TRAVEL

占術家・木下レオンさんイチオシ!
全国唯一の八方除の聖地《寒川神社》
|寒川神社のパワーは御本殿の裏にあり。

2023.9.14
占術家・木下レオンさんイチオシ!<br>全国唯一の八方除の聖地《寒川神社》<br><small>|寒川神社のパワーは御本殿の裏にあり。</small>

神奈川県高座郡寒川町に鎮座する寒川神社。全国唯一の八方除の守護神として、各地から崇敬者が参拝に訪れている。今回は、寒川神社の境内の世界観や、おすすめの歩き方を紹介します。

≪前の記事を読む

真・行・草の世界観を表現した
「神獄山神苑」の歩き方

世界が切り替わる内門と橋

寒川神社御本殿の奥には、美しい神苑が広がっている。もともとは神嶽山の杜を有す禁足地とされた神域で、2009年に「神嶽山神苑」として整えたことを機に、ご祈祷を受けた参拝者に限り入苑が許されるようになった。
 
神苑は「真・行・草」の世界観を表現しており、神の聖域とする「真」、神と人を結ぶ「行」、人間が暮らす「草」という3つの領域で構成。真のエリアには神嶽山に加え、寒川神社の起源にかかわりをもつと伝わる「難波の小池」が本殿の真裏にあり、いまもなお御神水がこんこんと湧き出ている。
 
「神聖な水が湧く場所によい運気は集まります。鼻から息を吸って大きく深呼吸をし、運気をいただきましょう」
 
結界の意味をなす内門をくぐると、その先は行と草の世界へと続いている。ここからは「八氣の泉」を中心に配した池泉回遊式の日本庭園。寒川神社にまつわる資料を展示する「方徳資料館」や、抹茶と菓子が楽しめる「茶屋 和楽亭」などもあり、たおやかに刻まれる時の中で御神縁を深めていく。
 
「万物の命の源である水は、縁結びのご利益にも通じます。2023年の干支は癸卯。ウサギは縁結びのシンボルでもありますから、今年は特に寒川神社への参拝がおすすめです」

見どころ①
難波の小池と手水舎

寒川神社の前身として、人々は「難波の小池」を御神体として崇めていたのではないかと推察されている。手水舎の手水鉢には南北を表す割り石が入り、本殿が裏鬼門(南西)に建てられていることがわかる。難波の小池の御神水を持ち帰れる「お水とり」も行える

見どころ②
世界が切り替わる内門と橋

内門をくぐると神の領域から人の領域へ。神苑は「真」、「行」、「草」の領域に分けられ、内門と橋は領域の境界を表す。木の橋を土で覆った土橋は、寒川神社でしか見られないとされる。内部は京都丹波栗材、両端には苔が貼られている

見どころ③
八方除の根源に触れる神と人が交わる場所

寒川神社の歴史や八方除にまつわる資料を展示する方徳資料館
方徳資料館 開館時間|9:00〜16:00

神嶽山神苑は神と人が集い、楽しむ場所とされている。ゆえに人の領域である「草」の世界には、「方徳資料館」や「茶屋 和楽亭」などがあり、優美な庭園を眺めながら安息のひとときを過ごすことができる。菓子は金沢の和菓子店「落雁 諸江屋」でつくられた神社オリジナル。

庭園の全景が望める茶屋 和楽亭
茶屋 和楽亭 営業時間|9:30〜15:30、拝服料|500円より
楽亭では菓子と抹茶(拝服料500円より)が楽しめる。菓子は金沢の和菓子店「落雁 諸江屋」でつくられた神社オリジナル

読了ライン

神獄山神苑
開苑期間|〜12月13日(水)
開苑時間|9:00〜16:00 
休苑日|冬季(12月中旬〜3月上旬)、月曜(祝日は開苑) 
※入苑は御本殿にてご祈祷を受けられた方のみ

 

木下レオンさん流
寒川神社参拝の心得

 
≫次の記事を読む
 
  

text: Nao Ohmori photo: Kazuya Hayashi
Discover Japan 2023年8月号「夏の聖地めぐり。」

神奈川のオススメ記事

関連するテーマの人気記事