ART

《水木しげるの妖怪 百鬼夜行展》
この夏、妖怪でひんやり。
4|百鬼夜行展の楽しみ方

2022.8.1
<small>《水木しげるの妖怪 百鬼夜行展》</small><br> この夏、妖怪でひんやり。<br>4|百鬼夜行展の楽しみ方

360度の眺望が開ける展望台「東京シティビュー」で2022年7月8日(金)~9月4日(日)にかけて開催される「水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~」。その見どころを企画プロデューサー・風間美希さんにうかがいました。五感を刺激する妖怪たちとの出合いを楽しもう!

≪前の記事を読む

〈お話をうかがった方〉
森ビル 展覧会・イベント企画プロデューサー
風間美希(かざま みき)さん

2008年、森ビル入社。六本木ヒルズ 森アーツセンターギャラリー、東京シティビューでの展覧会・イベントの企画を担当する。’18年には「TOKYO culture research」を立ち上げた。

水木しげる氏の妖怪世界を
壮大な景色とともに味わう

東京を一望できる会場エントランス「天空の水木しげるロード」で来場者を迎えるのは、妖怪の名を記した無数のちょうちん。明かりを灯したちょうちんが夜空に浮かぶ様子は、まさに百鬼夜行をほうふつさせる。
「会場内には、『妖怪カメラAR』をはじめ、妖怪を体感できるさまざまな仕掛けを施してあります」

百鬼夜行展の名にふさわしく、水木氏の100点以上に及ぶ妖怪画を公開する本展では、江戸の絵師・鳥山石燕(とりやませきえん)の『画図百鬼夜行』、昭和の民俗学者・柳田國男の『妖怪談義』など、水木氏による収集・所蔵の貴重な資料も初公開される。
「水木先生がどのように妖怪と向き合い、どのように描いてきたのかをひも解く内容になっています。妖怪画の展示では、妖怪そのものはもちろん、手間と時間をかけて描いている背景にもぜひ注目していただきたいと思います」

その緻密な背景画に、妖怪がその土地で生まれた理由や当時の人々の暮らし、そして水木氏が感じていた妖怪の世界を垣間見る。
「妖怪のように、目に見えない不思議なものは世界中に存在するといわれますが、日本の妖怪は、日本人が暮らしの中で生み出してきた日本特有の文化。そうして目に見えないものを具現化して物語にしたいという想いは、いまも昔も変わらないものではないでしょうか。本展では、日本人のそうした精神性にも想いを馳せていただけたらと思います」

〈百鬼夜行展の見どころ3ポイント〉
1. 妖怪と記念撮影ができる!? 体験型展示もあります

アプリをインストールして“妖怪カメラAR”を起動すると、エントランスに巨大な「がしゃどくろ」が出現! さらに、会場内に隠れている5体の妖怪を探し出し、一緒に写真撮影も楽しめる。

2. 圧巻の迫力!妖怪原画を楽しめる

「山」、「水」、「里」、「家」のそれぞれにすむ妖怪の原画約70点を展示。間近に鑑賞でき、妖怪そのものはもちろん、緻密に描かれた背景を含めて、その画力、迫力に圧倒されること間違いなし。

3. 妖怪を模した料理が出る!コラボカフェで妖怪を味わう!?

会期中、会場に隣接してコラボカフェ「妖怪の森Cafe」が登場。巨大な顔のみの妖怪がモチーフの「大かむろバーガー」など妖怪世界、キャラクター、水木マンガをモチーフにしたメニューが揃う。

もっと妖怪について知りたいなら…
『水木しげるの妖怪 百鬼夜行展図録』

水木氏の妖怪画制作の手法に注目。膨大な資料収集の成果として制作された妖怪画を通し、独創的な作品世界を詳しく紹介する。
価格|2200円 発行|NHKプロモーション ※画像はイメージです

この夏、水木しげる氏の妖怪世界を存分に楽しみながら、日本人の心に根づく“目に見えない世界”に想いを馳せてはいかがだろうか。

水木しげるの妖怪 百鬼夜行展~お化けたちはこうして生まれた~
会期|7月8日(金)~9月4日(日)
会場|東京シティビュー
住所|東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52F
休館日|なし
開館時間|10:00~22:00(最終入館21:00)
料金|一般1900円、4歳~中学生700円、大高生1300円、シニア(65歳以上)1600円 ※当日券は+300円
Tel|03-6406-6652(東京シティビュー)
https://mizuki-yokai-ex.roppongihills.com
©水木プロダクション

   

text: Miyu Narita illustration:©mizukipro
2022年8月「美味しい夏へ出掛けよう!」

東京のオススメ記事

関連するテーマの人気記事