余市・登地区の造り手&余市ワインが手に入る酒販店
ドメーヌユイ/登醸造/中根酒店
北海道余市・登地区には2023年10月時点で19社のワイナリーがある。先に紹介した3つのワイナリーのほか、おすすめの造り手、ドメーヌユイ、登醸造、そして余市ワインを手に入れるなら訪れたい中根酒店の3カ所を紹介する。
家族の絆で営むワイナリー
ドメーヌユイ
揃ってワイン好きの杉山夫妻。子どもたちを都会ではなく豊かな自然の中で育てたいと、趣味のワインを職業に変えた。2019年に農家を引き継ぎ、デラウェアやキャンベル・アーリーなどラブラスカ種の古木のブドウ畑を手にした。畑の形状からファームTと呼ぶ。ここから健全で親しみやすいナチュラルワインを造る。夫婦で開いたワイン専用種のブドウ畑はこちらも畑の形状からファームAとして、この冬から本格的にリリースする。
どちらが醸造家、栽培家というのではなく、二人はイコールな栽培醸造家だ。二人で話し合い試行錯誤を繰り返し、ワインは毎年進化している。
ツヴァイゲルト・レーベひと筋
登醸造
農業系団体の職員だった小西史明さんは、余市に移住し、2011年に登の農家を引き継いだ。1.9haのブドウ畑ではツヴァイゲルト・レーベだけを栽培する。
自宅の和室2間を改造したワイナリーは、小さなワイナリーが多い余市でも特に小さい。造るのは3000本ほどのロゼワイン「セツナウタ」のみ。自社で使うブドウは0.4haほどで足り、残りは栃木のワイナリー「ココ・ファーム・ワイナリー」に提供している。セツナウタは入手が難しいワインなので生産量を増やしてほしいところだが、畑仕事が大好きな小西さん、この畑仕事と醸造の割合に満足しているそうだ。
余市のワイン事情がわかる酒販店
中根酒店
余市と隣町の仁木を中心に北海道のワインが並び、日本酒やビールの品揃えは申し訳程度。「うちに日本酒を買いに来るお客さんはいないから」と中根賢志さん。
カルト的な人気を誇るワインは店頭に並べた直後に売れてしまうが、「いま、買うならこれだね」とカルトワインの陰に隠れた優れもののワインを教えてくれる。余市のワインのイロハからディープな話まで客層に合わせて話すので、お客の滞在時間は長い。
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かくと徳島屋
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ドメーヌユイ
創業年|2019年 自社畑面積|5ha
自社畑主要栽培品種|ピノ・ノワール、シャルドネ、デラウェア、ポートランド
ワイン生産量|2万本
住所|北海道余市郡余市町登町812
登醸造
創業年|2014年 自社畑面積|1.9ha
自社畑主要栽培品種|ツヴァイゲルト・レーベ
ワイン生産量|3000本
住所|北海道余市郡余市町登町718
中根酒店
住所|北海道余市郡余市町大川町3-76
Tel|0135-22-2315
営業時間|10:00〜19:30
定休日|日曜
北海道・余市ワインのいま
・余市・登地区の造り手&余市ワインが手に入る酒販店
photo: Kenta Yoshizawa
2024年1月号「ニッポンの酒最前線2024」