|11:00〜20:00
「福、笑い」アンコール販売中!
福島県のアンテナショップ「日本橋ふくしま館 MIDETTE」において、2021年3月末まで限定販売しています。ほか百貨店とのタイアップ企画も。詳しくはホームページをチェック!
https://fukuwarai-fukushima.jp/
「福、笑い」に関する問い合わせはこちら
問|福島県農産物流通課
Tel|024-521-7371
text: Chiho Kashiwagi photo: Norihito Suzuki
2021年4月号「テーマでめぐるニッポン」