FOOD

その土地らしさを表現する
いま注目の国産スピリッツ

2020.8.21
その土地らしさを表現する<br>いま注目の国産スピリッツ

宮崎で焼酎を造る「尾鈴山蒸留所」から、この7月ジンとウイスキーが同時発売。いま盛り上がる日本のスピリッツで、注目のニューウェーブを住吉酒販の庄島さんに聞きました。銘柄とあわせておすすめの飲み方も紹介します。

庄島健泰さん
2009年、住吉酒販の専務取締役、’18年、代表取締役に就任。以来、自身の店舗やイベントを通して、広く酒の魅力を伝える。YouTubeチャンネル「酒大将SAKETAISHO」を開設している

「クラフトジン」を筆頭に、これまでバーでカクテルとして飲むようなイメージが強かった蒸留酒をよく見掛けるようになった。次々と新たな造り手が登場する中で、庄島さんが注目するのは、“文化”をまとう酒だ。

「輸入した醸造用のアルコールから造る酒は、いわばファッションに近い。もちろん『嗜好品』として楽しめるものですが、焼酎蔵のつくるジンは、そこに土地固有の文化がある。文化をまとった酒は一段違います」。

スピリッツはベースとなるアルコールを再度蒸留して造ることが一般的だ。AKAYANEや尾鈴山蒸留所のように、限りなくクラフトに戻る酒造りに、庄島さんは日本の酒業界の未来を見ている。焼酎やジンといった既存のカテゴリーを超え、その土地らしさを表現する酒に乾杯!

スピリッツ✖️ソーダ

原料に国産の山椒をふんだんに使用した「AKAYANE CRAFT SPIRITS oriental山椒」をソーダで割って「山椒ハイボール」に。爽やかな山椒の香りとスッキリした後味は油っぽい食事に合わせたい。

圧倒的爽快感の山椒ハイボール
AKAYANE CRAFT SPIRITS oriental山椒

ジャパニーズクラフトジンの中でも高いクオリティを誇る「AKAYANE」シリーズ。芋焼酎の「晴耕雨讀」などで知られる佐多宗二商店が手掛けている。「商品化前、佐多宗二商店では海外を視察し、さまざまな蒸留器を試すなど長らく研究を重ねていました。蒸留のプロがさらに蒸留を極めてようやくリリースされたのです」(庄島さん)

価格|2104円(300㎖)
原材料|芋焼酎(国内製造)、山椒(和歌山県産)
アルコール度数|50度
問|佐多宗二商店
Tel|0993-38-1121
注文方法|自社オンラインストア(注文確認後、2日程度で発送)
http://shop.akayane.jp

ウォッカ✖️トマトジュース+コショウ

ミーシャウォッカ1に対してトマトジュース6で割り、ブラックペッパーを振る。「店では熊本の天芯農場のトマトジュースにクラタペッパーを使用しています」(庄島さん)

トマトジュースで割ってブラッディメアリー
MIISHA VODKA

鹿児島南部頴娃(えい)町のサツマイモ100%のクラフト・ウオッカ。日本の農作物から世界に通じるスピリッツを造ろうという思いから出来上がった。「ロシア人のブーラフ・ドミトリーさんと佐多宗二商店がタッグを組んで造ったもので、キレのある洗練された味わいは本場に近い。それでいて日本の水や素材で造られているので、まろやかな甘みと柔らかな飲み口です」(庄島さん)

価格|5500円(700㎖)
原材料|サツマイモ(黄金千貫100%)、ワイン酵母
アルコール度数|40度
問|ミーシャ・スピリッツ
Tel|—(メールはinfo@miishavodka.com)
注文方法|全国の特約店にて
https://www.miishavodka.com/

ウイスキー✖️水

同量の水で割ることで本来の味わいをストレートに感じられる。角の取れた味わいは今後の熟成も楽しみ。

麦から完全手造りクラフトウイスキー
OSUZU MALT NEW MAKE

自社の農業法人で原料の麦から栽培し、麦芽も手づくりする尾鈴山蒸留所がはじめて手掛けるウイスキー。1回目の蒸留は焼酎機、2回目は銅窯で行われる。樽熟成させる前のニューメイクを、この7月に4500本限定で発売した。今後は地元産の栗、杉、桜などの樽で熟成させ、毎年少しずつ出荷していく予定。

価格|2750円(200㎖)
原材料|大麦麦芽
アルコール度数|59度
問|尾鈴山蒸留所
Tel|0983-22-3973
注文方法|自社オンラインストア(注文確認後、営業日から2日程度で到着)
https://osuzuyama.co.jp/store

ジン✖️トニック

トニックで割ってオーソドックスにジントニックで。食事に合わせてもけんかしないバランスのよさ。

宮崎の土地を表現したバランス感あるジン
OSUZU GIN

同蒸留所が造る芋焼酎をベースに、宮崎の日向夏やキンカン、山椒、シイタケ、神棚に供える榊(さかき)などをボタニカルに使用。「柔らかい印象で非常に味わいのバランスが取れています」(庄島さん)7月にオリジナルブレンドを発売、今後は限定でボタニカルのフレーバー違いも出荷を予定。

価格|2035円(200㎖)
原材料|焼酎、ジュニパーベリー、山椒、榊、シイタケなど
アルコール度数|45度
問|尾鈴山蒸留所
Tel|0983-22-3973
注文方法|自社オンラインストア(注文確認後、営業日から2日程度で到着)
https://osuzuyama.co.jp/store

これからの酒造りのモデルになる!
尾鈴山蒸留所に注目!

酵母菌も自社製。5代目の黒木信作さんに代わり、よりクラフテッドな方向へとドライブする

「尾鈴山蒸留所」は宮崎の焼酎蔵・黒木本店が約20年前に開設した蒸留所だ。黒木本店といえば「中々」や「百年の孤独」などを手掛け、焼酎ブームを牽引してきた実力派の蔵だ。よりクラフテッドな酒造りを追求する中で別蔵を立て、今度はスピリッツの蒸留に挑戦している。

「彼らは焼酎をその土地から生まれる『大地の香水』という考え方で造ってきました。焼酎かすを土地に循環させる仕組みをつくったり農業に取り組んできた。彼らの造るスピリッツはその文化を伝える延長にあり、これからの酒造りのモデルになるはずです」(庄島さん)

※今回紹介した商品は住吉酒販オンラインショップ「フィールドとテーブル」にて取り扱いあり。
https://www.field-to-table.jp/

text: Hazuki Nakamori photo: Timothe Lambrecq
2020年9月号 特集「この夏、毎日お取り寄せ。」


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