富山県・氷見市《SAYS FARM/セイズファーム》
富山湾を望む丘でワインと美食を味わう滞在
|北陸の名宿⑤
北陸新幹線の延伸によって、さらにアクセスがよくなった北陸エリア。老舗温泉旅館から注目のオーベルジュまで名宿を紹介するとともに、地元を知り尽くした主人や女将たちに、ローカルの魅力を教えていただきました!
今回は富山県・氷見市のワイナリーが営むゲストハウス「SAYS FARM(セイズファーム)」を紹介。自家農園で育てたブドウだけで造られたワインと、氷見の幸をふんだんに使った地産地消のコースを堪能しよう。
愉しみ方が好みで選べるワイナリーが営む宿
富山県の北西部、能登半島の付け根に位置する氷見市。ひみ寒ぶりや氷見牛で知られる通り、定置網漁が盛んな富山湾の海産物を中心に、恵まれた風土によって豊かな食文化が育まれてきた。
氷見の里山にある小さな丘の上で、江戸時代から続く魚問屋がはじめたワイナリーが「SAYS FARM」。「地元の食材に合うワインを造りたい」との想いで未経験から醸造を開始し、自家農園で育てたブドウだけを使ってさまざまなワインを手掛けている。氷見のテロワールを反映した味は評判を呼び、いまや有名レストランや酒販店からの支持も厚い。
SAYS FARMの取り組みはワイン造りにとどまらず、「Farm to Table(農園から食卓へ)」を理念に掲げ、レストランや一棟貸しのゲストハウスも運営。1日1組限定の宿だが、ベッドルームが3つあり常時6台のベッドを用意。リビングルームも広々とした空間で、家族や友人との滞在に最適だ。
レストランでは、氷見漁港に水揚げされた新鮮な魚や自家農園で育てたハーブ、平飼いする鶏の卵などを使った地産地消のコースを提供。客室にはキッチンも備わっているため、近隣で食材を購入して自ら調理することもできる。もちろんセラーにはワインを常備。滞在中好きなときにワインを味わって、優雅なひとときを過ごしてみてはいかがだろうか。
「SAYS FARM」の旅案内
氷見市といえば、鮮度抜群な魚が自慢の町。美味しい海鮮を求めて、観光にいらっしゃる方が多い地域です。海の向かいの里山では、お米をはじめとした農作物も豊富につくられています。そんな氷見で寿司を堪能したい方におすすめしているのが「すし屋の城光」。ランチは12貫の「おまかせにぎり」、ディナーではおつまみも付いた「おまかせコース」を提供しており、ミシュランガイド北陸でビブグルマンを獲得した名店です。
食材そのものを購入するのであれば「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」が最適。鮮魚店や青果店などが入っており、氷見で有名な食材はほとんど揃います。手づくりの総菜なども販売しているので、食べ歩きを満喫しても。
さらには、かつて北前船の寄港地として栄えた富山市の「岩瀬の町並み」も定番です。富山を代表する日本酒「満寿泉」で知られる「桝田酒造店」や、ガラス作家の工房、セレクトショップなどが並ぶ魅力的な通りです。ぜひ富山の美食を持ち帰って、自宅でも楽しんでいただけたらと思います。
旅の道中、時間に余裕があれば高岡市の国定公園「雨晴海岸」もお立ち寄りください。富山を代表する雄大な景色に、きっと心が癒されるはずですよ。
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「オーベルジュほまち 三國湊」
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SAYS FARM
住所|富山県氷見市余川字北山238
Tel|090-7082-8288
客室数|1棟
料金|1泊2食付3万3500円〜(税・サ込)
カード|AMEX、DINERS、JCB、VISA、Masterなど
IN|15:00
OUT|11:00
夕食|イタリアン(レストラン)
朝食|洋食(レストラン)
アクセス|車/能越自動車道氷見北ICから約10分 電車/ JR氷見駅から車で約20分
施設|ワイナリー、キッチン、ギャラリー、ショップ
www.saysfarm.com
すし屋の城光
住所|富山県氷見市間島1-50
Tel|0766-72-6167
営業時間|11:30〜14:00、17:00〜22:00
定休日|木曜
氷見漁港場外市場 ひみ番屋街
住所|富山県氷見市北大町25-5
Tel|0766-72-3400
営業時間|8:30〜18:00 ※店舗によって異なる
定休日|なし
岩瀬の町並み
住所|富山県富山市東岩瀬町
Tel|076-439-0800(富山市観光協会)
雨晴海岸
住所|富山県高岡市太田雨晴
Tel|0766-20-1547(高岡市観光協会)
01|石川県・加賀市「あらや滔々庵」
02|石川県・加賀市「べにや無何有」
03|石川県・小松市「Auberge“eaufeu”」
04|富山県・砺波市「楽土庵」
05|富山県・氷見市「SAYS FARM」
06|福井県・坂井市「オーベルジュほまち 三國湊」
07|新潟県・阿賀野市「角屋旅館」
text: Akane Sato
Discover Japan 2024年5月号「進化するホテル」