TRADITION

伊勢神宮の見どころを厳選して案内!
伊勢神宮入門 – 4

2020.10.20
伊勢神宮の見どころを厳選して案内!<br><small>伊勢神宮入門 – 4</small>
©神宮司庁

伊勢神宮には、正宮をはじめとして見どころがたくさんあります。伊勢神宮へ参拝に行く前に知っておきたい基礎知識を学ぶ本連載、第4回目となる今回は、別宮や御酒殿、御稲御倉などの神宮ならではの見どころに注目! 時間をかけてめぐることで、神々の力をいただこう。

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伊勢神宮の見どころ

神宮には正宮をはじめとする見どころがたくさんある。たとえば外宮にある風宮や土宮という、天候や自然を司る神さまが祀られている宮は、農作物が健やかに育つよう建てられたもの。また内宮の荒祭宮(あらまつりのみや)は、正宮に次ぐ神位の高い宮で、お祭りの際も正宮に続いて勅使、大宮司、少宮司以下の神職が参向して執り行われる。

古からの役割を、いまもなお変わらず行い、またその役割と歴史を知りたくなる場所が、神宮のどこかしこに鎮座しているのだ。

〈外宮〉
豊受大神宮(とようけだいじんぐう)

風宮(かぜのみや)

多賀宮に上る石段下の左手に鎮座する風宮。風雨の災害に遭うことなく、農作物が育つようにという願いから建てられた。

土宮(つちのみや)

石段右手に鎮座する宮。祭神は大土乃御祖神(おおつちのみおやのかみ)。豊受大御神が鎮座する前から崇敬されていた。

御厩(みうまや)

外宮には1ヶ所御厩があり、皇室から牽進(けんしん)された神馬(しんめ)といわれる美しい馬を飼育している。

〈内宮〉
皇大神宮(こうたいじんぐう)

風日祈宮橋(かざひのみのみやばし)

風日祈宮橋を渡ると風日祈宮がある。祭神は風雨を司る神で、風雨は農耕に深くかかわるため、正宮に準じて祀られている。

神楽殿(かぐらでん)

©神宮司庁

入母屋造の神楽殿。神さまに舞を捧げ、お供えものをする場。ご祈祷は、毎日8時半~16時まで受け付けている。

荒祭宮(あらまつりのみや)

正宮に次ぐ大きさを誇り、鰹木が6本の神明造。内宮に属する別宮の中で、第一に位置する格式の高い宮とされている。

伊勢神宮
住所|三重県伊勢市宇治館町1
Tel|0596-24-1111(神宮司庁)

ちょっと足を延ばして別宮も参拝しよう!

両宮を参拝したら、あるいは参拝の前に、散策がてら別宮にも足を運びたい。それぞれ異なった趣をもつ社に注目だ。

倭姫宮(やまとひめのみや)

主祭神は倭姫命(やまとひめのみこと)。大正12年に鎮座祭が行われたまだ新しい別宮だ。

倭姫宮
住所|三重県伊勢市楠部町5
Tel|0596-24-1111(神宮司庁)

猿田彦(さるたひこ)神社

主祭神は猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)天孫降臨の案内人が祭神。導きの神として崇められている。

猿田彦神社
住所|三重県伊勢市宇治浦田2-1-10
Tel|0596-22-2554

二見興玉(ふたみおきたま)神社

主祭神は猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)。夫婦岩の沖合約700m先に、霊岩「興玉神石」が静まる。

二見興玉神社
住所|三重県伊勢市二見町江575
Tel|0596-43-2020

月読宮(つきよみのみや)

主祭神は月読命(やまとひめのみこと)。天照大御神の弟神である月読尊を祀った宮。森の中に鎮座する。

月読宮
住所|三重県伊勢市中村町742-1
Tel|0596-24-1111(神宮司庁)

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伊勢神宮入門
1|古事記からひも解く伊勢神宮のルーツ
2|知っているようで実は知らない神宮の基本
3|外宮と内宮の全体像を俯瞰してみよう
4|伊勢神宮の見どころを厳選して案内!

text=Ichiko Minatoya,Takehiro Nambu photo=Harumi Obama,Ko Miyaji,Haruo Nakano,Tsutomu Watanabe illustration=matya、A2WORKS
2017年 別冊「伊勢神宮と出雲大社」


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