OKINAWA FOOD FLEA主宰・石井雄一郎さんが愛する沖縄ソウルフード

沖縄の食はバラエティに富んでいる。地元の人が食べ慣れ親しんできた定番の沖縄料理や沖縄そばから独自の発展を遂げた世界各国の料理、地元にこよなく愛される店まで、県民が愛するソウルフードをご紹介。

OKINAWA FOOD FLEA主宰
石井雄一郎（いしい・ゆういちろう）
京都から沖縄に移住。北谷町港にて焼き鳥店「炭火串焼月と器」を営む。東日本大震災を機に、料理人として地域のためにできることを考えはじめ、2014年には食の蚤の市「OKINAWAFOOD FLEA」をスタート。現在では沖縄最大のフードイベントに成長。宜野座村の道の駅にて「COFFEE & BREAK GINOZA FARM LAB」も運営

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県内には魅力的で刺激的な
料理人がたくさんいます！

僕は移住して17年になりますが、ソウルフードと呼びたいおすすめは「久松食堂のチーイリチャー」です。チーは血、イリチャー・イリチー（炒め煮）で、これがめちゃめちゃ美味しいんです。沖縄では、豚は鳴き声以外全部食べるといわれるほどの豚肉文化です。食品衛生上の問題で、過去に一度、新鮮な豚の血を購入できなくなる危機があったそうですが、命を無駄にしないという大切な沖縄の食文化は残したいなと思います。
　
また、レアなところでは沖縄市のおばちゃんがやっている「アヒル亭のアヒル汁」。旨いです。好き嫌いは分かれるかもしれませんが、本当のローカル食に触れたいという人にはぜひ試してほしいディープなお店。

僕は仕事柄、たくさんの料理人とつながり、友人も多いので、よい店をピックアップするのは難しい。沖縄には心から料理が好きな、人間力のある料理人がたくさんいます。ここでは県外からの友人を引き合わせたい、尊敬できる料理人の店を紹介します。
　
旬の食材を使った料理とナチュールワインを楽しめるビストロ「BISTRO bom bà」の店主、石田くんとは音楽を共通の趣味に長年のつき合い。友達とレコード持参で出掛けて、美味しい食事と酒と音楽にいつも昇天しています。
　
ピザだけでなくすべてのお料理のクオリティが高いイタリアンの「バカール」や、いつも楽しい仲間が集まるワインビストロ「加藤食堂」、朝食とコーヒーが旨い「GOOD DAY COFFEE」、メキシコ料理で週末は最高に盛り上がる「TACO PETES」など。

沖縄土産でおすすめなのが首里の寒川町と南城市の玉城に店舗を構える 「新垣ちんすこう本舗」。沖縄に来る前は、沖縄土産にちんすこうは、プレーンよりはチョコレート味とかのほうが喜ばれるんじゃないかな？　と思っていましたが、ここは別格でした。開封したてが抜群です。パッケージに描かれたイラストや成り立ちに琉球の歴史を感じます。
　
僕は、食は沖縄最大の観光資源だと強く信じています。豊かな自然があるから力強くて美味しい食材が育まれる。個人的には、宜野座村でバナナの栽培も開始しました。宜野座村の県産品を目指したいです。

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育陶園 広報担当・髙江洲朋美さん
が愛する沖縄ソウルフード
 
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久松食堂
住所｜国頭郡金武町字金武41
Tel｜098-968-2987
　
アヒル亭
住所｜沖縄市仲宗根町５−３
Tel｜098-929-1333
　
BISTRO bom bà
住所｜中頭郡北谷町美浜9-21 デポアイランドシーサイドビル 5F
Tel｜098-987-8377
　
バカール
住所｜那覇市久茂地3-16-15
Tel｜098-863-5678
　
加藤食堂
住所｜宜野湾市真志喜2-16-10
Tel｜098-890-2055
　
GOOD DAY COFFEE
住所｜中頭郡北谷町浜川178-1
Tel｜090-4470-1173
　
TACO PETES
場所｜日により異なるのでSNSを確認
Instagram｜＠tacopetes_okinawa
　
新垣ちんすこう本舗
住所｜那覇市首里寒川町1-81-8
Tel｜098-886-6236

text: Kiyomi Gon
Discover Japan 2023年7月号「感性を刺激するホテル／ローカルが愛する沖縄」